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錫森栞
2021年10月3日 20:51
新しい石鹸を開ける時が何故か好きだあの柔らかな薫りが包紙をめくるとわたしの鼻先へ流れてくる、あの感覚が好きだ石鹸が消えていく時、私は寂しく感じたり、時によれば早く無くなってしまえと泡立てるそして消えたらまたその事は忘れて包紙をめくるあぁ、私も人間なんだな。
2021年7月25日 20:10
流れていく雲に手を伸ばそうが届かない靉靆を眺めるばかりの窓際の一輪の野花は花弁を落とす水をやる。花弁を落とす。薬をやる。花弁を落とす小さな灯火が最後に燃え盛るような八月某日そこには散った花々の上に蜉蝣がいた