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ガチャ×百均×アイデアで広がるプチプラのときめき!――カプセルドールお迎え&ハンドメイドの記録

やれやれ……こんなトコに沼があるなんざ聞いてねぇぜ…………。

ごきげんよう。卵は徹底的にハードボイルドにしたいあややです。
今回のnoteはお人形ネタ。それも収穫を始めて一週間も経っていないような新鮮なネタです。


カプセルドールの発見

切っ掛けはレジン教室でした。
以前の記事でもお話しましたが、私は新潟のドールショップ『るちゃどぉる』様にて開催されているレジン教室に参加することがあります。
2024年10月13日も、これまで通り何気なくレジン教室に参加しました。

空のグラデが逆? ハロウィン概念カラーだからいいんだよ

そこで他の参加者様が連れてきていたのが『カプセルドール』。
ガチャの景品、カプセルトイとして入手できる動物のお人形です。
第一弾・ネコ、第二弾・キツネ、第三弾・ウサギの三シリーズが現在発売されています。
手足が動く、プラスチック製のマスコット。
それだけなら「へぇ、可愛いな」と思うだけで終わったでしょう。

しかし、このカプセルドールは『ドール』としての振る舞いを追求された商品です。
その一環として……目が外れるのです!
あんまりドール趣味に馴染みがない方は(私も大概新参者ですが……)目が外れる? それが何? と思われるかもしれません。
目が外れるということは、他のドールアイに入れ替えられる……お目々のカスタマイズができるということなんです!

他の参加者様がカプセルドールに着用されるドールアイをレジンにて制作なさっているのを目撃し、そのことを知りました。
と同時に、むく……むく…………とカプセルドールへの興味が増していったのです。その日まで認識すらしていなかった商品なのに!

これまた以前の記事で語りましたが、私は1/3スケール、1/12スケールの人間型ドールをお迎え済みです。
しかしどの子も『ありのままの姿』――デフォルトの衣装、髪型などに愛着が湧きすぎたがために、どんなお洒落をさせても脳に焼き付けられた『正解の姿』が消えることはないのです。
よって、脳内に『正解の姿』が刻まれない、髪型や衣装の最高の形を一緒に模索できるドールさんもいずれ迎えたいな、そのためにはやはりフルチョイスか……と考えていたところだったのです。
そこに唐突に差し込まれたカプセルドールという選択肢!
ウィッグはないけれど(厳密には、極小ウィッグに耳穴を空けるなどすればつけられなくもないだろうけど、動物として可愛いのでヒトっぽい髪はなくてもいいかなと個人的には思う……あっても可愛いけど!)ドールアイを替えるという『いかにもドール趣味らしい』カスタムを楽しめる素体。
そして動物のプラスチックボディだけがカプセルにガチャっと入っているという形式上、デフォルト衣装も存在しない(動物なので着せないという選択肢も自然。ニンゲン型ドールだとアウトフィット皆無は無常すぎるので……)。

……最初に想像していた『ドール然としたドール』ではないけれど、私が望んでいた『ドールを完成させていく遊び』を叶えてくれる媒体なのでは?

動物キャラとしての愛らしさだけでなくその拡張性に強く惹かれた私。新潟駅前のドンキホーテに在庫があると聞いた私は、お店を辞した足でドンキホーテに直行。
聞いていた通りネコとウサギのカプセルドールの在庫があったため、一体ずつお迎えすることに。

やってきてくれたのは『シャム猫』と『ウサギ・アイス』。

このままでも完全に完成している

可愛いじゃないか!

特にアイスウサギさん。ぱっちりまつ毛が目立つメイクがデフォルメマスコットとして非常に好みだし、アイスグレーの毛並みとくりくりした瑠璃色の瞳という取り合わせも上品でクール。

……何もいじらず、このままの姿で愛でればよくない?

そんな思いが浸食してきました。
描画力にも形成力にも自信がないため、不可逆的にメイクや造形をいじるカスタムは元より検討していませんでした。
しかし、ドールアイ入れ替えのような可逆的なカスタムならバリバリ試す覚悟でお迎えしたのです。
だというのに、また『正解の姿』が脳裏に刻まれようとしている!

ドールショップセリアはあなたの味方

『脳内の正解』を断固たる決意でかき消して、翌日向かったのはセリア。これをお読みの皆様もきっとご存じの百円ショップです。
セリアはこのところ、界隈にて『ドールショップセリア』なる二つ名を鳴り響かせているようです。
確かに。無数のドール・ぬいぐるみ服、無数のドール用小物、撮影にぴったりな各種背景ボード、そしてのっぺらぼうなドール本体……。
ドール趣味に手を出したい、拡張したいという祈りに応え、パワフルに手を差し伸べているのです。

目的は『ドールアイ・レジンモールド』と『ドール服』。
ほんのわずかとはいえ手を出した経験がある技法を使う、そして可逆性の確保されたカスタマイズとして私が目を付けたのがレジン製ドールアイの製作&装着でした。
そしてドール服。私の手元に居る1/12スケールの子たちのために用意したお洋服は、さすがにカプセルドールちゃんたちには大きすぎる。
なので、もっと小さめな規格のドール服(それもセリアなので当然110円!)を見繕いたかったんですよね。

この日の成果はこちら。

裾の無理矢理感が……

とりあえずレジンアイ作成に取り掛かる前に、これならもしかしたら? と思ったセリアのワンピースをただ着せてみました。
さすがに大きすぎた。
というのも、このワンピース、ちゃんと7cmあるいは10cmボディ(いずれもセリア規格)対応と明記されているのです。カプセルドールちゃんにとっては明らかにオーバーサイズ。
でもワンピース型だし、入らないということはないはず……と思ってとりあえず着せてみたんです。
結果はご覧の通り。
……スカートの裾を丸めてバルーンスカートと言い張るか、床に裾を丸く広げてウェディングドレスだと言い張るか……
大きすぎるけど着た状態で固定はできるので、とりあえずはこの格好でいてもらうことにしました。

……ん?
10cmボディ推奨……ということは?
そんな訳で、ドール生活の相棒的存在になっている『ミミ―ガーデン博物誌』チピィちゃん(ピコニーモPボディ使用)にセリアワンピを着てもらいました。

済む世界が違う子たちを私の世界で出会わせる喜び

驚異のジャストフィット! 清楚な丈!!

裾上げしようかとも検討しましたが、結局このサイズのまま、カプセルドールと1/12スケール・ヒトガタドールの共用服として扱うことにしました。

そしてレジンアイ(12mm)です。

雪のスパンコール
桜スパンコールと楕円ビジュー

一気に3パターン作ってみました。
レジンに各種ラメを混ぜ込んでみたり、スパンコールやビジューを瞳孔として封じ込めたり。
手持ちのレジン封入品を用いて、初期衝動の赴くままに、思いつくそばから具現化していきました。
もちろんクオリティはお察しです。気泡が入ったり、角膜(???)がどろりと崩れたり。
でも。思い描いた構成をカタチにすることはできたのです!
それだけでもう満足でした。

はめてみると、とりあえずは目に見える!
もちろん、リアルに忠実なネコやウサギの目ではありません。
でもマスコット、ある意味妖精のようなファンタジー存在の瞳としてこしらえたのだからこれでいいのです。

針と糸の動員

翌々日、最初のセリアとはまた別店舗のセリアに行ったことでドル活の進捗は更に進みました。

まず実行したのは服の増量。
初日に買ったワンピースの色違いを購入し、さらに別タイプの服も入手しました。
10cmボディのトップス、キャミソールとして用意されたお洋服です。
これがカプセルドールちゃんたちにとっては、ちょうどよくワンピースらしい丈になったのです! ナイス発見!!

ウサギちゃんが着用しているのが10cm級にとってのトップス

……で。
買って着せるだけに終わらず、新たな計画も実行しちゃいました。
それはドール服をカスタムすること。
このセリアのドール服、ご丁寧に『カスタマイズして自分だけのドール服を楽しもう』とパッケージにてささやいてきているんですね。
そしてドール服売り場――即ちハンドクラフト用品のコーナーには、キラキラふわふわと美しい沢山のビーズやリボンが。

これ……組み合わせたい。そうしたら絶対に可愛い!!

ふつふつとそんな衝動が湧いてきました。まんまとドール服のささやきに乗せられ、ビーズやリボンも一緒に購入。
私が運動の次の次くらいに苦手な分野、裁縫に手を出したのです!
どれくらい苦手かというと、中学の家庭科実習にて、絶対に寸法をきっちり測り教材通りに作ったはずのエプロンが驚異のつんつるてんサイズになるほど。
ちなみに技術における木製本棚作りでも同じような結果になりました。同レベルで苦手なスキルが大量にありすぎる。

おぼろげな家庭科授業の記憶を頼りに、そして『自分用だし固定できればいいや……』の気持ちを胸に、適当にぐいぐい、ぐるぐると縫い付けていきます。
そして完成したのがこちら!

縫い付けの強引さがヤバい

裁縫クオリティのヤバさはレジンアイのそれを遥かに上回ります。間違っても売りには出せない。
でも、私が『こう組み合わせたい』と思い浮かべた通りに固定はできた。
私が感じた通りの可愛さを、私が物理的に組み立てた。クオリティは酷くても、間違いなく、私が望んだからこそ今ここに在るもの。可愛いもの。
その事実だけで暖かい歓びが胸に広がっていきます。

フル装備!

……んん?
キツネさんなんていたっけ?

はい、そうです。
この買い足したのはドール服だけではありません。
ネコさんウサギさんを迎えたところとはまた違うガチャ密集地帯に赴き……キツネさんを発見! ドンキ併設のガチャコーナーには居なかった種です。
迷うことなくガチャりました。お迎えできたのは『山吹』のキツネさん
いやぁ……可愛いわぁ……。
私、リアル生物種としての最推しはウサギなのですが(ネコやキツネも最上位レベルで好き)、カプセルドールのキャラデザとしてはキツネが一番好みかもしれない。

唐突にカットインする三次元生ウサギ

この日は裁縫で力尽きたので、更に翌日。
山吹キツネさんに捧げるためのレジンアイ製作に取り掛かりました。

デフォルトのオレンジの瞳が綺麗だったので、近い色合いの金系の瞳と、個人的に黄色系に映える気がする紫系の瞳。
今回も相変わらずラメやホログラムを埋め込みましたが、先日の三組と違って瞳孔を黒(に近い色)レジンに。
その結果、どうやら追視をしてくれる瞳に仕上がりました!

金の流し目
紫の流し目

両方はめてみた結果、紫の瞳がくっきり見えて気に入ったので、とりあえずこれを装着したままにしてあります。
とはいえ彼らに『あるべき姿』はありません。
また適宜新たな瞳やお洋服を調達して試行錯誤していきたいと思います!

ちなみにこの日はドール服の追加カスタマイズをしました。
ビーズを胸に縫い付けていたピンクワンピ。スカート部分に桜のスパンコールをせっせと接着剤で貼り付けました!
桜のレジンアイを作るために購入し、当然の結果として大量に余った素材です。
個人的にとてもしっくりくる色と形状の取り合わせ。思いついた私の脳に感謝!

チピィちゃんはピンクも似合う!

ハンドメイドのときめき、ドールの楽しみ方

さて。
こうして柄にもなくハンドメイド活動を試みた感想ですが……。
同人誌即売会のディスプレイ準備の時に感じたときめきと似た感情が得られましたね。
どちらも主戦場がセリア(百円ショップ)である以上、そりゃそうなるよな感もありますが……。

いつもなら可愛いな……と横目で見ていただけの、使う機会を見出せなかったアイテムを閃きのままに活かしていける楽しみ。
アイデアを具現化するために能動的にアイテムを探し組み合わせていく高揚感。
思いついて掛け合わせるだけで、可愛さもときめきも広がる。しかもローコストで!
気力も目も手も使って体がバキバキになるので、精力的に、継続的にはできないかもしれないけど……また何か可愛さの理想が思い浮かぶことがあればハンドメイドしてみたいなと思いました。

ちなみに。
個人的に便利な発見だったのが『ひっつき虫』です。
昆虫でも節足動物でも植物の種でもありません。粘土のような粘着剤です。
レジンアイ固定のために購入しました。
セリアはドールショップなので本来はアイパテも売っているのですが、私がレジンアイモールドを購入したセリアでは陳列されていませんでした(後日他店舗で発見)。なのでセリアと融合しているホームセンターにてアイパテ代わりに購入しました。『ひっつき虫』と書いていますがアイパテ(に使える製品)にも当てはまる話のはず。

グラスの底に……
平成レトロ電子手帳に……

ひっつき虫をひっつかせることで、ドールさんに安定して小物を持たせられるようになったのですよ。
これまでは手の角度を微調整し、落ちないギリギリのポイントを見つけて撮影していたので……。
気を配らないとひっつき虫の存在が丸見えになってはしまいますが、これで持ち物を固定させることで構図の自由度が増す! というのは有益な発見でした。今更ですがね。

最後に。
私にとってドールらしさとは何か。
人に押し付けるための、また境界を引くための区別ではなく、私はお人形遊びのどこに魅力を感じているのかという源泉の話。
それは『動かせる』『いじれる』に集約できるのかな、と判断しました。
動かせる――頭の向きとか手足のポージングとかを動かせること。それをもって現実の空間に配置できること。
三次元空間にドールさんたちの世界を、生活を、演技を描画していく。まず、何よりもこの点に魅力を感じています。
そしていじれる――これは本格的なカスタムに限らず、着せ替えなども含みます。
決まり切った『デフォルト』の姿で愛でるのも良し。それを肯定しつつも、着せ替えなどを介していつでも別の姿を顕せる自由が担保されていること。
それを叶えられるのは『人間』のドールに限らないんだなぁ……ということにカプセルドールたちとの出会いを経て気付けましたね。

こうして人形の館に新たなお友達が増えましたとさ。
みんな、これからもよろしくね。

現時点での最強装備

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