中小企業のブランディングは、全員に好かれるよりも100人の熱狂的なファンづくり
変化を見抜くにはどうしたらいいのでしょうか?
取引先とのミーティングで感じるのは、起きている変化に翻弄され、売上に一喜一憂している経営者が多いことです。そんな方には、「起きている変化を歓迎し、咀嚼し、新たな適応策を考えたほうがいい」と伝えています。
聞く耳を持つ人も、持たない人もいますが、いつも通りの方法が通用しなくなっているのは事実。自社の経営資源の活かし方を、変化に基づき、新たに構築する必要があります。変化を見抜くにはどうしたらいいのでしょうか。
お客さま起点に立ち、行動や心理を読み解く
変化を見抜く基本はこれまでと変わりません。お客さま起点に立ち、お客さまの行動や心理を読み解くことです。どんなお客さまが「いつ、どこで、何を、どれだけ購入( 利用) したのか?」を事実に基づき確認する行動です。
重要なのは行動とセットになっている心理です。これが変化しているのです。「何がよいと思ったのか」「何が悪かったのか」「どのように感じたか」・・行動の裏側にある心理を知ることで、新たな適応策が見えてきます。
目に見えない心理を知るには、目に見える行動を観察するしかありません。納得がいくまで「なぜ」を繰り返し、行動の理由を探ることです。お客さま自身も気付いていない理由がわかれば、新たな仮説が立てられます。
「◯◯といったら◯◯」という「想起度No.1」になる
変化への適応には大事なポイントがあります。それは「全員に好かれるようにしないこと」。可もなく、不可もなくでは、安定的な支持につながりません。多様化する価値観は小さな市場をいくつも生み出しています。
中小企業のブランディングは、1 万人に好かれるよりも、100人の熱狂的なファンに支持されることです。限られた資源を小さな市場にピンポイントで集中化しましょう。対象者を絞り込めば、期待と要望の深掘りできます。
期待と要望を実現することで、何かほしい(利用したい)と思ったときに最初に思い出してもらえる存在になれます。「◯◯といったら◯◯」という「想起度No.1」になることが、変化の時代のブランディングのポイントです。