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Ichizo Yoshioka の新世界

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#バンド

The Triple Point of Water  / Mandrake Handshake

The Triple Point of Water / Mandrake Handshake

楽器奏者の端くれとして、音楽を演奏者目線で聴くことが当然ある。目線の種類にもいろいろあって、「このフレーズかっこいいなぁ、俺も弾きたいなぁ」みたいな目線、ライブで観客と対峙してるイメージの目線、あとはスタジオでメンバー同士が向き合って演奏しているときの目線がある。

それぞれの目線は、どんな目線で聴こうと自分が選んで聴けるわけじゃなくて、自然とその目線が頭の中にイメージとして浮かんでくるものなので

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The Raincoats / The Raincoats

The Raincoats / The Raincoats

音楽に対してここまで自由でいられることに、ちょっと嫉妬してしまう。自由であるために、いくつものルールや理解されるべきことを放棄することは、もしかすると苦ではないのかもしれない。

音は異様に軽い。もし自分がこんな曲を作ってしまったとすれば、人様に聴かせていいものかどうかを本気で悩むのだろう。それでも今俺はこの音楽を心底魅力的だと感じている。

音楽は技術で語るものではないと、頭で分かっていても、た

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Walls and Bridges / John Lennon

聴いてそうで聴いてこなかった音楽を、今さらこっそりまじめに聴くシリーズ。

ビートルズのことは好きだ。ビートルズフリークというわけではないけど、いちおうアルバムはひと通り聴いて、そのなかでも好みの作品があったり、ビートルズはやっぱり中期がいいですよ!なんてことを酒場でウダウダと話せる程度に熱はある。

ただし、ジョン・レノンのソロ作品をアルバム単位で聴いたことがなかった。もう15年くらい前にベスト

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atonement / Winter

LAのバンド、Winterの新譜「What kind of are you?」より。

うわー、これこれ、この感じ、めっちゃ好き!という気持ちが大きくて、逆にしばらく感想が出てこなかった。おいしすぎるごはんを食べたときに「うっっっま!」しか言えなくなるのに似ている。

シューゲイザーとかドリームポップと言われる音楽は、この10年のあいだに爆発的に増えた。その手の音楽が大好きな俺にとって、幸せなムー

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Untethhered / PVA

ロンドンの三人組 PVA のデビューアルバムより。インダストリアルな音作り、なのにどことなく大衆に向けられている、ちょうどいいバランス感が、いいバンド見つけたぜ俺と思わせてくれる。グラミー賞にノミネートまでされてたらしいので、知る人ぞ知るということでもないみたい。

人力でやってます!感がとてもいい。そしてバンドをやっていない俺にはそれがうらやましくもある。人はビートだけで歌えるし、ビートはそれだ

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