同じ言葉が人によって高くも低くもなる
自宅の書棚を整理していると夏目漱石の文庫本が出てきました。『我輩は猫である』『坊ちゃん』『こころ』『門』『三四郎』『虞美人草』の6冊です。『吾輩は猫である』ってこんなに厚かったんだ。
明治の文豪といわれる夏目漱石は晩成の作家でした。僕の仕事場から歩いて20分ほどの文京区向丘に住居がありました。そこで最初の小説『吾輩は猫である』を書いたのは、38歳のときだったのです。
亡くなったのが49歳(もっと長生きかと思っていました)ですから、およそ10年の間に数々の名作を書いたことになります。作家として満ち足りた人生かと思えば、なかなか波乱に満ちた49年間だったようです。
神経衰弱や胃潰瘍に悩まされながら、文学を追求した漱石の言葉は示唆に富んでいます。商売やビジス、そしてブランディングにも大いに通じるところがありますね。『虞美人草』で心に響いた言葉を紹介します。
同じものを見ても、人によってとらえ方は異なります。もう手はないと思えるときでも、事実をポジティブに解釈することで、気持ちを前向きに切り替えられます。視座を転換すれば取るべき方法はたくさんありますね。