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#11 後輩がかわいくてつらい先輩とBL展開になりたくない後輩【佐々木と宮野】

こんにちは、いちこです。
本日も、読んだ本の紹介をしていきたいと思います。
こんな感想もあるんだな、と思っていただけたらと思います。
本に興味を持ったり、選ぶ時の参考になれば幸いです。

今回はB(ボーイズ)がL(ラブ)する漫画です!苦手な方ははご注意を。
といっても、先輩と後輩の甘酸っぱい恋のお話ですので少女漫画好きの私には刺さる良い漫画です。
3月に発売された最新巻がとってもよかったので、感想をば。


【今日の本】

本日ご紹介するのは、
春園ショウ「佐々木と宮野」です。


アニメ化、映画化などもしました。アニメの印象は、「キラキラ少女漫画」です。
現在、原作は10巻まで出ており、多少ネタバレしたら申し訳ないですが、語らせて下さい。

【内容】

女顔がコンプレックスな腐男子の宮野は、校内で起きた喧嘩をきっかけに、先輩で不良の佐々木に気に入られてしまい――。BL展開断固拒否!な男子高生の日常(Boys Life)


【感想、雑談】

私はこういう甘酸っぱい恋愛ものに弱いのです。異性でも同性でも、どちらでも良い。素敵な恋愛してほしい。
淡くて初々しい恋愛ものでしか得られない栄養があるのです。
フラットな関係から、「好きなのかも?」からの「好きだ」というステップが、はちゃめちゃにときめきます。
男女の恋愛よりも障壁が多くなるBLジャンルは、葛藤が大きいが故に想いが通じた瞬間の「よかったねぇぇ」という感動はひとしおです。

この作品は、とにかく「目」と「手」が印象的な漫画だと思います。宮野の瞳は、佐々木先輩目線で読むとドキッとするほど綺麗です。
「かわいい」って思っちゃうのわかります。もちろん顔の造作も可愛らしいんですがそれだけではなくて、生き生きした目と表情なんだよなぁ、宮野の可愛さって。
佐々木先輩はよく宮野に触れたくて躊躇うのですが、そのゴツい手が彷徨ってしまう感じも良い。
「好き」が溢れちゃう細かい描写も、宮野を好きすぎて余裕のない佐々木先輩の表情も、胸キュンポイントが満載です。

後輩の宮野は、真面目で責任感のある男の子。
好きなことには夢中になってしまうという一面もあり、ふとしたきっかけで腐男子の道へ…。そしてBL漫画の貸し借りをしていくうちに佐々木先輩と仲良くなっていきます。
自分の恋愛感情には鈍いのに、腐男子であるが故にBL知識はあるから悶々としています。
可愛い系の童顔がコンプレックスで、「男らしくありたい」というプライドがちゃんとある。そんなごく普通の「高校生男子」という感じもまた良いです。

この作品は明確に「攻め」と「受け」を名言していないのですが、宮野は「俺、受けじゃないです」と言ったり、話が進むごとに積極的に「恋人」として接します。佐々木先輩も「宮野ならどっちでもいい」と考えていたりして、なんというかいわゆる「女の子役」「男の子役」みたいな行動はなくて、「この人だから好きになったんだ」というお互いの愛情表現がまた素晴らしく。きっと2人は、これからもお互いを尊重しながら、自然に彼らなりの答えに着地していくのでしょう。

佐々木先輩は、宮野への甘い態度と、その他全ての人・物事への塩対応ぶりのギャップがすごいです。だが、それがいい。
アニメも見たのですが、声優さんの素晴らしい演技も相まって、宮野へのめちゃくちゃ大きな感情や愛がすごすぎる。
それを全部出すような分かりやすい溺愛系ではなく、恐る恐る「許されるライン」を試しながら、時には「なんちゃって」と引いてしまうところもあり、なかなか焦れったくもある。隠れ溺愛系の男です。
宮野以外は割とどうでも良くて、だけど独占欲強めで嫉妬もめちゃくちゃしちゃうけど、宮野には優しくしたいし傷つけたくない。そんな感情がぐちゃぐちゃになっている佐々木先輩も見所でしかない。

友人や家族との人間関係もとても細やかで、小さな描写が後から「あの時ってそんなこと思ってたのね」という発見もあります。作者さんすごすぎる。
皆それぞれに、ちゃんと将来を見据えていて、地に足ついてて、えらいなぁと思います。

この作品の登場人物が主役のスピンオフ「平野と鍵浦」もありますので、そちらもおすすめしたいところです。


【おわりに】

すみません、長くなりました。
本っ当にこの作品好きでして…!何度も読み返して、青春を味わってます。

漫画の紹介は、どの作品からにしようか迷うくらい私の人生に影響を与えてくれたものが多いので、色々とリストアップしていたのですが。
今回の最新巻を読んだらもう「いいや!初めての漫画紹介がBLでも!」という境地になり、勢いに任せて書いてしまいました。

興味が湧いたら、読んでみてください。
では、今日はこの辺で。
ありがとうございました。

いちこ

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