心に残った国語の教科書・『ちいちゃんのかげおくり』
こんにちは、うさぎのみぎてです。
最近読書感想文を書いていませんが、読書はしています。
現在、過去にも書いた『本好きの下剋上』の第四部Ⅷを読んでいるので、第四部最終巻であるⅨを読み終わったところでまとめて第四部の感想を書く予定です。
いつから本を読むのが好きになったのかなと振り返ると、小学校入学のときは、もう好きだったように思います。一日中本を読むわけではないけれど、休み時間は外で遊ぶよりも図書室に行って本を読んだり、学級文庫の本を読むのが好きでした。
#心に残った国語の教科書 というハッシュタグと、発案者の方のnote。
私は国語が特別好きだったわけではないのですが、国語の授業中、問題を解き終えたあとの少し空いた時間に、こっそり教科書に載っているまだ読んだことがない物語を読むのが好きでした。先生にバレないようにこそこそと。みなさんの投稿を拝見しながら、懐かしく思い出しています。『モチモチの木』『三年とうげ』『スイミー』…。中高でも面白いお話に出会いましたが、小学生のころに触れた作品は、音読のおかげか文章が耳に残っているものもあります。「おてがみ あーのるどろーべる さく え みきたく やく がまくんは…」とか。
そのような記憶をたどりながら、一番私に残っている作品は何かな?と考えたときに、思い浮かんだのは『ちいちゃんのかげおくり』でした。
ちいちゃんのかげおくり(小三・光村図書)
正直『ちいちゃんのかげおくり』の内容はぼんやりとしか覚えておらず、戦時中の女の子のお話だったと記憶しています。じゃあ、内容じゃなくてどこが残っているのか?ということになるのですが、それは、「『かげおくり』という遊び」と「『花畑に行った』をバツにされた記憶」です。
①「『かげおくり』という遊び」
作中で、ちいちゃんがお父さんに教えてもらった遊びです。10秒間、瞬きせずに影を見つめて、そのまま青い空を見上げると、視界に影の残像が残るように白く影が空に浮かぶというもの。
小学校の国語の授業中、よく晴れた日に、先生に連れられて教室を出て、靴に履き替えて、運動場でみんなでかげおくりをして遊んだことを覚えています。
それ以来、ついつい、青い空と自分の影を見るとしてしまう遊びの1つです。
②「『花畑に行った』をバツにされた記憶」
小学生のころは、テストで100点満点を取るのが毎回の目標でした。あの、少しツルツルした大きい白い、教科書に準拠したテストです。
いつものように満点を目指して一生懸命解いたのに、返ってきたのは、配点の高い記述問題でバツをつけられたテスト。たしか、「ちいちゃんは、その後どうなりましたか?」というような問題でした。
ラストのシーンで、ちいちゃんは、既に亡くなった両親と再会します。空の上のお花畑で。
私は「お花畑で両親と再会した」というような回答をした記憶があります。だって、そう書いてあるから。
なんでバツなのかわからない!と先生に抗議すると、「ここは、『ちいちゃんは死んだ。』が答えだよ」と言われ、悲しくなったのを覚えています。比喩というやつです。なんとなく、あるいは授業中の先生の解説から、ちいちゃんが死んでしまったのはわかっていました。けれど、漠然とした死に対する不安を抱えており、認めたくなかったのだと思います。死んでいても、死んでいなくても、花畑に行っていて欲しかった。
いま思うと、なんでバツにされたのかはすぐわかるのですが、当時はもやもや納得できないまますごした思い出があります。
久しぶりに、昔読んだ本を読み直してみたくなりました。