本当に重要なものを見極める
みなさんこんにちは、ヘルスケア&フィットネスのお仕事や学びをサポートしている工藤です。
本日のテーマは『本当に重要なもの』です。
毎日を過ごしていると、つい見失ってしまうことがあります。
例えば、何のために仕事をしているのか。
タスクに忙殺されて、何のために毎日を過ごしているのか分からなくなる。
何のため?
会社のため?
オーナーのため?
上司のため?
取引先のため?
いやいや、入社した当初はそうではなかったはず。
何のために仕事をしているのか?
人によって本当に重要だとしているもの、つまり『価値観』は異なると思います。
ある人にとっては、上記に挙げたもののために働いている人もいるかもしれません。
しかし、私であれば、いちばんは家族のため。
そして、新しい価値を生み出して喜んでくれる、顧客の笑顔のため。
自分のため、はおまけとして頭の片隅にあります。
🥚物事の本質
では、なぜ本当に重要なものを人は見失ってしまうのでしょうか?
そのひとつの要因として、「重要度よりも緊急度を優先してしまう」、そんな習慣が挙げられると思います。
仕事は分かりやすい例です。
締切のあるものはすぐ取り掛かります。
学生なら宿題です。
では、職場環境の改善はどうでしょうか。
何だか今のままではよくないことは分かっている。
締切は特にない。
けれども重要なこと。
しかし誰も何もしない。
それと同じように、学びの種類にも、『今すぐは役に立たないけれど、重要なもの』があります。
それを確認することができるのが本書です。
センスメイキング 本当に重要なものを見極める力/クリスチャン・マスビアウ 著
『センスメイキング』とは、人間が経験から意味を与えるプロセスを指し、端的には意味付けと訳されます。
では何の意味付けをするかというと、本書で軸にあるのは『人』です。
―――人は何のために存在するのか?
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、これが本書の主題です。
具体的には、昨今、科学や技術、工学、数学など、理系の知識一辺倒になっている社会状況に警鐘を鳴らしています。
その対となるものが、『今すぐは役に立たないけれど、重要なもの』に該当する、人文科学の分野である本書では述べられています。
人文科学には、文学、歴史、哲学、芸術などが含まれます。
たしかに、幅が広すぎて、しかもすぐに明日からは役立たないものばかりなんです。
歴史や哲学を学んで、明日すぐ何かが変わるとは思えない。
先日私が記事で触れたリベラルアーツも同様だと思います。
ところが、人文科学の学びが欠落している人は、人間性に深みが無く、いずれ大きな壁にぶつかってしまうこともまた事実なのだと思います。
緊急で重要なこと。
緊急ではなくとも、本質的には重要なこと。
日々を振り返って整理してみると、自分にとってもっとも大切にするべき価値観が見つかるかもしれません。