経営組織論と『経営の技法』#304
CHAPTER 12.2:組織のライフサイクル ②4つのステージ
組織のライフサイクルは、図12-1のように、主に4つの段階で示されます。それらは、起業者段階、共同体段階、公式化段階、そして精巧化段階です。組織は規模の拡大とともに、この4つの段階を経ていくとされています。そして、それぞれの段階にはそれぞれ課題があり、これらの課題にうまく対処しなければ、組織は次の段階への移行が難しくなります。つまり、発展が止まってしまうことになります。では、それぞれの段階について見ていきましょう。
【出展:『初めての経営学 経営組織論』270頁(鈴木竜太/東洋経済新報社2018)】
この「経営組織論」を参考に、『経営の技法』(野村修也・久保利英明・芦原一郎/中央経済社 2019)の観点から、経営組織論を考えてみましょう。
1.内部統制(下の正三角形)の問題
実際にはもっと多様ですが、モデルとして会社が成長してく過程を理解しておくことは、現実の対応の幅を広げるので非常に有意義です。
会社成長のモデルも勉強しましたが、会社変化のモデルも勉強しましょう。
2.ガバナンス(上の逆三角形)の問題
モデルを学ぶことは、船乗りに相当する従業員よりも、船長に相当する経営者にこそ価値があるでしょう。
3.おわりに
人間の一生についてもステージを設定するモデルがあり、4段階のモデルもあるようですが、それと関連するのかもしれません。問題はどれがオリジナルなのかではなく、どれが使い勝手が良いのか、ということですが、この後の連載での検討で、このモデルが「会社組織」のライフステージとして使いやすいモデルかどうか、考えていきましょう。
※ 鈴木竜太教授の名著、「初めての経営学 経営組織論」(東洋経済)が、『経営の技法』『法務の技法』にも該当することを確認しながら、リスクマネージメントの体系的な理解を目指します。
冒頭の引用は、①『経営組織論』から忠実に引用して出展を明示すること、②引用以外の部分が質量共にこの記事の主要な要素であること、③芦原一郎が一切の文責を負うこと、を条件に、鈴木竜太教授にご了解いただきました。