界隈性デザイン ~界隈性が合わないとはどういうことか?~
あなたを包み込む「あなた界隈」が、あなた自身のWell-Beingに深く影響しています。あなたが生を活かした生活をしたいと願うなら、それができる界隈で生きて行く必要があります。今、生き辛さやもどかしさを感じているのであれば、あなたの界隈はあなたの性質と合っていません。
界隈性は洋服のようなものです。あなたがゴリゴリのゴシックロリータ志向の方だったとしましょう。そんなあなたが山ガールみたいな恰好や、パンクロックみたいなお洋服を身に付けざるを得なかったとしたら、違和感やコレジャナイ感を抱くと思います。
もしくは、首尾よくゴリゴリのゴスロリファッションに身を包めたとしても、あなたの周りにゴスロリファッションの人が他に一人もおらず、巣鴨のお爺ちゃん、お婆ちゃんの真ん中で一人ぽつんと立っていたら、少々居心地が悪いのではないでしょうか。じろじろ見られます。
この感覚こそ、「界隈性が合わない」状態に通じる状態です。服装等のように目に見えるものと違い、界隈性の合う・合わないは意識的に嗅ぎ分けないと中々気が付くことができません。そして界隈性が合っていないという根本的な原因に気が付かず、無駄な努力や遠回りをしてしまう事がよくあります。
よくあるのは「自己研鑽」「自己啓発」と呼ばれるものです。自分に原因をもとめ、自分を変えに行くアプローチです。確かに、自分を磨く努力は尊く必要不可欠ですが、場合によってはそれだけでは解決できない場合や、根本的な解決から遠い事もあります。
例えば、あなたが街乗り用の軽自動車に乗っていたとします。狭い路地の多い日本の市街地では大活躍です。ただオフロード走行には向きませんし、サーキットレースでスポーツカーに走り勝なんてことは不可能です。しかしこれに気が付かず、全く合わない道を必死に軽自動車をチューニングしながら走っているような事態になっていないでしょうか?
そんな状態だと、奇跡的にF1レースカーやオフロードカーに走り勝ったところで、もう車体はボロボロ、廃車寸前まで心も身体も壊れているでしょう。
自己研鑽でも界隈性デザインでも、目指すべきものはWell-Being、つまりは本当の幸せを手に入れる事です。これは両輪回して初めて意味があるものです。そして私の見立てだと、日本人は総じて真面目で勤勉なので、「自己研鑽」は往々にして足りている方が多いと思います。にも拘わらず日本人の幸福度がOECD主要国最低レベルに低いのは、「界隈性デザイン」という片輪が欠落してきたからではないでしょうか。
走るべき道を見定め、走る努力を行う。言ってしまえば当たり前のことなんですが、学校では走る努力のことしか教えてくれないので、中々気が付かない人が多いのだと思います。
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