サラダバス (ショートショート)
5歳の息子の偏食に悩んでいたので、サラダバスを申し込んだものの当日本人は大泣きだ。
「ママ、ぼく、全部食べるからこんなバスに乗せないで」
サラダバスの運転手はどう見ても玉ねぎに目鼻、添乗員はピーマンに目鼻があるようにみえる。そして子の両腕を羽交い絞めにして乗せようとする。無理やりすぎて逆にトラウマになる。迷った末に断ると返金なしだし一生偏食が治りませんと脅されたが同意した。
テレビのニュースによるとサラダバスは、道中で催眠術とサブリミナル効果を使った一種の児童心理虐待バスと判明した。我が子は間一髪だった。偏食は今後もマイクロみじん切りと褒めちぎりで対応していこう。
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