【キングダム組織論】蒙驁(もうごう)はとても優秀な上司だったのではないか?
GWもいよいよ最終日。
改めて漫画は人生をより豊かにする知恵を授けてくれるなぁと感じています。(キングダム,ワンピース,鬼滅の刃,弱虫ペダル,ハイキュー等々...)
前回はワンピースについて記事を書いたので、
→【ワンピース組織論】チームにおいて大切なことは全部麦わらの一味が教えてくれた
今回は僕の大好きな漫画の一つであるキングダムについて書こうと思います。
・キングダムについて
今や全人類必読の書といっても過言ではないキングダムですが、まだ興味あるけど読めていない人のために改めてどういう漫画なのかざっくり説明すると、
キングダムの舞台は古代中国の春秋戦国時代で、 中国を史上初めて統一した秦の始皇帝が、仲間と共に中華を統一するまでの史実に基づいた物語です。 後の始皇帝である政(セイ)と下僕から『天下の大将軍』を目指す主人公・信(シン)が出会い「中華統一」という夢を追い求め成長していくストーリーとなっています。
現在は累計発行部数4700万部(3/24)を突破し、昨年春には実写映画も公開され大きな話題となりました。
物語の内容もさることながら、戦略・戦術・マネジメント・リーダーシップの要素が多く含まれているため、学生などの若者だけでなく多くのビジネスパーソンに読まれている漫画となります。(少しグロテスクな描写もありますが、個人的にはビジネスパーソンなら読まない理由がないくらい激推ししています)
・大好きな蒙驁将軍
読者にとってはあるあるなのですが、キングダムでどのキャラクターが好きかによってその人の性格とか価値観がわかったりします。
その中で僕が主人公の信と同等に大好きなキャラクターが表題にある蒙驁将軍です。
蒙驁将軍は「白老」の名で列国に知れ渡る秦国(主人公の国)筆頭の大将軍です。ただ、文官の昌文君(しょうぶんくん)に「極めて凡庸な将軍」と評価されるほど武の才能には恵まれておらず、特に目立った特徴もない将軍として作中では描かれています。そのため、キングダムのキャラクターの中で目立った人気はありません(少なくとも人気ランキングのトップ10には入らないと思います笑)。
ではなんで僕がそんなに蒙驁のことが好きなのか?を次章で説明します。
・蒙驁将軍のすごさ
①部下の才覚を見抜き、マネジメントする力に長けている
蒙驁は反則クラスに最強の武将二人(王翦と桓騎)を副官に従えています。
王翦は軍略においては中華最強と謳われるほどの実力者で、桓騎はいまだに敗北を描かれておらず「化け物」と評される戦のカリスマです。
ただ、この二人は両者とも性格や思想に難があり、秦国からも危険人物として見られています。
王翦は「自分が王になりたい」という思いを持っており、敵将を自分の領内(くに)の仲間に勧誘することもしばしばあります。(あの中華最強の敵国の武将李牧をも仲間に引き入れようとしました)
桓騎は「首切り桓騎」という異名がつくほどの敵軍への過剰な拷問・殺戮や、敵国の一般市民への虐殺行為など、非道な手段を平然と行い、秦への忠誠心も薄い山賊の頭領です。
蒙驁将軍の実績は実質この二人によるものが大きいとされています。
ただ、ここに蒙驁のすごさがあります。
副官一人でも大将軍クラスの武将二人をマネジメントの力でうまく両者の強みを引き出しながら圧倒的な成果をあげています。
このシーンを見た時、
「このマネジメント力はこの時代にも必要だが、現代においてこそ最も必要な力だな」と改めて気づかされました。
一人で影響を与えられる範囲は限られていて、
どれだけ優秀な人でもそれは同じです。
ただ、その人たちの力をうまく組み合わせることによって生み出す影響力ははかりしれません。
しかもこの場合は完全に強みを引き出して、弱みを打ち消しているため生み出す影響力は足し算ではなく掛け算になります。
組織でいうと、採用の力(才覚を見抜く力)と育成の力(マネジメントの力)が組織の目的達成にダイレクトに影響してくるということです。
僕がキングダムで好きな言葉の一つで
「父は他の大将軍に比べ軍才では劣るが、その分人を見る目は天下一」
という蒙驁の息子である蒙武の言葉があります。
(ちなみに廉頗との戦いで信を千人将へ抜擢したことも才覚を見抜く力と言えます)
この理由から僕は当時の蒙驁軍が実質中華最強の部隊だと考えています。
(ちなみに史実では実働9年で七十二の城を落しており、秦国では歴代最高の記録だそうです)
②将軍らしからぬ人間らしさ
『廉頗がでおった』
敵の将軍が過去一度も戦って勝ったことがない相手だとわかった時の動揺の様子です。蒙驁はこういった感情表現がある描写が描かれることが多く、他の厳格な将軍とは違って人間らしさがこもっています。
『不思議な癖』
蒙驁は大きなプレッシャーを受けた時小汚い老人歩兵に化けて徘徊するという癖があります。ここも蒙驁の人間らしさが現れている好きな場面で、彼は一時的に逃げ出して落ち着こうとします。蒙驁は過度の重圧に耐えきれなかったら、こっそり自分で息抜きするセルフマネジメントの力も兼ね備えているのです。
③部下の話をしっかりと聞き入れる素直さ
老人歩兵に化けた蒙驁は「一度も勝ったことのない相手ともう一度ケンカすることになった」とたまたま出くわした信(主人公)に打ち明けます。
すると信がすかさず「悩む意味が全くわからん、最期に勝てば一発逆転。ケンカは最期に立ってた方が勝ちだ」と告げます。
蒙驁は数万の軍を率いる大将軍ですが、この時の500人将の信の言葉を素直に受け止め、戦う覚悟を決めます。
ついつい信の言葉に目がいきがちですが、冷静に大将軍が部下の意見に素直に耳を傾けるということは並大抵のことではありません。
④最後まで愛される力
『大勢の人に看取られて亡くなる』
人としての価値はどこで決まるのか?
は多くの議論を生みますが、
僕は自分を看取ってくれる『人の数とその時の熱量の強さ』はという話は結構好きです。
最後の瞬間まで大勢の人から愛され、感謝され死んでいく。
蒙驁の死は大勢の人に看取られた、蒙驁らしい死に方でした。
以上、4点
①部下の才覚を見抜き、マネジメントする力に長けている
②将軍らしからぬ人間らしさ
③部下の話をしっかりと聞き入れる素直さ
④最後まで愛される力
に蒙驁のすごさが集約されています。
みなさんも少しは蒙驁将軍の魅力をわかってくださったのではないでしょうか??
蒙驁は非常に尊敬する部分が多く、僕自身こういった人生は非常に憧れます。
また、蒙驁将軍だけでなくキングダムではこういったキャラクターの描写を元に、この将軍はどういったリーダーシップを取っている将軍なのか?
という観点に注目しつつ見てもまた面白いのでぜひ参考にしてみてください。
画像引用元https://matome.naver.jp/odai/2143499213410296401/2143508421628436203
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