肉より野菜を選ぶようになったらもう大人
子供の頃だったら絶対にありえないと思っていた選択を自然にしてしまうようになる。
そういう瞬間の積み重ねが「大人になること」だと私は思っていて、昨日もまたそんな一瞬に出会ってしまった。
また来たか。
また一歩大人になってしまったよ・・・
いやもう年齢的には立派な大人ですが。笑
* * *
大学の友人たちとランチに行くことになった。
当時はコンビニでお昼ご飯を買ったり学食で500円の定食を食べたりしていた私たちが(安くて美味しいご飯はもちろん今も大好きだ)、麻布でランチとは・・・。
確実に時が流れている。
お肉メインのお店ではなくて「野菜が食べたい」と私が言い出し、"野菜ランチ"という選択をするのも昔ならありえなかった。
名前の知らない野菜たちがブーケのように盛り付けられたバーニャカウダを食べた(とっっっても美味しかった)。
時々「学生の頃に戻りたいなぁ」と思ってしまうことがある。
ミニスカートできゃあきゃあ騒ぐ女子高生の無敵さを目の当たりにして、きゅっと胸が締め付けられる。
二度とそんな時代は来ないことへの寂しさと、ちょっとした羨ましさ。
大人になって忙しくなった。気疲れも増えた。
仕事はどうしたって1人ではできないし、同じ出来事をすごいなぁと思う人もいれば つまらないと感じる人もいて。
周りへの配慮と自分の主張は時々ぶつかりあい、うまくバランスをとって生きていくことができても多少のため息が漏れてしまう日も少なくない。
でも、子供の時には知り得なかったこともある。
焼肉は食べ過ぎると胃がもたれる。食べ放題じゃなくて少量でも美味しいものを食べたい。
仕事終わりのビールはめちゃめちゃ美味しい。いつからだろう、この苦味とのどごしが好きになったのは。
焼き魚が味わえるようになる。唐揚げ定食よりもほっけの塩焼き定食を選ぶ日が来るとは思わなかった。
野菜が食べたくなる。健康に気を遣いだす。野菜の甘みや食感に気付けるようになったことに驚きだ。
親の偉大さを知る。名もなき家事を20余年こなしてくれていた母には頭が上がらないし、誰かを養うなんていう偉業を成し遂げてくれた父がいなかったら、私は大学で学ぶことすらできていなかっただろう。
そんなことは全部、子供の時には知りもしなかった。
「オトナ大変そう」とビビっていた私はもうちゃんとオトナなんだよなー、、、ちゃっかり歳を重ねてしまっている。
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