海外大学に関してよくある疑問についての深掘り
私は2017年2月から2020年始めまでオーストラリアのジェイムズクック大学(JCU)に通っていました。その前の2015年5月から2016年5月までは、シドニーにある語学学校に行き、そこで大学レベルの英語力を身につけた経緯となります。
専攻した心理学部(Psychological Science)の大学入学試験はIELTSという試験が利用され、要件は全領域(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)で6.0を取得することでした。こちらのIELTS6.0はTOEIC®テスト780点、英検準一級に相当します。
当時は海外大学卒業後のメリットなどはあまり考えず、それよりも海外の大学で勉強したかったり、その経験を欲しかった側面が強かったです。
現在は大学卒業後から4年ほど経過して、これまで周りの人たちに海外大学へ行くことのメリットやその経験はどうであったかを訊かれることが多々ありました。
今回は海外大学に関してよくある疑問について、深掘りしていきます。これまで漠然とした海外大学について、よりイメージが湧きやすくなるコンテンツとなります。
海外大学に関してよくある疑問についての深掘り
①ビジネス英語が身につくか
(英語圏の)海外大学に行くことで、英語で多くのレポートを書いたり、教科書を読む必要があります。例えば、自身も月数本のレポートを提出しており、そのために多くの文献を英語で読んでいました。
実際、私が通っていた心理学部には外国人はほぼおらず、自分以外ほぼ全員英語のネイティブスピーカーでした。初めの頃は、教室内のディスカッションについていくことがかなり難しく、自分の言いたいことがほぼ言えない状態でした。
ある時からネイティブスピーカーのみとのディスカッション自体がいい機会であると捉えられるようになっていきました。考え方の変化や経験値の積み重ねにより、少しずつ自身の言いたいことを自然と言えるになりました。
結果的に学内におけるほぼ全てのやりとりを英語でこなしたことで、ビジネスレベルの英語力を身につけることができました。つまり、概ねいずれの海外大学であっても、ビジネス英語レベルまでは持っていく可能だと思います。
②ネットワークは拡がるのか
海外大学を通してネットワークが拡がるかに関しては、ケースバイケースです。
私の場合、海外大学を通して学内外で多くの人たちと交流する機会がありました。そこで、日本に関心が高いオーストラリア人を中心に仲良くなった人もいました。そのような人たちと密にいろいろ話すことで英語力が上がったり、現地の生活で大いに助かりました。
しかし、オーストラリアを離れてから現在までコンタクトを取り続けた人はほぼいないです。ここに関しては、人によって異なると思います。もちろん、海外大学に行くことで人脈は拡がりやすくなることは間違い無いです。
ポイントとしては、海外大学以外にも海外就労や海外移住全般であっても同様にネットワークを拡げることができるということです。
個人的には大学卒業後に移住したシンガポールの方が、長期的に交友関係を続けられる人たちが多かったです。それはシンプルにお互いアジア人でコミュニケーションがしやすかっただけなのかもしれません(笑)。
③海外移住の機会につなげられるか
海外大学に行くことでスムーズな海外移住につなげやすくなります。私はJCUの卒業後には、2020年初めからシンガポールでの就労機会を得ることができました。
当時のシンガポールでの就労ビザは現在ほど厳しくなかったです。自身が兼ね備えていたビジネス英語、海外滞在歴、若さ(当時のビザは若いほど有利な条件であった)で、ビザ取得ができる状態でした。
基本的には海外大学を卒業することで、海外のインターンシップや就労に活かしやすくなります。
また、日本の教育機関や関連の団体では、中高生向けに海外大学の情報を共有している機関があります。私は何度かそのような機関で、自身の経験をシェアしたり、コンサルタントをしたことがあります。
つまり、海外大学を通ようことで、関連の情報やノウハウを求めている人たちに情報提供をする機会につなげることも可能です。
しかし、海外大学卒業のみでは長期的な海外定住は難しいともいえます。イメージとしては、オーストラリアやシンガポールの永住権(PR)を取得したり、タイやマレーシアなどでリタイヤメントビザを取ることです。
例えば、シンガポールのPR申請を行うには、下記のいずれかを満たすことが要件です。
海外移住をすることで、シンガポールへの就労につなげやすくなります。さらに高いステップであるPRを取得して長期滞在できるかは、それ以外での仕事の成果、個人の活動、資産額などが必要求となります。
海外大学を卒業することは海外移住へのファーストステップを踏みやすくなりますが、その後は別の領域が重要となっていきます。
④どこで勉強するか
私がJCUに通い始めた当初と今から通うのでは、かかる費用が大きく変わります。当初の2017年2月のレートは86円ほどで、2024年5月現在のレートは101円となり、17%ほどの為替差です。
円安が進んでいることで円換算での学費が上がってしまい、金銭的に海外大学へ行くハードルも上昇しています。
現在では、オンラインで海外大学の授業を受けて、学位を取得するという選択肢もあります。どうしても現地での交流や体験価値を得にくい部分がある反面、高いタイムパフォーマンスで効率よく勉強を進められるメリットがあります。
大学卒業後にしたいことやプランがある場合は、これは良い選択肢だと思います。先ほども説明したように海外大学は一つのプロセスなので、必ずしも現地で学ぶことが良いとは言い切れないからです。
次に現地で勉強をするとしたら、英語圏であるとオーストラリア、ニュージーランド、イギリス、アイルランドやアメリカが挙げられるでしょう。知っておいた方がいいことは、入学用の英語試験です。
先述のIELTSは主にオセアニア圏の大学の入学試験で使用されてたり、アメリカではTOEFLが使われるなど、その国や大学によって英語の試験内容が変化します。まず、自身でそれぞれの試験内容を見て、どちらの試験が向いているかを把握します。
そのうえで、興味のある国を探していき自身の専攻したい学部が特化している大学と照らし合わせていく作業をします。もし時間に余裕があるなら現地のオープンキャンパスなどに参加して、雰囲気やコース内容をリサーチしてみることをおすすめします。
この記事が参加している募集
サポート頂いたお金については、記事の質を高めるためのインプットやマーケティング活動等に使わせていただきます。ご支援頂ければ幸いです!