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埼玉県越谷市 香取神社
圧巻の御本殿
埼玉県越谷市に鎮座する香取神社。
東武スカイツリーラインの北越谷駅から、歩いて5分ほどで到着します。
参拝に上がったのは1月半ば。
鳥居には謹賀新年が掲げられ、境内はまだ正月仕様であることが伺えました。
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社殿へと進むと、やはり正月飾りの餅花が飾られていました。
こうしたものは模造品であることが多いものですが、本物の餅(というのもおかしな表現ですが)が飾られていて、目を引きます。
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普通、参拝を済ませると、すぐに引き上げてしまう方は少なくないでしょう。
しかし、こちらの御社では、ちょっともったいないように思います。
なぜならば、こちらの御本殿の四方の壁にはビッシリと、見事なまでの彫刻で埋め尽くされているんです。
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龍に獅子、仙人や山伏のような姿も見られ、またこの土地はかつて紺屋(染め物屋)が盛んだったことから、紺屋の作業の様子までもが刻まれている箇所もありました。
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単に様々な人物が彫られているというわけではなく、何やらストーリーが描かれているように見えるのは僕だけでしょうか。
今にも動き出しそうな精巧な造りに驚かされます。
色は塗られていないように見えますが、ところどころ色味が残っているようです。
もしかすると、創建時には鮮やかに全体が塗られていたのかもしれません。
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このような素晴らしい彫刻で飾り立てられた御本殿は、奉納された方々による崇敬の念の塊といっても過言ではないでしょう。
こちらの御本殿が建てられたのは、慶応2年(1866年)。歴史的には、大政奉還の前年ということになります。
幕末から時代を超え、目に触れることができるのは、ありがたいことです。
見ているだけで、御神威に触れられるように感じました。
玉垣に刻まれた歴史
社殿を囲む玉垣も、だいぶ年季が入っています。
よく見ると、明治43年の建設であることが分かりました。
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日付けの部分をよく見ると、漢数字の「十」を2つ重ねて「二十」と読ませているのが分かります。
なかなか面白い書き方ですが、明治の頃はこういう表記も成立していたのでしょうか??
また、その下には「粕壁町」と書かれています。
実は、この「粕壁町」は現在、春日部市の一部となっている、すでに存在しない地名です。
このように独特の表記や、古い土地の名前が見られるのも、神社巡りの楽しみのひとつだと思います。
たくさんの神様にあやかる
香取神社といえば香取神宮と同様に、多くの場合、武神として名高い経津主大神(ふつぬしのおおかみ)が主祭神に祀られています。
こちらの神社でも経津主大神が主祭神ではありますが、祀られている神様は、それだけでは終わりません。
相殿として、なんと十柱以上の神様が御鎮まりになっているのです。
そのため縁結び、子授け、合格祈願、厄除けなど、幅広いあやかりが受けられるのか、様々なおみくじや絵馬などが見られます。
どんなものが見られたか、一部だけでもご紹介できればと思います。
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このように、人生の節目節目で様々なあやかりを受けられる神社であることがわかります。
今年の漢字
恐らく元日に書かれたものでしょう。
この日、境内には大きく「艶」の文字が掲げられていました。
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どうしてこの漢字が今年の漢字に選ばれたのか、説明は見られなかったものの、日々の暮らしに一段と「艶」が出るような一年になるように……と願いを込め、書かれたのではないかと思いますが、どうでしょう。
御朱印
今回お受けした御朱印は季節限定のものと、月替わりのものの2体です。
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普段、1つの神社で2体の御朱印を受けることはありませんが、テイストの異なる御朱印に思わず戸惑ってしまいまして(笑)。
どちらか一方を選びがたく、それならばと両方をお受けした次第です。
まとめ
香取神社は北越谷駅から、歩いて5分ほどに鎮座する神社。
御本殿の壁一面に施された彫刻は必見。
祀られている神様が多く、境内でも様々な授与品を授かれる。
香取神社の基本情報
香取神社
公式サイト http://katorijinja.com/
Instagram https://www.instagram.com/katori326/
所在地 〒343-0025 埼玉県越谷市大沢3丁目13−38