村上誠典 | スタートアップ経営

スタートアップ と企業経営の関連投稿。シニフィアン共同代表、多摩大学大学院客員教授(「ESG時代のサステナブル経営」)。経営の現場で奮闘しつつ、大事だと思う考え方/哲学を標準化し、実務に使える経営知見を発信。日本にコミット、地方創生、人材育成、産業創出を通じ未来を創る

村上誠典 | スタートアップ経営

スタートアップ と企業経営の関連投稿。シニフィアン共同代表、多摩大学大学院客員教授(「ESG時代のサステナブル経営」)。経営の現場で奮闘しつつ、大事だと思う考え方/哲学を標準化し、実務に使える経営知見を発信。日本にコミット、地方創生、人材育成、産業創出を通じ未来を創る

マガジン

  • 未来を見据えて徒然なるままに

    脈略なく 思いつくままに 書き綴ります。なんとなく疲れた時に それでも読み物を求める時に 是非読んでみてください。

  • 企業経営入門:コーポレート・ファイナンス101

    企業経営における重要テーマである、コーポレート・ガバナンスと双璧をなす「コーポレート・ファイナンス」に関する面白いnoteをまとめます

  • 企業経営入門:スタートアップに必要な経営力

    上場・未上場に拘わらず、成長が期待される事業/スタートアップを中心としたビジネス関連の面白いnoteをまとめます

  • 企業経営入門:コーポレート・ガバナンス101

    企業経営者/投資家、両方の視点で重要なコーポレート・ガバナンスに関する面白いnoteをまとめます

  • 「持続可能な社会」の実現に向けて

    「持続可能な社会」の実現に向けて、個人的な考えを徒然にnoteして行きます。ご賛同いただいた方はフォロー、いいね、またコメントも是非お願いできれば幸いです。

最近の記事

  • 固定された記事

「持続可能な社会」を目指すことがなぜ企業価値向上につながるのか

TAKA(@Murakami_Japan)です。個人的にも大変賛同している、ESG/SDGs、サステナビリティという言葉がますます注目を集めるようになってきています。日本語でも「持続可能な社会」といってメディアで取り上げられない日はないくらいです。 でも果たして、この意味を正しく理解している人はどれぐらいいるでしょうか。省エネとかエコロジー(エコ)と同じように、環境問題に配慮したあるべき「正しい取り組み」という漠とした解釈にとどまっているのではないでしょうか。 今回、「持

    • IVS2024を終えて、日本の現在地

      2024年7月4-7日と3日間に渡り開催されたIVSに参加してきました。初日の「スタートアップ業界のM&Aの現在地」というセッションにも登壇。満員御礼、立ち見も数多くでるセッションになりました。ありがとうございます。 15,000人参加という超大規模さ、政治家や官僚などが数多く参加していたことは、メディアで中心的に報道されていました。まさに、裾野の拡大、国家のコミットは参加していても強く感じる点であったことは間違いありません。テーマ的にも一時のSaaS一辺倒から、AI実装、

      • スタートアップ・エコシステムは今後どう発展すべきか

        2024年6月24日に経済産業省から研究会の報告書が発表されました。今回はその内容に触れつつ、私なりに重要だと思う点について書いてみたいと思います。私も末席ではありますが、本スタートアップ・ファイナンス研究会の委員として議論や報告書の作成に関わらせて頂きました。エコシステムの全体像をデータも交えながら、整理し、そこから課題や突破口となるポイントを整理した資料です。まだ読んでない方、スタートアップのエコシステム発展の方向感が見えてくる資料なので是非ご覧ください。 経済産業省の

        • ジェンダー平等は最もリターンの高い投資、もっと投資しよう

          本日3月8日は国際女性デーです。ここ最近、SNS上でもこのテーマについて様々な関心が寄せられ、社会の意識が上がっていることは素晴らしいことだと思います。 SDGsの17の目標の一つとして挙げられているいますが、それはジェンダー平等が実現できない実態がそれだけ多くの女性に影響を与えていることの裏返しでもあります。 今日はジェンダー平等の重要性やリターンの大きさについて書いてみたいと思います。 ジェンダー平等はSDGs 17の目標の1つユニセフのサイトでは目標が6つ示されて

        • 固定された記事

        「持続可能な社会」を目指すことがなぜ企業価値向上につながるのか

        マガジン

        • 未来を見据えて徒然なるままに
          26本
        • 企業経営入門:コーポレート・ファイナンス101
          27本
        • 企業経営入門:コーポレート・ガバナンス101
          19本
        • 企業経営入門:スタートアップに必要な経営力
          42本
        • 「持続可能な社会」の実現に向けて
          23本
        • 企業経営入門:上場企業決算マガジン
          11本

        記事

          スタートアップはどうすればグローバルで成功できるか

          先日、スタエブ("Start up Everytime”)にて「スタートアップのグローバル展開」について議論するセッションに登壇しました。主に五常・アンド・カンパニーとMUJINを主題に議論したわけですが、そのセッションの内容を踏まえつつ、改めて日本発スタートアップがグローバル展開する上での「知っておきたい」大事な点を共有しておきたいと思います。1社でも多くグローバルで価値提供できる日本発スタートアップを創出できればと思います。 初めに私、今でこそ地理的ビジネス領域としては

          スタートアップはどうすればグローバルで成功できるか

          ユニコーンはなぜユニコーンなのか〜出生数減少から考える

          ユニコーンの出生数が減少傾向にある。人口減少社会である日本のようにユニコーンの出生数が減少しているというのである。2020年まではユニコーンは四半期ごとに30社ずつ生み出されてきていました。それが2021年から1年半、まさにこの期間がバブルだと言われる期間ですが、120件を超える実に4倍以上のペースでユニコーンが生み出されていました。まさにスタートアップのベビーブームさながらである。 それが、2022年下期以降、実際は資金調達のラウンドクローズまでのタイムラグがあるので、実

          ユニコーンはなぜユニコーンなのか〜出生数減少から考える

          旨いラーメンを食べ続けるために〜ラーメン屋に見る日本のマクロ経済〜

          カバー画像は私のお気に入りのラーメン屋のラーメンの写真です。頻繁に通っているので、ちょっとした違いも気がついてしまいます。二杯のラーメン、実は全く同じラーメンになります。あまりに変わってしまったので、以前撮影した写真を探し出して見比べたものになりますが、皆様違いがわかりますか? 左は9ヶ月前に撮影したものです。ラーメン一杯980円。写真は大盛りなのですが、当時は大盛り無料でした。 右は直近撮影したものです。ラーメン一杯1,080円。大盛りが有料になり、写真の大盛りラーメン

          旨いラーメンを食べ続けるために〜ラーメン屋に見る日本のマクロ経済〜

          【新体制】事業成長を先回りする経営体制の進化が会社を飛躍させる〜SmartHR〜

          本日、私も社外取締役を務めるSmartHRが大きな発表を行いました。それについて書いてみたいと思います。まずは徒然なる文書をお許しください。 私と玉木さんと森さん玉木さんが2018年にCFOに就任された直後あたりから、私もアドバイザーを務めせていただき、もう5年以上になるのかと感慨深い発表がありました。玉木さんがnoteで書いておられる転換点となるシリーズCにてリード投資を務めさせていただき、私にとっても大きな転換点となったように思います。 玉木さんがCFOとして初のEQ

          【新体制】事業成長を先回りする経営体制の進化が会社を飛躍させる〜SmartHR〜

          【考察】ビジョナルは成長戦略の転換点、「大M&A時代」が到来する

          村上誠典です。さて、ビジョナルの業績が素晴らしく好調です。先日2023年7月期の通期決算発表を行い、同時にプライム市場への市場変更を行う予定である旨を発表しました。時価総額も3,000億円程度と上場時の初値水準を維持しています。 今回はグロース市場で最も時価総額が高く、日本のVCエコシステムから誕生したスタートアップとして、メルカリ(約5,000億円)、SHIFT(約5,000億円)、マネーフォワード(約2,500億円)、ANYCOLOR(約2,200億円)、カバー(約1,

          ¥0〜
          割引あり

          【考察】ビジョナルは成長戦略の転換点、「大M&A時代」が到来する

          ¥0〜

          【解説】10月スタート!新しいIPOプロセスが与えるスタートアップへのインパクト

          来月(2023年10月)からIPOプロセスが新しくなることをご存じでしょうか。かなりテクニカルだし、正直あまり注目されていないと思いますので、知らない方も多いかもしれません。しかし、大きく日本のIPO、そして日本のスタートアップ・エコシステムをアップデートするキッカケになる可能性を秘めています。今日は、そんな「新しいIPOプロセス」について解説してみたいと思います。 事前に言っておくと、今回18,000文字を超える大作になっています。ただ、難しい話をできる限り簡単に書いたつ

          【解説】10月スタート!新しいIPOプロセスが与えるスタートアップへのインパクト

          ARM, Instacart, Kraviyo:1週間で3件!巨大テックIPOから見る市場感考察

          立て続けに米国テック大型IPOが出てきたので、続報として書いています。基本的な「臆病なIPO市場の夜明け」に関する考え方は、先のリンク記事に書いたことから変化ありません。まずはこちらの投稿(下リンク)を是非ご一読ください。 今回の投稿内容のアップデートは以下の3社のIPOのその後についてです。 ARM(半導体設計)、Instacart(EC)、Kraviyo(MA:マーケティングオートメーション) 結論として太陽は水平線から顔を出した、夜明けが始まったと言えるかと思いま

          ARM, Instacart, Kraviyo:1週間で3件!巨大テックIPOから見る市場感考察

          臆病なIPO市場の夜明けはいつか?

          2022年初から資本市場が急速に低迷し、ロシア・ウクライナ事情以降は急速なリスクオフモードに突入している。その後の利上げなど金融政策を含めた不透明感も相まって、日経平均だけ見ていると、株式市場は好調じゃないかと思いたくなるが、その実、最もリスクが高いとされるIPO市場、しかもテックセクターのIPO市場はいまだに臆病なままなのです。 2022年初に投稿した株式市場の調整、およびその後のスタートアップへの影響については、手前味噌ながらかなり適切なガイドラインだったかのように思う

          臆病なIPO市場の夜明けはいつか?

          人的資本経営に興味のある皆様へ〜未開拓資本を活用する未来〜

          人的資本経営は昨今のパワーワードで多くの方が注目しています。人材が均一な財務会計数値に置き換えられてしまっていた時代において、私も長らく大きな違和感を感じていました。それは、人は均質なモノではないという人権主義者的な側面もあれば、従業員の立場でも自らが企業価値にどう貢献できているかという意識が希薄なことも、違和感の原因だったように思います。 資本であるとはどういうことか?人が「資本」であるとはどういうことでしょうか。これまでは「資本=お金」でした。お金は大事、無駄にしてはい

          人的資本経営に興味のある皆様へ〜未開拓資本を活用する未来〜

          ラクスル新社長の報酬から見る取締役報酬の現在地

          本日2023年9月12日にCEO向けの大型報酬パッケージが公表された。といって、カルロスゴーンでも日産でも、孫さん・ニケシュやソフトバンクでも、イーロンマスクでもない。ポストIPOスタートアップの1社であるラクスル社である。全て条件が達成された時点での時価で10年総額"300億円”という金額だ。もちろんこれは今単年度報酬で支払われる額ではなく、あくまでも目標を達成した暁に初めて得られる報酬額の総額に過ぎません。 それでも、この金額はこれまでの日本株式会社の報酬水準からすると

          ラクスル新社長の報酬から見る取締役報酬の現在地

          スタートアップが社会インフラを創る〜ファイナンス戦略の新潮流〜

          本日、アイ・グリッド・ソリューションズ(「当社」)が30億円の資金調達を発表しました。金額だけ見れば一時期のスタートアップ・バブル時代の調達額からすると、それほど珍しいものではありません。2023年上半期でも30億円以上調達したスタートアップは14社あります。 目下、スタートアップ五か年計画が遂行される中、過去5年間と比較して「進化」した形でスタートアップの経営も事業もファイアンス戦略もアップデートしていくことが大事だと感じています。この5年間でも当方が関わってきたスタート

          スタートアップが社会インフラを創る〜ファイナンス戦略の新潮流〜

          国税庁発表を踏まえたスタートアップ株式報酬の明るい未来

          村上です。先ほど日経新聞からも報道が出ましたが、本日5/29に国税庁(と経済産業省)からスタートアップ関係者向けに信託SOの課税関係に関する説明がなされました。岸田政権下においてスタートアップ政策が注目を集めるようになったタイミングで、なぜブレーキをかけるようなことをするのか、既発行分にも訴求(※国税庁は訴求するというより元々給与課税として納税されているはずというスタンス)されるのか、とネガティブなイメージばかりに目がいってしまいそうですが、私のnoteでは「未来思考」で、未

          国税庁発表を踏まえたスタートアップ株式報酬の明るい未来