自分をゆるめる日
あれ。もしや給食って…明日まで?
はたと気付いた昨日の夜。
月初に学校から配られる月間予定表を冷蔵庫に貼り、毎日ちらちら確認はしていた。
日々雑事でバタバタするうち、うっかり。もう思った以上に年の瀬である。
いわずもがな全国の母親にとって給食の有無は一大事。ない日のこどもが帰ってくるあっという間感ったらね…笑。
明後日の終業式が終われば、息子は2週間以上の冬休みに突入だ。そしてこのバタバタな流れのまま年を越し、新年か……。
……
…………
……………………。
「わたくし、明日お休みをいただきます。」
帰宅した夫にそう宣言していた。
決めた。
明日は、私だけの自由時間を過ごそう。
大掃除どころか部屋の片付けも済んでないし
衣替えだって中途半端。
カレンダー発注の写真の選定もまだで
やるべきことがてんこ盛り。
優先順位から言ったらおかしいんだけど。
でも全部。ぜーーーんぶ!うっちゃって。
明日は、たぶん今年最後の自由時間だ。
☆ ☆ ☆
さて。
息子と夫を送り出してから、私も家を出発。
まずは腹ごしらえに、朝マック!
ここのお店、客席が吹き抜けを見下ろせて解放感が半端ないんだ。ファーストフードの中で朝マックがいちばん好き。ぼーっとこの景色を見ながら食べるのが特に好き。
主婦なんだから、わざわざ自由時間なんて作らずとも、と思われるかもしれない。
でもぽんこつ気味な私は日々の優先順位をこなすだけでアップアップ。
たとえ少し余裕がある時でも、どかんと自分の自由時間にするのは後ろめたさがつきまとう。
こうやって考えてみると、縛っているのは誰でもない、わたし自身だということに気づく。
だから意識して、自分をゆるめてみよう。
本日のメイン会場へ。
ずーーーっと来たかった岩盤浴!
何年ぶりかな。2年…3年?
出産後も時間を作ってはたまに来てたのに、このコロナ禍ですっかりご無沙汰に。
浴場には『黙浴』の張り紙。
まだ安心できる状況ではないけれど、今のうちに少し張りつめた息を吐いておきたいという気持ちもある。
露天風呂に頬がゆるむ。
冷たい空気と熱い湯を同時に楽しめる贅沢さ。
岩盤浴では、敷き詰められた石が全身に熱を伝えてくれ、驚くほど汗がじっとり。
休憩室でnoteを読んでは、また岩盤浴へ。しあわせ。
そうか。
わたしはなかみをからっぽにしたかったんだ。
からっぽになってゆらゆらとみをまかせる。
日々、気づかないうちに少しずつ溜まってくる澱のようなもの。
それらをからっぽにしたい。
またきれいな何かを注げるよう。
ゆらゆら。ゆるゆる。
☆ ☆ ☆
世の中には、毎日予定を詰め込んだり誰かとずっと一緒にいることを楽しめるタイプがいる。
私は、逆。
ひとりきりの時間がないともたない。
本当に疲れると、となりの部屋で寝ているだけの犬の存在さえも辛い時がある。
でもそういう『まったくひとり』の時間を欲するのは、いつも家族といるしあわせや安心感があるからこそなのだろう。
ありがたい。
一旦からっぽになると、いろんなことがまあるく考えられるようになる。
誰かと比べたり。
自分にがっかりしたり。
いいじゃん、比べても。
いいじゃん、がっかりしても。
あるある、そういうこと。
それはそれでさ、またやっていこう。
☆ ☆ ☆
本当は息子に学童に寄ってもらい夕方まで自由時間の予定が、事情によりいつも通り(14時半帰宅)になったので、私もそれまでには帰らなくてはならない。
だから正直、時間を気にせずゆっくり、まではいかなかったけれど。
あと2時間あれば完璧だった♡とも思うけど。
いいじゃん、完璧じゃなくても。
そうそう。だよね。
こっくり甘いホワイトモカ。
時間がなくてテイクアウトで。
最初に誰が薦めてくれたのかは忘れてしまったのだけれど、毎年冬になると飲みたくなる。
忘れてしまっても、残るものがある。
なんだかそれが、嬉しい。
晴れていても吹く風は冷たくて、でもからだにはまだしっかり熱が残っている。
少し早足で家路を急ぐ。
白くて甘い熱さが、口の中でしゅわっと溶けた。