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天才たちの原論文を読んでみよう

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数学史や物理学史に名を残す、天才たちの論文を原語で追っていくのは、不遇を強いられている知性にとって大きな慰めとなるだろう —— スティーヴン・ホーキング(うそ)
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ChatGPT-4oにポール・ディラックの1927年論文(歴史的画期!)PDFファイルのOCR処理済みのものをアップロードしてみたら、ちゃんと読み取ってくれた。これはびっくり私の科学史研究の能率があがるねんで。
https://royalsocietypublishing.org/doi/pdf/10.1098/rspa.1926.0133

KKさん
2日前
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クラシック音楽史のように数学を学ぶ

昨日、これを再読しました。とある新幹線の駅の、待合室で。 私はたくさんの本をスキャンして…

KKさん
8日前
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頼るべきは AI解析でなく、簡便な表記法(モーツァルトの作曲技法を盗め)

AIによる解析かと思ったら、人間によるコードネーム入力のようですねこれ。 . 私の「コンフタ…

KKさん
9日前
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複素数は、20世紀物理学における火の鳥だった

この本はお気に入りゆえに不満も募ってきます。前回に引き続き、語ってみます。 複素数そして…

KKさん
13日前
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運動量保存則はアインシュタイン方程式と同い歳?

この本について前回少し語りました⇩ いい本なのになんだか読みにくい理由のひとつに、運動量…

KKさん
13日前
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二度目の受賞なるか、グラミー賞

明日(2025年2月3日)早朝、グラミー賞の授賞式があります。あるそうです。いつもあまり興味な…

KKさん
2週間前
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解析力学は解析学をフライングさせた

ふとまた読みたくなって、読み返すたびに新しい気づきがある本があるという方、少なくないと思います。 私にとってのそういう本の一冊が、これ。 数式どっさり、しかも現代的な力学ではなく、何世紀も前のヨーロッパの、各時代の最高の英知による、当時の前衛いいかえれば未成熟で未整理な思索にとことん沿っての力学の数式がこれでもかーと並ぶので、追うのが大変。 もう少し整理した書き方ができたのではないかなって、編集者寄りの目線で苦言を付けたくもなりますね。 著者の山本先生は、いうまでもな

サイフォンの原理について一本寄稿すると面白いか。

KKさん
1か月前

小学生に、この理科実験はわからない

昨日、とあるご婦人(未成年)から面白い質問を受けました。「この現象をうまく説明してほしい…

KKさん
2か月前
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アインシュタイン論文(1916年)の日本語訳・試験運転中

[以下は私が「十年早すぎた論文」と称賛するところのアインシュタイン論文の日本語訳です。ド…

KKさん
2か月前
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それから https://note.com/20012010/n/n457eaf221dab ⇠についてはその6まで進んだ。その7は目下書きかけ。続きどうしよう…次元解析で破綻が生じない限りはあらゆる物理方程式が仮定できるという話を挿むと、分かりやすくなる気が今している。

KKさん
2か月前
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https://note.com/20012010/m/m7cab62065658 ⇠物理学の現代古典論文を解読していくシリーズ。その一つを先ほど再読したら何言ってるのかわからない記述があって訳わからなくなってしまったので応急処置。「つづく」で終わってる。いずれ綴らないといけない。

KKさん
2か月前

「ファインマン物理学」をわたしが書き下ろすとしたら

大学一年生向けに、数学学習のコツ集を書き下ろしたいと、もうずーっと前から愚痴ってきました…

KKさん
2か月前
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宇宙のロマン、それは時間依存シュレディンガー方程式(その6)

だんだん長くなっていくよこのシリーズ。いつものパターンです、いつ終わるのか分からないまま、それでもしっかり決着をつけてしまう、私のいつもの歩みです。 . ⇧ シュレディンガー方程式です。ふたつあるほうの、小難しげな方のです。 ここでクイズです。 この物理方程式、単位は何でしょう?. チッチッチッチッ… クイズの答え 正解は・・・ふたつあります。 「$${J}$$(ジュール)」と「$${\text{J} \cdot \text{m}^{-3/2}}$$(ジュールの空