日本の職場における2極化の進行
—— 風通しの良い職場と前近代的な職場の分断が加速する理由とは?
今後日本の職場環境は、「働きやすく風通しの良い職場」と「昭和を通り越した前近代的主義な職場」に、ますます二極化していくと思う。多くの企業で働きやすい環境づくりが進む一方、古い慣習に縛られた職場では、「No」と言えない文化が根強く残り、変化を拒む勢力がいまだ幅を利かせている。
たとえば、ある営業部では、何十年も前に確立された非効率な営業方法が現在でも強要されていることがある。「朝は全員で大声で挨拶し、気合を入れて電話営業をするべき」という昭和的なマインドが根付いており、業務の効率や成果よりも「根性」「気合」などが重視される。このような職場では、ITツールを活用した効率化の提案がなされても、上司から「若者は努力が足りない」などと一蹴され、検討すらされないことが多い。そういった環境のなか、若手社員は成長や改善の機会を見出せず、転職を選ぶケースが増えている。
また、特定の役職者が支配的な影響力を持つことで、ハラスメントが公然と行われる場合もある。例えば、企画会議で新しいアイデアを提案した若手社員に対して、上司が「こんな発想は浅はかだ」と罵倒したり、「飲み会に来ない社員は協調性がない」として無理に参加させようとするケースがある。こうした行動に対して、周囲の社員も異議を唱えられず、ハラスメントがまかり通ってしまう。問題のある上司は、自分の行動が若手社員を追い詰めていることに気付かないまま、さらにその行動がエスカレートするのである。
この二極化は、旧態依然とした組織文化に加え、日本特有の年功序列やメンツを重んじる風潮が背景にある。働き方改革が進む現代において、若手社員や優秀な人材は「働きやすい職場」や「成長が見込める職場」を求め、転職しやすくなっている。一方、時代に適応できない組織では、有能な人材が離れることでこの組織の問題が一層固定化され、改革の機会を失ってしまうのである。
だから僕は言いたい。
「”軸を持ったうえで”、若者はどんどん転職しよう。」
ヤバいと思ったら逃げていい。
それはある種のメッセージ発信の仕方だ。
会社が社員を選ぶ権利があるように、社員も会社を選ぶ権利があるのだから。
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