
世代を超えていけ🏫🚀🏢
皆さま、本年もどうぞ宜しくお願い致します!
起業して三期目となり、特に2024年はほぼ毎日と言っていいほどに自分の未熟さを痛感する日々を過ごしておりました。それでも何とか諦めずに前に進めてこられたのは「人との繋がり」に支えられたからだと言っても過言ではありません。
その繋がりの中でも今回は特に若い世代の方々との繋がりにフォーカスを当てて、教育への思いを書こうかと思います。
「学校に社会の風を 社会に青春の光を」
そんな思いで昨年8月26日にNEXCENTとして要となる事業のリリースを致しました。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000102774.html
2024年は丸紅株式会社様の電力本部の社員、双日労働組合様の組合員、川崎車両様の人事部の方々を私立高校・公立高校に外部講師として派遣させて頂きました。
学校さん、企業さん双方から好評を頂いており、続々と派遣先が決まっています。向こう3年間で100校に100社の社員の方々を派遣することを決めました。
吹けば飛ぶようなベンチャー企業が挑戦するには決して小規模とは言えない挑戦になるかと思います。
それでも挑戦する理由は何なのか。
何故、教育現場に外部講師を送り込む必要があるのか。
それは企業で働く方々にとって最も必要なアクションは若者と触れ合うことだからです。むしろ現在の社会にその機会が少ないことに警笛を鳴らす必要があると思っています。
2019年からの約6年間一度社会に出てから中高生、大学生と対話させて頂いてきました。
起業してから大変ありがたいことに、中高生や大学生が毎週のように「キャリアの相談に乗ってください」とご依頼を頂いています。
そして何より探究の授業やキャリアイベントで対話をさせて頂いたことにどれほど助けられたか分かりません。
その中でZ世代に普遍的に広がっている共通項だったり、彼らから学ばせてもらう中でも重要なものをいくつかピックアップさせて頂きます。(いずれも必ずしも世代で判断できないことはありますが、感覚的に感じることを述べていきます。)
①未来に向かっている
中高生や大学生は特に進学や就職活動等のライフステージに向き合っているからかもしれませんが、確定していない未来に向かって生きている子達が当たり前に多い気がしています。
いわゆる大人と言われている社会人に比べて有名企業の名前に必ずしも明るいわけではありません。
〇〇商事の〇〇です。会社ではこんな仕事をしてきました。と自己紹介しても
「はあ、何ですか。それ食べ物ですか?」ってなくらい?マークが広がることもあるでしょう。
仮に大した実績がなくても、TikTokやYouTube等で今この瞬間のバイブスを発信できる存在に耳を貸すと思います。
だからこそ、過去の実績や権威や権力で仮に自分を大きく見せたとしても彼らには通用しません。
彼らは人の本質を見抜く天才だからです。

なぜ見抜けるかというと彼らもまだ見ぬ不確定な未来に向かって今この瞬間をLIVEで生きているからです。
同じ周波数で今を生きている大人の声には真剣に耳を傾けますが、過去の自慢話や苦労話だけでは惹きつけることが不可能と言っていいでしょう。
他方で、ネットワーキングでの名刺交換、企業における営業プレゼン、スタートアップ界隈でのピッチコンテスト然りですが、
大人は相手の”過去”に着目することが多いです。
どこの高校を出たの?
どこの大学を出たの?
どんな仕事をしてきたの?
どんな実績を出してきた人なの?
世の中ではアンコンシャスバイアスというものが問題提起のテーマの一つとして出ることが多いですが、個人的にはアンコンシャスバイアスそのものよりも、相手と対話をする時に今この瞬間や未来ではなく、過去ばかりを見ていて本質的なものを見失っていることにあるのではないかと思います。
だからこそ、今この瞬間をどう生きていったらいいか、5年後10年後どんな自分になっていたいか、そこに迷いを持っている社会人ほどZ世代に向き合うことで自分の生き方を試されるのです。
この辺りのメカニズムは、私個人の見解だけでなく、首相官邸ホームページで掲載されている「価値共創タスクフォース(価値デザイン社会実現に資する実質的なオープンイノベーションの実施に関するタスクフォース)2019年6月」の資料にも詳しく書かれています。
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/190621/sankou.pdf
②見ている次元が高い
2024年から大手企業の管理職の方々(主に40代から50代の方々)向けのチームビルディング研修を行うことが多くなりました。
その中で管理職の方から吐露される悩みが
「最近の新入社員が何を考えているかわからない」
「指導をしても響いている感じがしない」
「根性がない。」
といった声を頂きます。
感覚的なことではありますが、強い確信があるのは、Z世代の方々の見ている目線は間違いなくそれより上の世代の方々よりもはるかに高い次元にいます。
どちらかが正しいか間違っているとかではありませんが、年齢や経験を重ねている上司よりも、まだ会社に入りたての若手の方が生きている次元が高いという真実を受け入れられるか、そしてそこに向き合えるかどうかが相手を理解できるかの第一歩だと思います。

上記のように会社で上司が部下に指導の一環で叱っている絵は良くある光景です。
主に昭和世代の上司は熱量が高くなればなるほど、部下を成長させたいと思ったりして指導の一環で怒るような場面もあるでしょう。

この場面が主にZ世代や20代の部下からはどう見えているかというと上のような目線な可能性が高いです。
叱っている上司と叱られる自分を上から俯瞰して見ていて、その上司がどういう価値観でどんな状態でどんな感情を持っているかを上から見て分析して、時には冷静に「〇〇さんの言いたいことって〇〇ということですよね」といった説明までしてしまうという感じです。
上司の方からすれば指導をしたら部下から
「すいませんでした!すぐに反省します!直して今度から内容にしまっす!」と言った反省の言葉や姿勢が欲しいものの、上のようなリアクションをされてしまうと振り上げた拳をどう下ろしたらいいかわからなくなるでしょう。
こんな具合に見ている目線が違うために、上司部下間でコミュニケーションのすれ違いが発生しているケースは今の時代多くの職場で起こっていることではないかと思います。
今のZ世代はデジタルネイティブであるが故に、常にスマホを通してSNS然り世の中のありとあらゆる情報を俯瞰して見て構造化して捉える能力が高いと言えると思います。
自分より高い目線を持つ彼らが職場や仕事、上司をどう捉えているかは共に時間を過ごすことを通して教えてもらうしかありません。
だからこそ一方的に指導したり、叱ったりするのではなく彼らの価値観や声に耳を傾ける傾聴力が必要になるでしょう。
③世の為、人の為(経世済民)
これは本当に感覚的な話ですが、高校の探究の授業に携わらせてもらったり、日々起業を志す大学生と対話する中で感じるのは
彼らはナチュラルに世の為、人の為、環境の為になることを考えているということです。
その為、探究のテーマや起業のテーマで選んでくるものがいわゆる「キレイゴト」であることが多いです。
その為、社会人が壁打ちをしたり起業のメンターとして入る場合に、ビジネス的観点で見てしまうとマネタイズの部分が弱いとか、もっと率直に「儲からないよ」という指摘を頻繁にされているケースが多いように思います。
確かに彼らが起業をする中でそこに真摯に向き合う姿勢を見せることもとても大事なことではありますが、そもそもの社会的構造として”本来価値のあるもの”にお金やエネルギーを社会人が使っていない実態にこそ本質的な問題があります。
「キレイゴトでは稼げないからそういうビジネスはやらない」ではなく、
「キレイゴトでも稼げる世の中を一緒に創っていこう」とする姿勢が必要不可欠だと思うのです。
2019年から教育現場に携わらせて頂いていますが、公立高校はもちろんのこと私立高校でも非常に予算が限られている状況です。
それもそのはず、日本の公的支出の中で教育費が占める割合はわずか8%とOECEに加盟する36カ国の中で3番目に低い水準です。
お金や資金が教育現場に集まっていない実態そのものよりも、現在社会で働いているほとんどの方が一度は経験されていて、本来間違いなく素敵な空間であり、どう考えても価値のある場に経済の比重が向いていない仕組み自体に大きな違和感を感じています。
ナチュラルに世の為、人の為、「所有」ではなく「シェア」、「競争」ではなく「共創」を重んじる若者達が色んな綺麗事に挑戦していこうとする中で、私たち社会で働く大人達がそことは違ったただ儲かるビジネスに力を注いで見て見ぬふりをしては、本来のイノベーションが起こることはないでしょう。
いきなりビジネスを作ったりお金をかけることにハードルがあるかもしれませんが、少しでも彼らのバイブスに触れることで自分の経済の本質である「経世済民」を意識することはできるかもしれません。
これらのようにZ世代の方々と触れることで私たちは改めて自分達がいる立ち位置の再確認をすることができます。
人は自分の合わせ鏡と言いますが、Z世代はまさしく私たちが生きる時代の合わせ鏡だと言えるでしょう。
もちろん、Z世代の方々に平成・昭和世代の方々が伝えられることも沢山あります。むしろ両者が協力することでとてつもない力を発揮できると確信しています。
(そのことは別の機会に書かせて頂きます。)

「学校に社会の風を 社会に青春の光を」
そんな思いを胸に、今年も昨年以上に中高生・大学生・働く大人の方々がフラットに交われる場、空間をビジネスで日本中に広げていきます!
皆さま、本年もどうぞよろしくお願い致します!!