まず、チェスとは、何か。(石破茂の声で)
某チェスグッズ店がつぶれてたのである。実店舗はあるのかどうかわからんが、ときどきネットショップを覗いてた店だ。カッコイイ駒とか盤とかを見て、欲しいー、欲しいー、と身悶えしていた。入門書がついてくるセットとか欲しかったのに。
あたくしは将棋を指す関係でチェスもなんとなくやれる。だがもうぜんぜんザコで、オープニングも知らんし、キャスリングをどうやるかさえ忘れた。駒が将棋と似たような動きをするので、勘だけでやれる部分がある程度。それだけではダメであるけども。ああ、でも戦力を中央に集中させましょうというのはかろうじて知ってる。
そこで本格的にやってみたいと思ってて、手持ちの安物のセットではなくてちょっといいものを買おうと。形から入るのがあたくし流、俺流である。そうしていたところへ閉店のお知らせが出ちゃってて。ああ。ほんと悔やまれる。買うならあの店だったよなと。
チャトランガというものがある。これは古代のインドで発明されたボードゲームで、王族たちが争ってる時代、お前ら戦争ばっかやってないでこれで戦え、と偉い人にいわれて広まったそうである。ルールは一部が失われていてある意味ロストテクノロジーなんですが、このチャトランガが西へ渡ってチェスに、東へ渡って将棋になったとのことです。ルーツが同じなのでチャトランガ系ゲームというくくりがあったはず。シャンチーもそうですね。
そうですねじゃねーよ。つぶれたんだよチェスの店。え、何、みんなチェスやんないの? 人気ないの? なんでチェスの店すぐつぶれてしまうん?
いや、たぶんそもそも日本のチェス人口は少ないんだろうけど。将棋人口でさえ少ないんだから。だが将棋のほうはいま藤井聡太がいて盛り上がってるじゃん。彼に憧れて将棋をやり始める少年少女たちはいっぱいいると思うんだよ。かつてあたくしが羽生善治に憧れてそうしたように。
だがチェスとなると盛り上がりに欠ける。マイナーなのか。ポーンとか最初に2マス進めておもしろいのに。ナイトが挙動不審で楽しいのに。ああ。チェスやりてえ。
まあね、やる相手いないんですけどね。