幸せに形を変えていく私の〇〇〇銭(お金と幸せシリーズ③)
先日から『お金と幸せについて』ここ数年私が考えたり感じたことを書いてきた。
本日はシリーズ③。
一旦最終回。
今まで半径5メートル以内の人にしか、何かを手渡すことが出来なかった自分から、ほんの少し飛び出してみたお話。
◆街中で見かけるあのノボリ旗
今年春、私はここ数年続けていた薬治療をやっと終えることが出来て、とても晴れやかな気持ちだった。
この薬治療にはいささかお金がかかっていて、それを手放せたこともとても嬉しかった。
そんな頃、私はなぜかある団体から1ヶ月の間に3度、日本のそれぞれ別の場所で声をかけられた。
今までの人生では一度も声をかけられたことは無かったけれど、たまーに都会の駅前などで、その団体のテントやノボリを見ることはあった。
国境なき医師団【Medecins Sans Frontieres】略してMSF。
私が生まれた年にフランスで設立。1999年にはノーベル平和賞を受賞。
長男の親友が高校時代に、この国境なき医師団に入ることを目標としている、と聞いたことがあって、若いのに志がカッコイイなぁ、、、と思っていた。
私にとってはそれ以上でもそれ以下でもなく、声をかけられるその日まで、何の情報も持ち合わせていなかった。
私の住む所から一番近い都会に出掛けていたその日、たまたまこのノボリが目に入って、チラっと見てしまった。
どんな子が活躍しているのだろう、と少し興味があった。
1回目に声をかけられた日のことだ。
テント近くにいた、日本人離れしたちょっと東南アジアを感じさせる若い男性と目が合った。
彼はイソムラくん(仮名)と名乗り、国境なき医師団のお仕事をし始めて数ヶ月なのだと話し始めた。
純朴そうなその出で立ちから、この子だったら通りゆく人の足を止められるだろう、と上の人たちが送り込んだんだろうな、と思いながら、長男と同じ年だというイソムラくんの話を聞くことになった。
◆声をかけてきた青年の話に食いついたワケ
国からの補助がない?!
イソムラ君の話の中で、私はここに食いついた。
そういえば今年始めの能登半島地震の時、次の日には駆けつけてくれようとした台湾の救助隊を、政府が?お断りした、とのことで、波紋が広がった、、、というニュースを思い出した。
国の判断を仰いでいると、必要な時に必要なものを届けるのに時間がかかりすぎる。
国にはすぐには動けないしがらみがあるからか。
なるほど!!それは資金集めは大変だろう。
と、どんどん話に引き込まれていった。
◆少しだけのつもりだった
その日私は、声をかけられた段階で、少しは募金をするつもりでいた。
だからその声がけに足を止めたのだ。
昨年のやりたいことリストにも「機会があれば募金をする」というのもあった。
しかし、、、
イソムラくんの話を聞いていくと、※毎月数千円の寄付を続けるシステムなのだと言う。
そうかぁ。
今日だけじゃないのか、、、。
という事は、ここで銀行の口座番号とかクレジット番号を記入するのか、、、。
五十歳を過ぎるまで恥ずかしながら私は、自分の半径5メートルの人へしてもらった事のお礼をしなくてはいけないから、という体のいい言い訳で、ろくに募金もしてこなかった。
過去に自分がした少しまとまった額の募金を、全部思い出せてしまうくらいだ。
意識、かなり低め。
継続的なこういったことは初体験。
「うっ、どうしよう、、、(>_<)」
ちょっと後ずさりしたい気持ちになっていた。
が、しかし、その時ふと思った。
ホントに一瞬、ふと思ったのだ。
ここ暫く確かドル預金がお金を稼いでいたな。(お金と幸せシリーズ①参照)
つみたてNISAも今はプラスだったはず。(シリーズ②参照)
私にとってこれらで増えているお金は、元々は無かった「あぶく銭」のようなものだと思っていた。
その事を思いついた私は、「○○○銭で何だか申し訳ない」というちょっと変な気持ちになったのだが、同時に幾らでどんなことに貢献出来るのだろう、と前のめりになった。
◆具体的なイメージがお金と結びつくという幸せ
私が今、この国境なき医師団にしている寄付は、1ヶ月140食分の栄養治療食というものを、紛争地に生きる子供達に提供出来るというもの。
私はその場には行けないけれど、誰かが私の○○○銭で、誰かの命をつないでくれるだなんて。
お金ってこうやって使うんじゃない?!と突然嬉しくなって、なぜか高揚した。
◆ほんの少しのことで、お金の見え方が変わってくる
私はお金の問題児だったが、今ではエンディングノートに向き合うようになって自分情報が整理され、自分のお小遣い管理くらいは人並みに出来るようになった。
少し前の私なら、間違いなく色んな意味で「無理~」ってなって
「ホントごめんなさ~い!!」とその場を立ち去っていただろう。
この日寄付をすると決めたからなのか?
突然寄付をしそうな人になったのか?
それから数週間の間に関西と関東で二度、この団体の人に声をかけられた。
その時一緒にいた妹が、「姉ちゃん、寄付してくれそうに見えるんだね」と 言ってくれたのも嬉しかった。
しかし、円高になった時、はたして私は寄付を続けられるだろうか。
その時の自分にも、ひそかに期待している。
※国境なき医師団公式サイトから、その都度任意の金額寄付という方法もあります。
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