
旅は区切り線〜礁溪一泊旅行~
礁溪は台北から電車で1時間半ほど、台湾の東海岸側の宜蘭県にある温泉街だ。
夫の仕事終わりに待ち合わせして、一泊してきた。
夜に行って、次の日の夕方には台北に戻ってくる短い旅だったけど、ほんの少しでも普段の生活圏から離れると、それまでの生活との間に区切り線が引かれて、リセットされる感覚がある。
10月10日は建国記念日
「中華民国」は辛亥革命をきっかけに誕生している。そして、辛亥革命の発端となった武昌起義が起こったのが1911年10月10日だ。
10が2つ重なるので、「雙十節shuāng shí jié(雙は双の繁体字)」とも言われる。
祝日だが、今年は木曜で夫の会社は連休にならなかったので、近場の礁溪に遊びに行ってきた。
台湾の地方都市は全体にそうなんだけど、平成なんて軽々飛び越して昭和が顔をのぞかせる。
実は台北ですら、ちょっと入るとそこは昭和みたいなところが多い。


礁溪の町はそんなに広くない。中心部からそんなに離れるのでなければ、徒歩で十分だ。
北西に山が迫っていて、滝やお寺などの名所もあるみたいなので、そこまで行くならバイクをレンタルしたほうがいいかもしれない。
駅前にレンタルバイク屋さんがいくつかあった。

この地図の範囲くらいなら徒歩で十分だ
今回の旅の目的
さて、今回の旅には2つの目的がある。
1つは温泉ホテルで温泉に入ること。そして、かめで丸焼きにした鶏を食べること。これは礁溪の名物らしくて、この辺りにたくさんお店がある。
この丸焼き鶏は「甕仔雞、甕窯雞、甕烤雞」といろんな呼び名が出てきたけど、どれも「かめ」を表す「甕wèng」の字が使われていて、「かめ焼き」ということになる。実物見れなかったけど、たぶんタンドール的な「かめ」で焼かれている「外はパリッと、中しっとり柔らか」、中国語で言う「外皮酥脆,裡面鮮嫩多汁」の丸焼き鶏のはず。
ホテルの温泉と礁溪の町
駅から歩いて10分ほどのエバー航空の系列ホテルに泊まった。
前のノートでも書いていたように今かなり割引き中だったので。
地震の影響もあるかもだけど、町を見ていても、観光客がたくさん押し寄せるようなところじゃないかなぁと言う気はする。
日帰りでも来れてしまうし...。

部屋も広くて綺麗だったし、大きめの温泉風呂も付いてたし、屋上に小さいけど露天風呂と、プールと一緒になった半屋外のわりと大きな温泉施設もあって、温泉欲、かなり満たされました!

ただ台湾の温泉やサウナは日本に比べると温度設定が低い気がする

この辺りは炭酸水素ナトリウム泉ということで、少し有馬温泉に似ているのかな?似たような匂いがした気がする。

公園の中や散歩道沿いに足湯できるところがたくさんあるんだけど、ドクターフィッシュのお店もたくさんある。
ドクターフィッシュはこの辺りでは「溫泉魚」と書かれていた。
別に温泉水で育てられているわけではないと思うし、この名前が一般的かどうかは不明。
15センチくらいある大きなドクターフィッシュを売りにしてるお店もあった!
角質をついばんでくれる魚は種類に関係なくドクターフィッシュと呼ばれるんだろうか?

お見苦しい夫の足をすみません...でも魚には大人気(笑)
「湯」と「風呂」
中国語を習い始めの頃、中国語で「汤tāng」はスープの意味になるから、中国人は日本に来ると「○○の湯」という看板を見て、「日本ってスープ専門店が多いなぁ」と思ってしまうっていう笑い話を聞かされたものだけど、台湾ではお風呂の意味で「湯」と書かれていることも多い。
もちろんスープのことも「湯」っていうけど、日本語からの影響か、こういう温泉街だと普通に「泡湯pào tāng(お風呂に入る、泡は「浸かる」の意味)」と書かれていたりする。
また、「森林風呂」という看板があったり、「風呂會館」というホテルがあったり、台湾ではお風呂のことをそのまま「風呂fēng lǚ」ということがある。
私の泊まったホテルでも露天風呂は「露天風呂lù tiān fēng lǚ」と書かれていて、スタッフさんもそう言っていた。
この2つとも日本統治時代に日本語から台湾語に入って、そのまま中国語としても定着している言葉かもしれない。
私たちの行ったお店は甕窯雞を名乗ってた
2日目、朝のホテルビュッフェで食べ過ぎるという配分感ゼロの行動をしてしまい、町中をウロウロ1万歩以上歩いてみたけど、イマイチ空ききってないお腹を抱えて、かめ焼き丸鶏のお店へ行った。
町中から少し遠くて、歩道のほとんどない国道沿いのような道を20分ほど歩いてお店に着いた。
台湾の方たちなら、車で行くお店なんだろうな。
一応、調べて一番人気そうなこのお店にして、念の為予約もしていた。
前日に確認の電話もあった。
入り口で取り仕切っているスタッフさんに、1時から2人で予約していて、名前は...と言いかけると、途中までしか言ってないのに、じゃあ22番テーブルね!と紙切れを渡された。
実は20分も到着早かったんだけど、名前も確認しないで通しちゃって、本当にいいの?と思ったけど、特に何も問題なく注文できたし、よかったのかな?

そんなに混んでなかったから、予約は要らなかったかも?
2人だし、いろいろ注文出来なかったけど、鶏の丸焼きと水蓮の炒め物とエシャロットオイル和えの素麺を注文。

皮パリパリで、中はジューシーでした!
丸々の鶏、インパクトもあって美味しかった!
他の料理も美味しかったので、お腹の空いている時に大人数で来て、いろいろ注文したら大満足だろうなぁ。
帰りの電車はグリーン車
せっかくなのでね(夫談)
わーいと思ってたら、夫
「切符取り間違えて宜蘭(隣の駅)からだったわ」
えっ?
というわけで、グリーン車に乗るために電車で隣駅まで行った。





夫はハーゲンダッツのアイスとスタバのカフェラテ頼んでた
台灣鐵道の電車なので、台灣高鐵(いわゆる台湾新幹線)とは別物なんだけど、新幹線と同じように、こんなグリーン車のような車両もあるって知らなかった!