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レトロゲームはリハビリ(作業療法)に活用できるでしょうか?

 レトロゲームがブームのようですね。
 自分もこのレトロゲームというジャンルに対しては少し思い入れ(こだわり?)があります。
ゲームをリハビリに活用する事例は少しありますが、このレトロゲームをリハビリ(作業療法)に活用ってできるんでしょうか?
 考えてみました。


レトロゲームとは?

レトロゲームとは、主に過去の時代に制作・発売されたビデオゲームやコンピュータゲームを指すようです。1980年代から1990年代にかけて普及した家庭用ゲーム機やアーケードゲームを中心に、当時の技術やデザインを反映したゲーム作品が含まれます。

例でいえば…

  • ファミコン

  • スーパーファミコン

  • ゲームボーイ

  • メガドライブ

  • セガサターン

  • ドリームキャスト

  • PCエンジン…などがあげられるようです。

 ちなみに、どこまでの範囲を「レトロゲーム」とカテゴライズするか?は人によってさまざまでしょうけど、個人的にはソフトのメディアがCD-ROM以降のものはレトロゲームでも後期に位置すると思っています。
 なので、年代でいえば1970年代から1990年代まで。それこそマグナボックス・オデッセイ、ATARIのPONGの時代からネオジオまでかな。
 CPUでいえば16ビットまでが自分が好きな「レトロゲーム」に位置します。
自分は世代ではないですがATARI2600のデザインが好きなんです。あとゲームボーイ信者です。

レトロゲームのリハビリへの活用を考える

思うに、以下の理由からレトロゲームをリハビリに活用できると思うんです。

  • シンプルな操作性

  • 認知機能の刺激

  • モチベーションの向上

  • 手指の機能改善

  • 動機づけの向上

  • 社会性の促進

それぞれちょっと深掘りして解説してみます。

1. シンプルな操作性

 レトロゲームは、複雑なコマンド入力や高い操作スキルを必要としない点が特徴です。これにより、高齢者や手先の器用さを失った患者さんでも、比較的容易に取り組むことができるのかなと。
 リハビリの初期段階では、難易度が低いことが重要ですので、簡単なボタン操作でゲームを進行できることで、ストレスを与えずに練習を重ねることが可能になります。
 また、慣れることで達成感を得られ、継続的なリハビリへの意欲が高まります。さらに、ゲームによるポジティブな体験が、心身の健康を促進する効果も期待できるでしょうね!

2. 認知機能の刺激

レトロゲームには、空間認識や問題解決能力を鍛える効果があります。例えば、パズルゲームでは、次の動きを考える力やパターン認識能力が求められます。また、アクションゲームでは、敵の動きやタイミングを予測する反応速度が必要です。
これらの要素は、認知症予防や軽度認知障害(MCI)の進行抑制に役立つ可能性があります。さらに、これらの活動が脳の可塑性を高めることにより、新たな神経回路の形成を促進すると考えられます。

3. モチベーションの向上

ゲームは、成功体験を積み重ねられる仕組みを持っています。レトロゲームの簡単なルールと分かりやすい目標設定は、患者さんが自分の進歩を実感しやすい環境を提供します。この成功体験が、自信を高め、リハビリに前向きに取り組むモチベーションを引き出すことが期待できます。
 また、ゲーム内の報酬やスコアの上昇は、さらなる努力を引き出す要因となります。このような心理的効果が、リハビリの成果を向上させる可能性を持っています。

4. 手指の機能改善

ゲームコントローラーの操作は、手指の細かな動きを必要とするため、上肢機能の回復に役立ちます。特に、親指や人差し指を使ったボタン操作やスティックの動きは、筋力や協調性を改善するトレーニングとして効果的です。また、繰り返し操作することで、筋力の向上だけでなく、感覚フィードバックが得られるため、患者の感覚統合の向上にも寄与します。
これはスマホのようなタッチパッドでは得られにくい感覚統合体験です。
このようなリハビリ中の患者さんにとって、楽しい活動を通じてトレーニングを行うことは、効果的かつ継続的な取り組みを可能にするはずです。

5. 動機づけの向上

レトロゲームには、多くの人が懐かしさを感じる要素が含まれています。これにより、回想法の一環として、患者さんのポジティブな感情を引き出すことが期待できます。特に、思い出のゲームを再びプレイすることで、過去の良い記憶が蘇り、現在のリハビリへの意欲を高める効果があります。
また、ゲームを通じて家族やセラピストとの会話が生まれ、リハビリにおける心理的サポートも強化されます。

6. 社会性の促進

 マルチプレイヤー対応のレトロゲームは、他の患者さんやセラピストと一緒にプレイする機会を提供します。これにより、コミュニケーション能力やチームワークが育まれ、社会的スキルの向上につながります。
 また、共同作業を通じて、孤独感の軽減や精神的な安定感を得ることができます。特に、集団でのリハビリ環境では、このような活動が患者同士の絆を深め、ポジティブな影響をもたらします。

回想法としての役割が大きいかなと

ゲームをリハビリに活用する事例はたしかにあります。

  • Wii フィットを活用したバランス訓練

  • VRゲームを活用した上肢機能訓練

  • スクラッチを活用したレクリエーション

  • 障がいを持つ方のe-sportsによる社会参加

…などなど様々です。
たしかに可能性はあります。

でもそこであえてレトロゲームって部分に魅力を感じるんですよね。

  • あのドット絵のキャラクター

  • 8ビットならではのBGM

  • シンプルな操作

  • 理不尽なルールとゲームバランス(笑)

大人になった今でこそ、そのゲームをクリアすることは簡単です。
でも、あの時自分が小さいころ、なんとかクリアするために兄弟や友人と夢中になってた記憶が蘇るんです。
こういった感覚はレトロゲームならではかなと。

レトロゲーム×リハビリ(作業療法)についての論文、書こうかな

そう考えると、レトロゲームをリハビリテーションに活用することで得られる効果って非常に期待できると思うんです。

そんなに前例ないなら、レビュー論文からでも書いてしまいましょうかねー。

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