映画「メットガラ ドレスをまとった美術館」感想
映画「オーシャンズ8」の舞台になっているメットガラのドキュメンタリーを見てみました。
メインはパーティーではなく、メット(メトロポリタンミュージアム)で開催される服飾部門の展覧会「鏡の中の中国」の準備。
ファッションデザイナーが夢見た中国、過去の中国、現在の中国。
政治的に難しい部分もあり、関係者たちの意見はまとまらず喧喧囂囂。
開催日が近づくにつれクタクタになっていくキュレーター。
これで泥棒まで入ったらたまんないよね……
ファッションはアートではないのではないか、という議論もあるという。
アートって、何だか面倒くさい単語だよねぇ。
アートを「技術の粋を尽くした美しいもの」として使えば褒め言葉になるけれど、「芸術家が自分勝手に表現したもの」ととらえれば、ファッションデザイナーは、
「俺たちゃ自分のためじゃなく、客を喜ばせるためにやってんだ」
と腹を立てるだろう。
デザイナーのジョン・ガリアーノの言葉がすごく良かった。
「アートかどうかは分からないが、あの技術や創造性を思うと… すばらしいものを創り上げたと感じる」
そう、絵だろうが服だろうが、「すばらしいもの」が素晴らしいんだよ!
みんな美術館で「すばらしいもの」が見たいんだ!!
アナ・ウィンターの服は相変わらずどれもこれも最高に美しく似合っている。
そして相変わらずびしばし気に入らないものを切り捨てる。
意地悪なのではなく、醜いものが許せないのだ。
ああいう美意識がしっかりある人、好きだな~
リアーナも本当に綺麗で、可愛らしいとも思った。
オーシャンズ8を気に入った人は、こちらの映画も見てみると良いんじゃないかな。
あの事件が起きたら、キュレーターさんショックで気絶するだろうね……