読書感想文講座 第二弾
こんちは!
前回の記事に続き、今回も読書感想文講座を……と、思ったのですが、このnoteって、いろんな人が感想文や小論文に関しての文章を書いているのに驚きました。
めちゃめちゃ参考にもさせていただいたのですが、ものすごく緻密なテクニック論なんかもあったりして、こりゃ正攻法では俺の文章なんざ屁のつっぱりにもならんので(©キン肉マン)、もうこの手の文章が苦手な人に向けての雑談講座にしようかと思いますw
一応、前回、「読書感想文は自己紹介文だと思え」ってお話をしましたが、これは「私はこういう話を読んで、こんなことを考える人間です」っていうスタンスで、思い切った文章にしてしまえってことだったんですよ。
読書感想文に「正解」なんてものはないわけで、そりゃ賞を取りたいとか、褒められたいって思えば、無難にまとめたほうがいいんでしょうが、それじゃあつまんねぇよなぁ……っていう人も絶対にいるはずなんですね。
今回も例えばの話をしますと、みなさんご存じ(で、あってほしい)太宰治の『走れメロス』
おそらく中学では教科書も乗っていると思いますけど、実は私、小学校4年生のときに、この本で読書感想文を書いたんです。
読み終わった時に、「ああ、友情について書けばいいんだな」ぐらいの察しはつきます。
でもね、思ったんですよ。
この太宰って人、他にどんな小説を書いているのかな?
『メロス』を読む限り、童話作家さんというか、キラキラしたお話をたくさん書いている人なんじゃないか? ってね。
ところが、いざ、太宰治作品を読んでみると、『斜陽』『人間失格』『ヴィヨンの妻』……え? なにこの救いのない暗い話……しかも、自殺ほう助だの心中だの、太宰本人がもう人としてダメなやつじゃん!
っていう衝撃。
そういうバックボーンを知ってしまったら、もう『走れメロス』なんて、綺麗な友情物語だとは思えなくなっていたんですね。
小中学生のみなさんに言いたい。
読書感想文の推薦書になるような作家、あるいは有名な文豪……偉い人だと思っていませんか?
偉い人の書いたいい本だから、お行儀よく書いた方がいい……なんて、窮屈な思いで読書感想文を書いたって、いや、そもそもその作品を読んだって、面白くはないですよね?
あのね、読書感想文は感想文そのものも大事ですけど、それ以上に、みなさんが本を読むきっかけになってもらうためにあるんですよ。
小学校4年生の私が、普通なら絶対に読まないし、読めともいわれなかった『斜陽』なんて作品を読むようになり、そこから太宰作品、さらに太宰もメンバーの一員だった無頼派というカテゴリーの他の作家の作品(坂口安吾とか織田作之助とかね)を読むようになる。
私は、感想文というのは、そういう自分の変化を書いてみることが一番いいと思うんですよね。
そうすれば、肩ひじを張らずに本を読むことができるようになる。
酔っぱらいの女好きで根暗な太宰君。
元祖ヲタク、源氏物語が読みたくてたまらない腐女子日記(更級日記)。
マウント取りたがりのアイドルブログ(あれがいいこれはダメ、私は定子にこんなに好かれているのよ)の枕草子。
みんな、意外に「わかるわかる」って共感できたり、「こんな奴いるわー」って呆れたりするような作品と作者だったりしますから、気楽に読んでみましょう。