人生の⑤拒食症と私 軽快の兆し

そんな私の症状に軽快の兆しが見えたのは、家に通い続けてくれたカウンセラーさんのおかげです。

重さへの執着に対し、「秤と体重計を隠す」という方針を決めてくれました。

すっごい嫌でしたが、隠されてしまったのでそれに対応するしかなく…

「絶食」を選択できるほど、私の食欲は死んでなくて。

何も測ることが出来なくなっても、目分量で今までの食事量くらいを食べていました。

測ることが出来なくなると、摂取量の調整が難しくて、少し多めに体に入っていたんでしょうか、不思議なことに体重が増えたんです勝手に。

今までは「体重を減らす」ことに全力をかけていて増えても300g以下、基本減っていく毎日でした。

そしてある一定まで体重が落ちるとなかなかそれ以上落とせなくて、体重を落とす苦労が身に染みていたので、秤を隠されて増えていく体重を見て「あ、もうどうでもいいわ」と言う諦めの気持ちが産まれました。

体重を減らすために頑張り続けていたけど、いざ増えてしまうと、今までの頑張りが全て消えてしまって意味がなくなった気持ちになったのかな。

それに頑張り直したくても重さを測るものを隠されているので、今までの頑張り方が出来ないので、もうどうしようもなくなった感じ…

それでもう開き直って色々なものを食べる様になって体重が戻りました。

月経も止まってしまったほど危険な体重から、「痩せ気味」ぐらいの体重に戻りましたが、思考はまだ拒食症でした。

  つづく

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