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#28 夜は不思議な時間【もしもし、こちらは夜です】
みなさん夜はお好きですか?
私は夜ふかしが極端に苦手で、23時過ぎるとキツいな〜という感じになります。
でも昔、たまにしていた夜ふかしの思い出は、結構楽しいものだったりします。
今回は、そんな夜の時間の面白みを詰め込んだ本でした。
宮田ナノ著「もしもし、こちらは夜です」
ときに優しく、ときには怖く、昼とは違った顔を見せる夜の不思議な魅力や夜がもたらしてくれたさまざまなエピソードを描く1冊
幻想的な夜、田舎の夜、いつもの夜、みんなで過ごす夜、いろんな夜を描いた漫画です。
可愛らしい絵柄とコミカルな表現が素敵です。
声を出して笑ってしまうような失敗談もあれば、ほろりと物悲しくなってしまうようなエピソードまで、たくさんの「夜」がありました。
個人的には、探し物をして押し入れから色々出してくるお話がとても好きです。共感とともにおかしみがありました。
作者が描く思い出の夜が、どこか懐かしさを感じてとても良い作品です。
その時感じた感情や思い出の断片が鮮明で、とても印象的だったのだろうなと思うのと同時に、作者の方の感受性の豊かさに感動しました。
こういう小さな日常の欠片を覚えていられるというのは、すごいことだと思います。
この本を読みながら、自分の夜の思い出について考えると、私にとって「夜」は二面性があります。
非日常のワクワクした時間と、不安という名の怪物がやってくる時間。
夏祭りや大晦日、旅行などイベントの時や休み前にだけ許された夜更かし、東京で暮らしていた時に友人としていた夜の散歩。そんな時間は楽しい思い出です。
反面、「今日の反省会in布団」を開催してしまう日や、将来の不安をネガティブに考えてしまうのは、やっぱり夜が多い。
どちらも、日が昇るとフッと流れて消えてしまう。何とも不思議で魔法のような時間だと思います。
楽しかったり、怖かったり、ドキドキしたり、寂しくなったり。
外で過ごす夜も、家で過ごす夜もある。
今日はどんな夜かな、と思いを馳せるのも良いものですね。
興味が湧いたら、読んでみてください。
では、今日はこの辺で。
ありがとうございました。
いちこ