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"コンテンツ"ってものを目的・媒体・構成の3軸で考えてみます。

今後の臨床や研究テーマとして、「コンテンツを用いた環境設定によって行動変容を促す」…ってイメージはまとまってきました。
では改めてこの"コンテンツ"ってなんだろな?と思い、きちんと説明できるようにまとめてみます。


コンテンツの定義

調べてみると、コンテンツの定義って…

  • 一般的に「内容」や「中身」を意味し、特にデジタル媒体やメディアにおいて提供される情報や作品を指す

  • ある目的のために作られた情報や作品全体

…って表現されるようです。

簡単にわかりやすくまとめると…

何らかの価値や目的を持つ形で構成された情報や作品

…ってことになります。

コンテンツを3軸で考える

上述した定義を前提に考えると、コンテンツって次の3つの軸で捉えると構造化しやすいかなと。

  • 目的

  • 媒体

  • 構成

ちょっとそれぞれ深堀りしてみます。

目的

 まずコンテンツの目的は、制作者が達成したい効果や意図する結果を指します。この目的は、情報提供、教育、エンターテインメント、説得、ブランディング、販売促進、コミュニティ形成など多岐にわたります。
 目的を明確にすることで、伝えたいメッセージを効果的に届けるための方向性が決まります。たとえば、情報提供を目的とする場合、事実に基づいた正確な内容を提供することが重要になります。
 一方、エンターテインメント目的では、楽しさや感動を与える工夫が求められます。
 こういった目的設定には「SMARTの原則(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)」を活用することで、具体的かつ実現可能な目標を設定できるのでしょうね。
 また、ターゲット層を明確にすることが目的達成の鍵となります。
ターゲットのニーズや興味を考慮することで、コンテンツの効果を最大化することが可能になるはずです。

媒体

媒体についても深掘りしてみます。
コンテンツにおける媒体は、その情報(コンテンツ)をユーザーに届けるための手段や形式を指すんですよね。
そして媒体の選択は、目的やターゲット層に大きく影響を受けます。
主な媒体には、デジタル媒体(ウェブサイト、SNS、アプリ)、印刷媒体(本、パンフレット)、放送媒体(テレビ、ラジオ)、そして体験型媒体(VR、AR)などがあります。
 それぞれの媒体には特性があり、コンテンツの内容や目的に応じて使い分けることが求められます。
 たとえば、動画は視覚的インパクトが強いため、エンターテインメントや商品紹介に適しています。一方で、テキストベースの媒体は情報を深く伝えたい場合に有効です。
 複数の媒体を組み合わせる「クロスメディア戦略」を活用することで、異なるユーザー層にリーチしやすくなり、コンテンツの影響力を高めることができるでしょうね。

構成

 3つ目の構成は、コンテンツの中身をどのように組み立てるかを指し、ユーザーが内容を理解しやすくするために非常に重要です。
 良い構成は、情報を効果的に整理し、伝えたいメッセージを明確に届けます。たとえば、問題解決型の構成では、問題提起、解決策の提示、結論という流れを持たせることでユーザーが具体的な行動を取りやすくなります。ストーリー形式を活用することで、ユーザーの興味を引きつけることも可能です。
 また、視覚的な要素(画像、図表、アイコンなど)を組み込むことで、より直感的に情報を伝えることができます。
 コンテンツの構成には「起承転結」「箇条書き」「ハウツー形式」など多様な形式があり、ターゲット層やコンテンツの目的に合わせて最適な形式を選ぶことが重要です。最終的には、シンプルで分かりやすい構成を目指すことが、ユーザーの満足度向上に繋がります。

具体例として考えてみる

このコンテンツの3軸を、『糖尿病予防コンテンツ』という具体例で考えてみます。

目的

 まず『糖尿病予防コンテンツ』の目的は、情報を提供し、理解を深めることで具体的な行動を促すことです(行動変容の無関心期~関心期)。
糖尿病は生活習慣に大きく影響を受けるため、予防の鍵は健康的な習慣を日常に取り入れることにあります。たとえば、食事改善や適度な運動が重要であることを啓発することで、病気のリスクを減らせる可能性があります。
 また、早期発見の重要性を伝えることで、定期的な健康診断の受診を促すことができます。
 さらに、予防意識を共有するコミュニティを形成し、個人が孤立せずに予防活動に取り組める環境を整えることも重要な目的の一つです。


媒体

 では、それらの目的を達成するための"媒体"はなんでしょうか?
糖尿病予防に適した媒体は、デジタル媒体、アナログ媒体、体験型媒体のいずれも効果的に活用することで相乗効果を得られます。デジタル媒体では、SNSやウェブサイトを活用して情報を迅速かつ幅広く発信できます。
 例えば、Instagramで健康レシピを紹介し、YouTubeでは運動プログラムを配信することで、視覚と実践を融合したコンテンツを提供できます。
 一方、印刷物やポスターは地域の病院や公共施設で目を引くデザインを用いて、直接的な啓発に役立てることが可能です。
 また、地域イベントやワークショップといった体験型媒体を組み合わせることで、より深い理解と行動変容を促進できます。
ターゲットによってこの媒体を選択する視点も必要でしょうね。


構成

では、その媒体の中身…構成はどうしたらよいでしょうか?糖尿病予防コンテンツの構成は、情報のわかりやすさと行動への誘導を重視する必要があります。例えば、「起承転結」を用いて糖尿病の現状、リスク、予防策、行動例を順序立てて説明することが効果的かなと。また、「ハウツー型」や「リスト型」を用いることで、具体的な対策を明確に示すこともできます。
 視覚的な要素として、インフォグラフィックや写真を使用し、内容の理解を助けることも重要です。さらに、動画や音声などのマルチメディア要素を組み込むことで、多様な受け手にアプローチし、関心を高めることができます。

具体的なコンテンツ例(情報提供型ウェブ記事)

 そうなると、一つのコンテンツの具体例として…「糖尿病を予防するための10の習慣」というウェブ記事を作成し、糖尿病の基本知識と予防法をわかりやすく説明するってのはどうでしょうかね?
 記事の導入部分では、糖尿病の増加傾向やリスクを示し、読者の関心を引きつけます。本編では、低GI食品の選び方や1日30分のウォーキングの効果、ストレス管理の方法など、具体的な予防策を提示します。
 最後に、健康診断の受診を勧めるなど、行動を促すメッセージを加えます。もしかしたらセルフチェックのウェブアプリやゲーミフィケーションを取り入れた毎日の食事管理アプリなんかも効果的かもしれません。
 どんな内容にしろ、視覚的なインフォグラフィックやチェックリストを添えることで、より実践的で読者にとって価値のある内容にすることが重要かなと。

まとめ

作業療法士をしながら別のお仕事として様々なコンテンツを制作してきた自分としては、おおよそこのイメージはスムーズにできる気がします。
それらをどう体系的にまとめ、効果と再現性が高いものにするかが、事業化のポイントなのかなと思うんです。

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