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強みと価値についての勘違い
「トキサシキシンゴウ」って何だ
自慢ではないが、よく勘違いをする。思い込みといってもいい。とくに言葉や名称で多い。例えば・・・いや、恥ずかしいのでやめておく。僕のは置いといて、娘が小学校のときだ。友達が遊びに来て二人で話をしていた。
「ねえ、あそこにトキサシキシンゴウがあるよね」・・・娘は返事をしない。聞くつもりはなかったけど、耳に入ってしまった。うん?「トキサシキシンゴウ」って何だ。場所の説明からすぐにピンと来た。
「トキサシキシンゴウ」ではなく「時差式(ジサシキ)信号」だった。友達が帰った後に、娘に尋ねると「私もそう思ったけど黙ってた」。「いつかそっと教えてあげたら」と伝えた。その後、どうなったかは聞いていない。
たびたび起きる強みに関する勘違いとは?
話は変わるが、「自社の強みを最大限に活かす」ことは経営の鉄則だ。しかし、たまに勘違いしているケースに遭遇する。それは「強みを活かせば、顧客の支持を得ることができる」と思っていることだ。
自社の強みと顧客が求めているものが合致していれば問題ない。しかし、案外そうでないことの方が多い。例えば「この地域での最安値」というPOPを見かけるが、 自社の顧客が最安値を欲しているかどうかだ。
強みとは「競合他社と比べて競争力が高い」ことだ。価値とは「顧客の欲するものに合致している」ことが条件になる。自社にとっては強みであっても、顧客の欲するものに合致していなければ、独りよがりで終わる。
強みがどういったベネフィットをもたらすのか?
僕もそうだが、強みへの反応が弱いと「なぜわかってくれないのか」と思いたくなる。大事なのは自社の強みが、顧客にとってのベネフィット(効果・効能)になっているかだ。わかっているようでいて、この視点が欠落する。
多くの企業は自分たちを主語にして「私たちはこれができます」と訴求する。反面、顧客を主語にすると「私にとって意味がある、私の暮らしが楽しくなる」になる。 強みとベネフィットを一致させるのが経営なのだ。
一致には二つのアプローチがある。一つは顧客の求めるものに強みを編集し直すこと、もう一つは強みに合う顧客を探すことだ。 いうまでもないことだが、前者は強みの同質化、後者は既存客の離反に気をつける必要がある。