【電撃発表】ユーザベース非公開化について
2022年11月9日、Newspicks等を運営するユーザベースがカーライル(PEファンド)によるTOB(公開買付)を通じた非公開化を発表しました。この1年の市場低迷の期間はもちろん、それ以前から長期株価低迷のトレンドに入っていたユーザベースの動向は多くの方が注目していたはずです。本日PEファンドによる非公開化を選択し、それを公表したわけです。
PEファンドによる著名ポストIPOスタートアップの非公開化の事例として、先行的な事例となると思います(※2021年のベインキャピタルによるwithの非公開化の事例などはありますが)。ほんの数年前まではPEファンドはグロース領域にそれほど積極的ではありませんでしたが、この数年間で状況は一変しています。未上場スタートアップへの大型ラウンドへの参画、スパイバー(※これもカーライル)などへの大型出資、ベインキャピタルによるStoresへの出資やワークスの買収など急速に事例が増えてきています。
私の年初のnoteでも書いた通り、株式市場の調整はスタートアップに大きな影響を与えており、その影響は今も継続しています。特に上場株式においては選別は激しく、一部業績好調の有望スタートアップは一定程度株価を戻しましたが、それ以外のポストIPOスタートアップは株価を大きく下落させ、まさに「上場後の死の谷」にはまってしまった様な状況に陥っています。
PEファンドがこれまで積極的にグロース領域に手を出せてこなかった理由に、典型的なLBOのような安定キャッシュフローを前提にレバレッジでリターンを拡大する手法が主戦場であったため、赤字で不透明性が高いにも関わらずバリュエーションが高く、レバレッジが活用しづらいグロース領域は、難易度が高い割に大きな金額を出資しづらく、特に大手のPEファンドにとって優先度が上がりづらい領域でした。
昨今、PEファンドの住み分けも進む中で、アドバンテッジパートナーズやカーライルなどが中小型のグロース領域への出資を積極化する流れと、株式市場の調整局面によるバリュエーションの低下が、両者の溝を埋めた形です。今後、株価低迷局面が長引けば、今回のような事例が増えていくる可能性があると思います。
それを踏まえて、今回の事例を見ていきたいと思います。
ユーザベースの事業ポートフォリオ
上記のようにSPEEDAが創業事業で最大の売上貢献をしている事業ですが、目下はNewsPicksを軸にしたSaaS x Newspicksという成長戦略を掲げています。
2020年7月に実施した公募増資に合わせてユーザベースの事業内容について簡単に説明していますので、こちらも合わせて読んでみてください。
ここ数年苦戦が続く中、昨年12月に肝入りで「長期経営戦略」を発表しました。そこで4年で売上高約3倍の野心的な計画を発表していますが、それをみてもらうと各事業の構成比や成長期待が見えてくると思います。ざっくりいうと現在の稼ぎ頭はSPEEDAとNewsPicksですが引き続き両事業が2倍程度に拡大し成長を牽引するとともに、他SaaS事業が大きく成長し全体で3倍近い成長を実現する計画です。2025年にはNewspicks=SPEEDA=その他事業(各150億円で現在の連結売上の規模のものを3つ作る)を実現しようとしていました。
ユーザベースの苦戦の原因①
最初に苦戦が顕在化したのは、米国でのM&A、Quartzの買収です。この買収案件で描いた絵が実現できず、業績的にも資金的にもバランスシート的にも株価的にも厳しい状況に追い込まれています。この辺りの経緯は以下のnoteにまとまっています。この苦戦を打破するための、事業会社からの第三者割当増資であり、2020年7月の公募増資です。
ユーザベースの苦戦の原因②
もう一つは2020年、丁度コロナ以降より顕在化してきたNewsPicks事業の成長鈍化です。以下のARR推移を見れば明らかですが、2年以上に亘りほぼ横ばいであり、目下では有料課金ユーザーの獲得が解約を下回り、減少傾向のトレンドに入ってしまっています。
それが本日、公開買付発表と同時にリリースされた、業績の下方修正にも表れています。
売上で10%弱の下方修正、利益は最大60-70%の減少になる可能性があるという影響度合いです。大部分の影響をNewsPicksが占めていると説明されており、マクロ環境の悪化による広告主の出向意欲の減退に加えて、コンテンツ制作側の人材の採用や育成の遅れが招いた、ヒットコンテンツの不足というメディア事業におけるコアアセットの毀損が短期的なPL悪化の要因であると説明されています。
これはQuartzの失敗の様な、大きな打ち手に対する一過性のダメージではなく、今後の成長エンジンであり、SaaS事業の成長においても中心的役割を担うと期待されているメディア事業の根本的な競争力の低下を意味しており、その影響度はより深刻だと言えます。
低迷する株価動向
株価推移を見てみましょう。以下が直近1年の株価推移です。52週最高値が1,994円、年初来最高値が1,499円、そして最安値が606円、そして本日終値が871円でした。ここ1年で半分以下に株価が低迷していたことが窺えます。ただ、この1年だけの推移で言えば、株式市場全体の変調によりグロース銘柄が大きく株価を下げており、その下げ幅自体が突出したものではありません。ただ、元々成長率が低くバリュエーションが必ずしも高くなかったユーザベースがさらに下げていることは、単なる市場変調だけを理由にはできず、上記で触れた様なNewsPicksを中心とする事業ファンダメンタルズの悪化、昨年12月に発表した内容を多くの投資家が信じていないことが背景にあると思われます。
もう少し長期の株価推移を見てみましょう。4年ほど前にコロナ前最高値として4,000円程度の株価を記録しています。コロナで一時1,200-1,300円まで低下したものの、その後再び4,000円近い水準まで回復しています。
2019年12月から2020年7月にかけて実に4回の資金調達を実施しており、その際の株式発行価格は以下の通りです。後ほど触れますが、今回の公開買付価格1,500円はこのいずれの価格も下回っています。
当時は結果的に見れば、素晴らしいタイミングで4回の増資を実施し、バランスシートリスクという難題を解消しました。その後の株価推移も堅調な市場環境に支えられ好調でした。
見方が分かれがちなバリュエーション
バリュエーションについても触れておきたいと思います。ユーザベースは以前、SaaSバリュエーションが世界的に高騰していた際に、積極的にSaaS事業として同社を説明する様に舵を切っていました。それ以降、ARRでの開示を充実させています。それによると、足元のARRは143.2億円となります。
また、2021年12月「長期経営戦略」でも説明されていますが、経営人材の獲得が急務であると判断し、積極的な報酬の引き上げ、株式インセンティブの導入を積極化することも踏まえてEBITDAを重要指標として開示しています。EBITDAの今期着地見通しは10億円になります。
企業価値はどうでしょうか。新株予約権を多数発行しているので、正確な計算は今回は行いませんが、本日終値ベースの時価総額を320億円としておきます。ネットキャッシュが35億円程度(+非支配株主持分32億円)ですから、企業価値はざっくり言えば300-320億円程度ということになります。
SaaS企業としてみれば、確かにかなり割安な水準です。これが以前から最も安いSaaS企業、なんでこんなに安いの?と言われていた背景です。確かに、株式市場が悪化したとはいえ、15倍近い倍率の会社もありますし、平均でも5-7倍程度のバリュエーションがついているSaaS企業は数多くあります。
しかし、ユーザベースをNewsPicksを中心としたメディア事業。またSaaS事業も含めた成長性が過去5四半期連続でYoY成長率で20%を下回っている状況を考えると、高成長のSaaS企業とはみられていないのが実態です。加えて、粗利利率も50%程度から63%程度まで改善したとはいえ、優良SaaS企業の80%の粗利率を比べると低い水準です。そう考えると、メディア企業として評価しようという投資家がいるわけで、そこで一般的なEBITDA倍率やPERが参照されるわけですが、その指標で見ると今の株価水準でも割安とは言えないのです。
なお、株価が堅調であった2021年中頃間を見てみると、営業利益率も18.7%を記録し、EBITDAマージンも21.3%と高い水準を記録していました。まだ成長率も20%を超えており、超高成長ではないが成長性のある高収益事業として市場から評価されていたことが伺えます。
投資余力とキャッシュフローの状況
今回、非公開化に際して、パーパス実現に向けた投資をしっかり行っていくことが理由として説明されています。では、実際今の投資余力はどの程度か見てみましょう。以下が連結のバランスシートです。2020年に公募増資を行ったことで一時的にキャッシュポジションは改善していましたが、今年になって70億円を切る水準まで来ています。資本毀損や借入金の貸し剥がしが起きる状況ではありませんが、大きく投資をしていくには心もとない状況とも言えます。
特に心配なのが、足元のフリーキャッシュ・フローの状況です。黒字事業だったはずが、足元ではフリーキャッシュ・フローがマイナスの状況です。この状況が放置されるわけではありませんが、さらにNewsPicks事業が悪化すれば、フリーキャッシュ・フローがさらに悪化するリスクも内在しています。
人的資本の毀損とテコ入れの必要性
もう一度話を戻します。今回の非公開化の最大の理由は「人的資本」にあるとみています。それは以下の理由によります。
・足元の業績悪化の理由がNewsPicks事業あり、その原因が人材にあること
・人的資本に投資しようとすると、一時的な業績悪化が避けられず、上場を維持し、機関投資家と対峙し、株価を気にしながら(下げず上げる様に)実行する難易度が高い
・投資余力も限定される中、株式インセンティブなどを活用し、人的資本を強化するにしても、EBITDAをベースにした投資家との対話に限界を感じている ⇨ 非上場化するとそこから解放される
バランスシートの悪化は現時点ではそれほど悲観するものではありません。また、本日の「公開買付の賛同表明」の開示資料にある様に、上場企業としての資金調達メリットがそれほど大きくないとも説明しています。これは単純な現金での投資用力が問題ではないことを示しています。
非公開化することで、株式報酬を積極的に活用し、再上場でのアップサイドのインセンティブを活用することで、優秀な人材を雇用し、人的資本の拡充を通じて企業価値を向上させようと考えている様に思います。
非公開化プロセス
さて、非公開化のプロセスについて振り返っておきましょう。いくつか特徴的なことがあります。
2022年年初〜3月:株価が一気に下落。年初株価1,485円から1,000円を切り800円台へ突入
実際、この議論は(誰経由の誰というのは憶測の域を出ませんが)カーライル起点で始まったことだと予想されます。その上でユーザベースとしてカーライルを以外の選択肢を含めて検討したことを明確にするために、国内で有力と思われるPEファンド三社にコンタクトしたものと考えられます。
今回特徴を示す3つの1ヶ月が存在しています。
その後、1ヶ月(第一の1ヶ月)でカーライルとの検討協議を開始することを決めていますから、実質的には他PEファンドとの協議がそれほど深まったかは微妙なところだと思います。ただ、一定の協議を踏まえて正式な提案がカーライルから来るにたるハイレベルな協議がこの一ヶ月でなされたと思います。この時点では株価は今ほど下落しておらず、1,000円を超える水準で推移しています。ですので、カーライルとしても1,000-1,200円に最低限のプレミアムを付与した水準はこの頃から想定していたものと思われます。
9月から一ヶ月(第二の1ヶ月)で実施されたDDはいわゆるコンファーマトリDD(確認DD)というものだと思います。上場案件のDDは水物ですので、情報管理の観点でも数週間での実施がグローバルスタンダートです。今回もそれに沿って迅速なプロフェッショナルDDが実施されたと思われます。その結果、特に重大なリスクの発見はなかったというのが結論になっています。
そして第三の1ヶ月が、10月から直近までの価格交渉に係る一ヶ月です。これが今回の最大の特徴ですので、次で詳しくみていきたいと思います。
シビアな価格交渉の経緯
カーライルからの初期提案は1,100円(10月7日)です。そして発表された公開価格は1,500円です。この400円に今回の案件のシビアな側面が見えてきます。実に4回に渡る価格交渉が実施されています。では詳しくみてみましょう。
最終的に1,100円から36.4%の条件引き上げをユーザベース取締役会は実現したことになります。これは少数株主にとって望ましい結果であり、企業価値をそれだけ引き上げ、少数株主の利益を守ったということが主張できる結果になります。
実は、この条件交渉の経緯は上場企業の交渉においては極めてグローバルでは当たり前の行為です。言われた条件を飲むか、拒絶するかしかできなかった昔の日本市場のプラクティスとは全く異なります。今回ユーザベースはしっかりと交渉の経緯を残すことで、公開買付に対する賛同表明することへのリスクヘッジしていることになるのです。交渉もせずに拒絶したり受け入れたりすると、価格の根拠が曖昧になり、取締役の善管注意義務違反になり、大きなリスクを負うことになります。
特に今回は三社のPEファンドにコンタクトしたとは言え、実質的にはカーライルありきの事案の様に見受けます。だからこそ、当のカーライルとしっかりと交渉したという経緯を残すことが何よりも大事になってくるのです。加えて、株価が最低水準に低い状況だったからこそ、高い株価で取得した株主が大勢いるということを留意しなければいけません。特に上記で触れた様に2019年12月から2020年7月に渡る資金調達時に苦しい局面を救ってくれた株主の取得価格が2,000円程度とたかかったことも踏まえて、できる限りの交渉をすることが求められたのだと思います。
もう少し踏み込んで雰囲気を補足してみると、カーライルとの交渉の局面で株価が一気に引きがっています。実質進めましょうとカーライルが前向きになった7月中旬から8月頭までは700-800円を超える水準だった株価が、8月以降みるみるうちに低下しています。これが9月2日まで正式DDをスタートするまでに時間を要した背景、つまりユーザベースにとって受け入れ可能な条件をカーライルが提示できる蓋然性が株価低下により下がったことの不確実性を吸収するための一ヶ月だったと想定されます。そして、最悪なことにDDを終えた10月頭に618円という極めて厳しい株価をつけるに至っています。
カーライルの初回提案はこの下り切った株価を踏まえたものであり、この時点ではユーザベースの期待する条件とカーライルが踏み込める条件に実際溝があった可能性が想像されます。
しかし、その後大きな追い風が噴きます。その後株価は200円上昇し、本日の発表に至ったのです。
ユーザベース側が初回提案から一貫して1,499円という年初来の高値水準を目線として示した交渉スタイルを取ってきました。逆に言えば、カーライル側にわかりやすく合意できるラインを示していたと言えます。ただ、あまりに株価が低いためにカーライルとしても一気に条件を引き上げることが難しく、じわじわと引き上げるプロセスに至ったと想定されます。
その期間の中で株価が上昇する中で、最終的に1,499円という目標バーを1円超えるギリギリのジャンプをカーライルがすることができたわけです。棒高跳びで言えば、ほぼ体が棒にぶつかる水準ですが、これだけシビアな価格交渉と株価との睨めっこが続いていたものと想定されます。
少数株主保護と透明性のある意思決定のために
公開買付における取締役会の責任は重たく、少数株主保護と株主価値最大化に向けた、透明性のある意思決定を行うことの重要性は極めて高いです。今回もそれに向けて様々なことを実施していますので、ご紹介しておきます。
1)創業者梅田氏、元カーライル平野氏に関して
今回何度も登場している取締役会。非常に重要な役割を担っていますが、具体的には以下のようなメンバーで構成されています。
社内取締役4名(うち1名は非常勤取締役=創業者梅田氏)
社外取締役5名
社外取締役が過半数である監査等委員等設置会社のガバナンス体制です。そこで注目すべきは、非常勤取締役であり創業者の梅田氏、もう一人が元カーライルの日本法人の共同代表の平野氏が取締役として参画している点です。
上記で実際カーライル主導で本件が始まったはずだと申し上げている背景も、平野氏がいることによるコネクションと無関係ではないはずです。だからこそ、すでに10年以上カーライルから離れているとは言え、今回の意思決定には参画しない形をとっています。
もう一つは梅田氏ですが、今回実は事前にカーライルと交渉を行っており、公開買付に応募することを応募契約として締結していることが開示されています。実際は、創業者でありすでに経営から退いている新野氏と合わせた二名の創業者が事前にカーライルに提案に応じることを承諾していることが今回の案件の背景にあります。
だからこそ、取締役である平野氏と梅田氏が今回の決議の一切から外れることは、意思決定の透明性の観点で不可欠だったわけです。と、同時に今回の非公開化が創業者と平野氏を含むカーライルという存在があたったからこそ、スタートした事案であることが伺えるわけです。
そういう実態(※実際は知りません、私の想像です)があったからこそ、取締役会としては必要以上に意思決定の透明性、価格の妥当性について細心の注意を払う必要があったと思われます。
2)独立の特別委員会の設置
取締役会への諮問を行う、独立社外取締役(平野氏除く)を設置しているのも上記の背景によります。
3)独立第三者機関からの評価レポートの取得
これ自体は至極一般的ですが、財務アドバイザーから株式価値算定書を取得しています。ただ、今回は公開買付価格の構成性に関する意見書(フェアネス・オピニノン)は取得していないようです。個人的に、なぜこのアドバイザーを起用した化などの背景はよくわかりません。
なお、株式価値算定書の内容は以下の通りです。今回の1,100円はややレンジから外れますが、1,500円であればレンジ内で説明できることがわかります。
一点特徴的なのは、今回の価値算定の事業計画が昨年12月に会社が公表した計画と異なる点を明確にしています。2025年の売上高450億円→298億円、EBITDA68億円→50億円とそれぞれ下方修正した計画を前提に価値算定を行なっています。
4)独立した法律事務所からの助言の取得
これも当たり前ですが、今回は大手事務所を起用し、法的なリスクについても対策していることがわかります。法的なリスクとは交渉プロセスや意思決定プロセスを含めた取締役会のプロテクションを含めた、少数株主利益保護の観点が含まれます。
最後に)ユーザベース復活に必要な打ち手
今回やや小難しい話が多かった気がしますが、最後に自由作文として、今後ユーザベースが復活するために必要だと思われる打ち手についても書いておきたいと思います。
メディアコンテンツを軸にした復活には大きな人材補強と先行投資が必要
何度も触れていますが、復活には人的資本の拡充が何よりも重要だと思われます。NewsPicksを軸にしたSaaSとのハイブリッドモデルを変えることはないでしょうし、そのユニークさを発揮するためには、まずNewsPicksの復活なしにはなしえないでしょう。
メディア事業はコンテンツが命、コンテンツは人が命ですから、まず競争力のある人的資本の拡充が求められます。NewsPicks開始当初はこのモデル自体にユニークさがあったかもしれませんが、すでにアプリ中心、インフルエンサー、コミニティなどの施策だけであれば差別化しきれない状況に陥っています。
本質的なメディア事業としての競争力をどの様にして取り戻すか、そのためには人的資本の拡充がキーになることが会社もカーライルも認識している様に、最重要の課題だと思います。
メディアの復活なしにはシナジーは実現しない
上記でも触れましたが、SaaS x NewsPicksのモデルが持続的に競争力を有し、ユニークさを構成し、解約率を低下させるネットワーク効果を発揮するためには、NewsPicksが圧倒的にユニークで熱量の高いコミニティを構成していることが不可欠です。
ターゲットセグメントにおける迷い
メディアの難しい点にジェネレーション(世代)の移ろい、流行り廃りというものがあります。コンテンツの軸を定めるにも、ターゲットユーザーの絞り込みが鍵になってくるでしょう。目下、コンテンツを見ているとまだ迷いを感じるのが私自身の感覚です。この辺りが人的資本の拡充とともに、見える形で成果につながってくれば、復活に向けた道筋が見えてくるのではないでしょうか。
以上、長々とありがとうございました。またこんな感じのタイムリーなテーマがあれば投稿してみたいと思います。