あゝ、あれは夏だったね。家飲み記録。
うちの家族は俺以外ほとんど酒を飲まない。
正月とか、親戚の集まりとか、そういう時に少し飲むくらいで普段は飲まない。
あ、焼きギョウザは別。あの時だけはビールを飲みます。
みんなで500の一缶とかだけどね。
そんな我が家ですが、この夏は何度も飲んだ。
熱すぎたし、やけにビールを貰ったのでね。
・そうやって始まった。
夏の初めのある日、イワシを焼いた。
皮目をバリッと焼いて、半分は蒲焼き、もう半分には有馬山椒をいれた。
なんの偶然がその日の食事はツマミみたいなのが多かった。
塩キャベツ、焼きなすび、しらす冷奴、、、
町内会とか自治会で貰ったビールが余ってる、ゴクリと喉が鳴る。
「今日、ビール飲まない?」
そうやって我が家の不定期おうち居酒屋がはじまった。
ま、飲むと言っても軽く1杯程度。
ちゃんとごはんは食べます。
堪らなく美味い一杯目のビール。
その1杯だけというのも贅沢だよね~
だから、このシリーズにでてくるのはビールだけ。
夏の料理をビールで!ってのいいでしょう?
・イワシ蒲焼き、塩キャベツ、しらす冷奴、焼きナス
まずは記念すべきこの献立。
アレは梅雨の終わり頃だったかな。イワシの美味い季節だ。
イワシは軽く塩コショウをして、両面に片栗粉をまぶしてテフロンのフライパンで皮から焼く。
両面焼けたら砂糖、酒、みりん、醤油で味付け。
半分はそれで、残り半分には有馬山椒を和えて完成!!
ししとうは金串ぶっ刺して直火で焼くのが好き。高温でジュって焼くとバターみたいな香りになる。
塩キャベツは色んな作り方があるけど、俺の作り方は浅漬けっぽい塩キャベツだ。
キャベツやキュウリをいい感じに刻んだりちぎって、塩を和えて10分くらい放置。
軽く絞る、握力測定じゃなくて握手するくらいの力加減。
で、ゴマ油、ゴマ、胡椒、レモンなんかで和えて完成。
塩気は味見して足りんかったらちょっと足す。
レモンじゃなくてスダチでもカボスでもシークヮーサーでも!
生のなら皮を刻んで混ぜるともっと美味くなる。
・茹でワンタン、セビーチェ
茹でワンタンという料理は酒のアテとして生まれたんじゃないかって思う。
ギョウザ、シウマイなどもそりゃビールに合う、合うけどアイツらは米にも合うじゃん、小籠包は単体で美味いじゃん。
けど、茹でワンタンってのはごはんのおかずじゃなくて、酒のアテとして独立してる。
メインにはされにくいけど愛おしい料理です。
手間はかかるけど、それでも好きなんだ。
宅飲みで良く作る。
ひき肉、椎茸、ネギ、生姜、タケノコなどをいれた皮に入りきるギリギリサイズのムチムチなのが好き。
タレはポン酢とゴマ油がベース、ネギたっぷりで食うのが堪らん!!ビール!!!!!
セビーチェはペルーの料理。
友達のペルー料理人に借りたペルー料理の本を読んだら食べたくなってね。
タマネギ、パクチー、ニンニク、唐辛子、レモン、と言う強烈な食材が混ざり合ってるのに魚の美味しさを味わえる。
良いセビーチェとはそういう物らしい。
この日はボラ。臭くない良いボラだった。
頑張ってやってみた結果、それなりに美味いけどまだまだですね。
確かにビールには合う。
けど塩梅が難しい。修行だね。
・塩豚、香味野菜、美味いゴマ油
塩豚ってうめえよね。
夏場は冷やしゃぶをよくするんだけど、これはスライスじゃ無くて塊肉。
仕組みとしてはあんま変わらないんだけど、塩豚は手間も時間もかかる。
でもそれにしても美味い。
この日はもも肉とバラ肉の二種類。
サッパリとコッテリの組み合わせ。
こういう時は生野菜と薬味をこれでもかと盛って、塩、胡椒、ゴマ油で食う。
フリルレタス、ロメインレタス、シソ、カイワレ大根、ミョウガ、生姜、ライム、細ネギ、すげえ良いメンツ。
推しのゴマ油は横浜名物、岩井のゴマ油(深煎り)
普通のゴマ油も美味いけど、この深煎りはマジで良い、単体で美味いソースになる。
食べ方は自由だけど、レタスで包んで食べるのが好き。
その為に大きくちぎってるし、あの歯応えがたまらんのじゃ~
キムチとかあってもいいよね。ポッサム的な食べ方。
・ブリ丼、厚揚げ、枝豆、新生姜
いいですか、夏はね夏の料理を食うんです。
枝豆を茹でて、トマトを冷して、新生姜を山ほどいれた酢の物を作ってってね!
こういう副菜が大好きなんじゃ。
酢の物は、キュウリ、ワカメ、新生姜なんだけど、俺は生姜が大好きなので(中学生の頃に自室で干してたくらい好き)、薬味じゃなくて具としていれます。
キュウリ2:ワカメ2:新生姜1くらい。もっと多くても良い。てかそのまま囓るくらい好き。
味付けは出汁、酢、薄口醤油らへん。まろやかにしたい場合はみりん入れたり沸かしてね。
季節とか言ってて済まないけど、良いブリがいたんだ。
だから漬けにして丼物にしました。
生姜、ネギ、シソ、ミョウガ、ごま。良い薬味のオンパレード。
メシはもちろん酢飯!!夏は薬味がうめえよな。
季節関係なく食うのは厚揚げ。冬は大根おろしをたっぷり添えるが、夏場はトマトとかキュウリでね。
ガリッと焼くくらいが好きよ。
・美味いシウマイとアジアンなシウマイ
”シュウマイ”と表記するのに抵抗感のある地の人間がアタシです。
が、どちらかと言うと551の焼売の方が好きだし、あの弁当はそんなに食べない(新幹線乗るときくらい)
それより自分でシウマイを作る事が楽しくて、あーだこーだやって納得の行く物ができた。
詳しくはnoteでね。
この日は半分をこれで、後の半分はエスニックシウマイにした。
赤い点々が入ってるのがエスニック、正体はパプリカ。
何が違うのかっていうと、クミンを中心にスパイスを混ぜてます。
イメージはモンゴルのボーズという料理。
元来は羊肉でやるので、それに合わせて強烈な香りをつける。
けどこの日は思いつきでやったので、肉は豚と鶏。
野菜はパプリカ、しめじ、タマネギ、青ネギ、青唐辛子、ニンニク。
スパイスはクミン(粉と粒の両方)、黒胡椒、コリアンダーパウダー。
味付けは塩、砂糖、醤油。
言わずもがな旨えし、ビールにめちゃくちゃ合う!!
豚でも充分に美味い!けど次は絶対に羊肉でやる!!
これはドライなアジアンビールでやったら最高だろうなぁ。
出来ることなら厚めの皮でやりたいな。ってかボーズ食いてえな。
モンゴル料理行きたい。
・カマ焼き、イカ焼き、野菜どっさり
1人暮らしの兄貴が帰ってくる時、食いたい物のLINEがくる。
この日は焼き魚が食いてえってきた。
そして兄貴は野菜が好きなのでこれでもか!と野菜料理を作るのが定番。
兄貴の好きな野菜は、ピーマン、ゴーヤ、みょうが、カイワレ大根、三つ葉、せり、春菊、などのクセ系。
運動部の男子高校生くらい食うから作りがいがある。
焼き魚って言われても、お店とかじゃ食わなそうなのがいいかなと思い、マグロのカマ、鮭のカマ、イカの一夜干しにした。
大根おろしとカボスと薬味たっぷりでね!!うまし!!
野菜は
カボチャのバター煮
枝豆茹でたの
トマトとカイワレ大根
つるむらさきのおひたし
三つ葉と水菜のおひたし
焼きナスの冷やしナス
です!!!これぞ夏の野菜料理って感じですね!!あ、三つ葉は冬か…
どれもビールに合うし、日本酒も欲しくなる料理。
いやはや、この大量の野菜をペロリとたいらげちゃうから作りがいがあるんだなぁ。
・せせり、ワンタン、厚揚げ、ゴーヤ
おい、またワンタンやってんぜ?はい!ビール飲みたくて作りました!!
ただ、この日はダブルメインスタイル。
メインにするには弱いけど、副菜にしちゃ強いのを重ねるの、たまにやる贅沢。
厚揚げ焼いたのも加えてトリプルメインかもな。
せせりとは、鶏の首肉。
俺の大好きな鶏の部位!!
程よい脂のノリ、コラーゲンとコリコリ感、切らないで使えるサイズ、冷めても美味い、ももや胸肉と違って皮が無いのでムラが少ない、などなど良いこと尽くめ。
まぁあんま売ってないのが大きな弱点だけどね。
この日はシンプルに塩焼き。堪らなく酒に合います!!
仕上げにガスバーナーで炙るの好き。
よく売ってるワンタンの皮の裏に書いてる作り方だと、30個に対してひき肉100gとかだけど、倍入れるくらいのが好きです。ミチミチになるけどそれが良い。
我が家で作る時は
30枚に、豚ひき肉100と鶏胸ひき肉100、椎茸3枚、ネギ1/4本、生姜5gくらいです。あったらタケノコやレンコンを入れてもいいけど茹でワンタンに食感は無くても良い。
味付けは塩、砂糖、醤油、ゴマ油、ちょっとオイスターソースと紹興酒って感じ。
ひき肉をしっかり冷して混ぜる事と、砂糖を入れることと(この量なら小さじ1/2くらい)、野菜に片栗粉をまぶしてから混ぜること。
コレを守るとかなりジューシーにできます。きっと。
ま、ワンタンは後から味付けできるから、どうにかなりまっせ!
ゴーヤは和え物で食うのが好きだ。
ワタ付きで切って、塩と砂糖で軽く揉んで、茹でて、冷水に落として、搾って
ってしたのにゴマ油とポン酢、あとはゴマやネギ、生姜、なんかを和えたシンプル料理。
ゴマ油じゃなくて油煮のツナでも良い。
油っ気がゴーヤの苦味を包んでくれていい感じに美味いです。
ニガウマ。ビールにピッタリだ!
・せせり夏野菜浸し、ベーコンズッキーニ、旨サラダ
我が家は朝昼とテキトーなので夜に相当な野菜を食べます。
が、この日の野菜率の高さ凄い。いつも以上。
サラダはちょっとメキシカン。
ミックスビーンズとチーズとアーモンド、それにタコスチップスをかけた。
こういう具の多いサラダって良いよね。
酒の飲めるサラダ好きだ。
とあるシャルキュトリー屋(いわゆる加工肉類のことだ)で買った味噌ベーコン。もの凄く美味かった。
パテドカンパーニュも、ソーセージも、生ハムも美味かったが。アレは酒じゃなくてパンと食べた。
その美味しいベーコンを焼いて、その旨味と脂でズッキーニを焼く。
そりゃあ美味いでしょう。
味噌焼きおにぎりのような香りがベーコンの薫香に負けじと主張する。
それらを甘くジューシーなズッキーニが受け止め、混ざり合い口福な時間が訪れる。
さて、メインはせせりの浸し。
去年作ってからすっかり定番と化した一品。
作り方はnoteで読んでくれ。
あれから色んな野菜で試してみたけど、絶対王者はナスビです。めっちゃ旨味吸うし冷したの美味すぎ。
次点でピーマンやパプリカ、ネギ、ししとう、カボチャ、セロリ、ミニトマトらへんかな。
オクラも良い!アイツを入れると漬け汁に粘りがでるんで、絡みやすくて美味い。
ポン酢系がベースだけど、ちょこっと柚子胡椒を混ぜて漬けるとでら美味くなります。爽やかだしオススメ。
・くじらユッケ、秘密サラミ、うりずん、枝豆
この日はスーパーでくじらを見つけてから今日はビールだなと決めていた。
だから頂き物の美味いサラミも出した。
枝豆、そろそろ終わりの季節かな?って感じ。
茶豆の季節が来るね。
その次は青大豆かね。
料理人界隈で密かにブームなサラミは強烈な香りと旨味。
お茶や水だと噛み合わなすぎて美味しく感じれないが、これがビールだともうたまらなく美味い!
一緒に白髪ネギを食べても、トマトを食べても、シークヮーサーを垂らしてもいい。
ニンニクと胡椒が強烈だがクセになる。あぁもう一度食べたい。。。
くじら、たま~に食べる。竜田揚げとかステーキとか加熱料理も好きだけど、ユッケにして食うのが我が家の定番。
少しの豆板醤、醤油、ゴマ油、砂糖、胡椒、なんかで和えて、これでもかとネギと生姜とゴマをいれる。
いつもは玄米が多い我が家だが、これには白飯。
もみ海苔を敷いて、ユッケをどっさりのせて、玉子を割り入れる。
間違えない美味さ。なんでこんなに美味いんだ。
クジラってなんだか元気が出るよね。パワー。
うりずんが売ってた。いわゆる四角豆。沖縄の野菜だ。
サヤごと食べる豆で、独特の食感とほろ苦さと青臭さがクセになる。
定番は天ぷら、と言っても沖縄の天ぷらはフリッターに近くて衣が分厚い物だが、うりずんの青臭さは油によく合う。
だから塩茹でのシンプルな物だけどあえてのマヨネーズ。
めちゃめちゃ合う、ほろ苦いのとマヨのクリーミーさが最高。
あぁ夏だなぁ。
・こういう時間、秋もしていくかなぁ。
夏のビール飯、9食分。
1週か2週にいっぺんだったので、夏の晩飯で酒を飲んだのかコレくらい。
例年よりは多いけど、まぁ飲む人からすりゃ可愛いもんだ。
(俺は1人で夜中にチビチビしてるしね)
でもまぁ良い夏だったかなぁ。
特に良いことあったわけじゃ無いけど、美味しく楽しく元気よく過ごせたのは良いことでしょう。
ご察しの方も良いでしょうけど、我が家のビールごはんにはゴマ油、ポン酢、柑橘、薬味がめっちゃ出てきましたね。
けど、いいでしょう?
ちょっと良いゴマ油は一気に食事を美味くするし、ポン酢はアレコレせずにいつもの味が出せるし、柑橘類使えばくそ暑い日でも清涼感あるし、薬味は夏バテに負けない美味さだし。
来年、再来年と夏の飲み会に悩んだらコレを見て思い返そう。
夏じゃ無くてもこういうのを参考に組み立てよう。
来週のはどうしよっかな~
夏場の飲みの〆は冷たい麺類が定番だけど、炊き込みごはんも良いなぁ。
夏は焼きトウモロコシごはん、大好き。
来年はBBQにトウモロコシごはんのおにぎりを持っていって、焼きおにぎりにするのやりたい。
あぁ夏が終わる、淋しいなぁ
この猛暑が終われば実りの秋がくる。
栗、なし、ぶどう、芋、秋刀魚、秋鮭、そして新米。
今年も友達の米農家さんに20キロ頼もう。あぁ秋も楽しみかもな。
秋もこんな感じで飲んでたらまた書こう。
秋の酒と食卓。新米をアテに飲むの大好きなんだよなぁ。
ま、とりあえず今日は酔鯨の秋あがりを飲もう。
今日は重陽の節句。
売り切れてて菊花は無いけれど、菊花酒の菊花抜きを飲もう。
明日はお月見だしね。
この夏によく聴いた一曲。
はっぴいえんどみたいだ。