映画「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」感想

 生前には作品を発表せず、死後注目されることとなった「ヴィヴィアン・マイヤー」という女性写真家の生涯に迫るドキュメンタリー。

 写真って本当に面白い。撮影者が世界から何を見つけ出そうとしているのか。それを読み取れるから。

 ヴィヴィアン・マイヤーが見つけたかったのは、人間の本性だと思う。人々の隙を狙って写真を撮ることで、表面には滅多に浮き上がってこない「何か」を暴き出そうとした。そのことに取り憑かれていたように感じる。

 これほど強い欲望を持ちながら「普通の人」として生きるのはさぞ大変だったろうな…… と泣けた。ずっと乳母として働いていたらしい。

 ヴィヴィアン・マイヤーの写真展もやって欲しいなぁ。プリントしたものをじっくり鑑賞したい。

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