【4分で読める】新規を攻めるか?リピートを増やすか?自身の飲食業を通して考えてみる~ファンベースを読んでPart.2~(木戸)
*博報堂時代の『心・技・体』…体験㉗
皆さんこんにちは、HDAの木戸です。
前回、『ファンベース』(ちくま書房/佐藤尚之)という著書を読んで、ファンをどうつくり、事業を継続・拡大させていくか、という
自身の事業の経験を例に、ファンベースというテーマについて書いてみたいと思います。
僕は、昨年より飲食業をはじめました。販売形態は、店舗は持たず、お弁当ランチのデリバリーを基本としながら、他にキッチンカー、ケータリング形式などでサービスを提供しています。
コロナの影響もあり、ケータリング形式は今はほとんどなく、ランチのデリバリーとキッチンカーでの出店がメインです。
昨年、コロナ禍の最初の緊急事態宣言中に義理の弟と一緒に開業したので、コロナは言い訳にできませんが、状況は変わる中で、経営方針を軌道修正しながら、進めています。
あくまでも自己評価ですが、定量的な評価で言うと、事業は継続できていますし、売上も堅調に伸びてきていますし、何より、定性的な評価で言うと、めちゃくちゃ楽しく、苦労も含めて、まさに飲食事業を通して様々な経験をしたくてずっと始めたかったことなので、総じて人生の充実度は高いです。
今日のテーマですが、、、
ファンベースの著書の中では、2割の客が、売上の8割を支えている。というマーケティングの市場傾向が主張の元になっています。
実は、うちの事業も、中でも、事業の柱、土台になっているのはリピートのお客様です。お弁当のデリバリーに関して言えば、ざっくりですが、、、
25%が新規、75%がリピートのお客様です。中でも、企業様のレギュラーのオーダーがほとんどです。
ご新規様⇒リピート⇒レギュラーへ移行してくださる企業様が多く、ヒロシのつくるメニューの味や、食材に対しご評価いただけているかと実感し、本当にありがたいことです。
さて、ここで、今日のタイトルですが。
新規を攻めるのか?リピートを増やすのか?そう問われると・・・
結論から言うと、完全にリピートのお客様です。理由は3つあります。
①まず一つは、売上計画を立てられるからです。
事業を継続するうえで、毎月の売り上げを安定させてることは非常に重要です。そういう意味では、週によって多少の増減はあれど、ある程度オーダーが見えるリピートのお客様に、レギュラーのオーダーがいただけると、事業経営は安定していきます。
もちろん、開業当時は、やはり多くの方に知ってもらうために、ご新規様をどんどん受けて、1日の配達先が10件、なんてこともありましたが、、、
今ではリピートのお客様が多いので売上が予定できるようになりました。
②営業の効率化。
皆さんの中で、『5:1』という数字をみてピンとくる方もいるかと思います。僕は、イチゴの法則と呼んでますが、要するに、新規顧客の獲得には、既存顧客にリピートさせるよりも5倍の費用がかかる、という数字です。
そういう意味では、25%のお客様を増やすために、ド新規の顧客を取りに行く施策よりも、既存のお客様の満足度を上げる施策に重きを置いています。
もちろん、新規を狙うための営業施策もありますが、あくまでも、新規⇒リピート顧客になっていただく流れを意識してプランニングしています。
③3つ目は、新たな営業話に発展しやすいからです。
想像に難くないと思いますが、一見さん(新規顧客)よりも、既存のお客様の方が、コミュニケーションをとる頻度も高く、時間も長くなります。
その話の中で、ランチに困っている企業様や、またはその企業様が主催のイベントでキッチンカーの出店の依頼をいただくことも結構あります。
さらには、そうなった時、お互いが知らない関係ではないので、普段の信頼関係をもとにニーズのすり合わせができるので、非常にスムーズです。
そんな理由から、やはり、ファンベースにあるように、既存のお客様との絆を深める意識を強めています。
最後に。
ただ、注意も必要です。まだまだ1年半ほどしか事業経験しかありませんが、一時、今よりもっと既存の顧客様ので、少ない数のレギュラー顧客で事業がまわってる時がありました。
そんな時に、そのレギュラーのお客様のオーダーが、なくなったことがありました。もちろん、ニーズがなくなったのだから、それは仕方ないことなので、それを予想して販路開拓する視点が不足していました。
一時的に、売上が不安定になり、必死に新規のお客様への営業活動を活発化させました。
その反省から、レギュラーのお客様の件数もある程度分散させることでリスク分散させ、むやみに既存のお客様に依存するような経営は避けています。
では、今日はこのへんで☆
このnoteでは、★色んな働き方、生き方があるということをシェアして、結果的に、多くの人が目の前の仕事に忙殺されるだけの人生ではなく、自分の意志で取捨選択した人生やキャリアを歩める世の中になることを願って書こうと思います。僕にとっては、博報堂時代のサラリーマン人生も、その後のフリーの木戸俊介としての経験も、どちらも欠かすことはできません。両方あるから、今の木戸俊介がいると思っています。そういう意味では、特に、今後の将来に対する期待と不安が入り混じる同世代、★29歳~35歳の企業マンに向けて話すつもりで書けたら良いなと思っています。