質問主意書
令和 2年11月25日、立憲民主党常任顧問の海江田万里議員から
「欧州連合欧州議会本会議より、我が国での子の連れ去りに関する決議が採択され、「子どもへの重大な虐待」と強調されたことに関する質問主意書」
が提出されたました。
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※質問主意書とは
国会議員が内閣に提出できる文書形式の国政に関する質問
国会の会期中、国会議員は内閣に対し、国政に関することについて文書の形で質問することができる。その質問書は、その国会議員が所属する議院の議長を通じて内閣に送られる。質問主意書を受け取った内閣は、原則として7日以内に文書で回答する。このときの回答は、閣議を通さなければならないことになっている。
委員会における口頭質問の時間は、会派(政党)の人数に比例して割り振られているので、無所属議員や規模の小さな政党が使える時間はわずかに限られてしまいる。そこで、例えば薬害エイズ事件での厚生省の情報公開など、質問主意書を使って政府の問題を追及することもある。
質問内容によっては回答期間を延期することもできるが、内閣は必ず回答を出さなければならない。閣議を経るということもあって、質問主意書に対する回答は、政府の公式見解として残ることになる。
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欧州連合欧州議会本会議より、我が国での子の連れ去りに関する決議が採択され、「子どもへの重大な虐待」と強調されたことに関する質問主意書
我が国は、米国務省より所謂ハーグ条約に基づく義務の不履行国に認定されております。国連の児童の権利委員会より、両親が離婚後も「共同養育権」を行使できるよう、勧告されております。そして、本年七月八日、欧州議会本会議は、我が国での親による子供の連れ去りから生じる子供の健康や幸福への影響について懸念を表明し、我が国に対して、ハーグ条約を履行し、「共同親権」を認めるよう国内法の改正を促す決議を賛成多数で採択しました。これらを受けて、以下質問します。
一 平成二十九年の人口動態統計の確定数(厚生労働省)によると、およそ三組に一組が離婚し、毎年二十万人以上の未成年の子供が親の離婚を経験します。離婚後の単独親権制度を採用する我が国では、離婚に伴う子供の親権・監護権争いを優位に進めるために、婚姻中における一方の親の同意なしでの子の連れ去り別居とそのあとの親子引き離しが絶えません。往々にして、弁護士が子の連れ去りを指南していることも多く、欧州議会本会議はこれらを問題視しております。第百八十五回国会(臨時会)参質第一八号で
も、同じことが議論されており、チルドレンファーストの考えで、離婚後の単独親権制度を見直す考えはありますか。
二 子供と会えなくなった別居親の中には自殺を選ぶ者も後を断ちません。兵庫県明石市は地方自治体として、積極的に離婚後の親子関係の維持に取り組んでいます。各地にて、現状を改善したい多くの別居親が、陳情・請願を試みています。少子化対策と同様に政府は、離婚後の親子関係の維持に前向きな見解を地方自治体に向けて示すべきだと考えます。政府の見解を求めます。
三 内閣府は両親揃った育児を重要視しております。例えば、里帰り出産などで母親が産まれたばかりの子供と共に実家に留まり、母親が母方の祖父母と共に子供を独占する、挙句に離婚を主張して離婚となった場合、育児の意思を持つ父親は何もできない実態があります。厚生労働省の児童虐待の定義よりネグレクトについて、所謂児童の権利条約も考慮して、「一方の親の
同意なしでの両親揃った育児放棄」を含めることを提案します。政府の見解を求めます。
四 「同居親の別居親に対する嫌悪感や恐怖感と病的に同一化して別居親を疎外ないし拒絶する現象」は、「片親疎外症候群」と呼ばれています。世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD11)に「ParentalAlienation (片親疎外)」が精神及び行動の障害の分類インデックス(QE52)に記載されいるため、子供の疾病にもあたります。生労働省の児童虐待の定義より心理的虐待について、児童の権利条約も考慮して、「片親疎外」を含めることを提案します。政府の見解を求めます。
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伝えたい事が概ね全て含まれている素晴らしい質問主意書だと感じました。内閣からの回答が非常に楽しみです。
また西牟田康さんの「子どもを連れて、逃げました」と、はすもとしこさんの「」実子誘拐「子供の連れ去り問題」〜日本は世界から拉致大国と呼ばれている〜が発売。
この問題を多くの方に知っていただくためにも、多くの方たちに読んでいただきたいです。たまたま立ち寄った書店は二冊が並べて平積みされていました。これは嬉しかったですね。
「子どもを連れて、逃げました」のレビューにはこんな文章がありました。
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離婚、そして子どもを父親と引き離した経験のある当事者として読んだ。
あの頃の私が、この本を読んでいたら違っていたかもしれない。「相手が悪い」と決め込んで頑なになっていたとしても、もう少し前向きになれたかもしれない。そのときの私には、離婚後の親子関係のいろいろなあり方や、第三者の話を読んだり聞いたりすることが欠けていた(シャットアウトをしていたような気もするので、読んでも頑なさは変わらなかったかもしれないが…)。そういう意味でいうと、私のように100%の被害者意識と憎悪が膨らんでしまった方はとくに、痛みを伴ったとしても他者の物語を知るべきなのだと思う。
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この本を読んだ方が親子の引き離しや親子断絶を回避出来たり、現在断絶状態の親子が改善や再会に向かうきっかけになればと切に願います。
本はそれぞれ2冊購入したので、本2冊と質問主意書と「自由面会交流違憲訴訟」の新聞記事を次回調停で資料として提出の予定。妻、相手弁護士、調停員、調査官、裁判官に日本社会の今までの常識が大きく変わってきていると言う事を伝えたい。
サポートは別居や離婚を経験した子どもの支援に活用させていただきます。宜しくお願い致します。