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シン・鬼十則 ~自分の仕事に取り組め、担当意識はおのれを小さくする~

猫も杓子もオープンイノベーションが叫ばれる昨今、これを否定する向きはもはや皆無と言って良いかも知れません。個別スタートアップとの協業に始まり、様々なインキュベーションオフィスやアクセラレータープログラム、コーポレートベンチャーキャピタルが日本の未来にBetします。私もここ10年くらいの間、オープンイノベーション村の末席を汚してきました。

オープンイノベーションという言葉が浸透してスタートアップとの協業を経営戦略に取り入れる企業が増えたことで、16年ごろから新たにCVC活動へ取り組む企業が急増している。新型コロナウイルス感染症による影響のど真ん中の21年には、なんとCVCの新規設立が過去最多を記録。15年までの設立がわずか17社だった一方、それ以降に活動を始めた企業は77社となっており、CVCの数として実に5.5倍に増加したことになる。

日本経済新聞 2023年3月25日 2:00

当時、FINOLABという日本初・最大級のFinTech特化型オープンイノベーション拠点を立ち上げ運営しました。その経験から、オープンイノベーションの前提だと私が思うものを電通報に掲載していました。
その後ご縁があり∞LABPlug and Play Japan等にも出入りさせてもらいました。そしてやはり気になるのは、自己紹介で「今度新しく担当になった〇〇です。」と言ってしまう大企業オープンイノベーション担当者の無思慮な担当者意識です。

初っ端の自己紹介から「会社に命令されたんで来ました。担当期間中はよろしく!」と高らかに宣言してしまっているわけです。滲み出るやらされ感、拭いきれない受け身感を起業家の多くは見抜きます。人生を賭ける彼等のお眼鏡には中々叶わないのではないでしょうか。ビジネスパートナーというよりは精々勤務先をどれくらい動かせる奴なのか、会話するに値する奴かなのかどうかと値踏みされるのが関の山です。

当時、大手企業の新規事業へのコンサル等で日銭を稼いでいました。ある日、新規事業専門部署を新設した大手企業に呼ばれました。新規事業部署に任命された社員たちへイロハをレクチャーして欲しいとのことです。

私にはその企業の業界経験もないので最初は逃げようとしました。が、新たに事業を立ち上げる大企業社員の立つべき目線をインストールせよのジェネラルなお題を提示され退路を断たれました。

結局、悩みに悩んだ挙句、私は鬼十則に帰ってきました。既に電通に廃止された後だったので、そのまま堂々と紹介することはしませんでした。しかしそのエッセンスをお伝えしました。要は、リクルート風に言う「圧倒的当事者意識」です。

どんな話をしたのか興味ある方は、マイルドな表現にした抜粋版をBiz/ZineでDX担当者向けに寄稿しているのでご高覧ください。無料で読めます。

『脱社でGO!』あたりがよくなかったのか、その後その会社からは二度とお呼ばれしませんでした。残念!!

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