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2019-05-07〜|詩のまとめ

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2020年2月の記事一覧

天使と砂糖

指先は熱を持って
内側から緩やかに壊れてゆく
そっくりな身体 入れ替えて

鏡に映る君が反射して
紅茶の透明な赤に溶ける
白いカップの銀の縁

広げたテーブルクロスをなぞって
ティースプーンに染み込む香り
さみしい角砂糖の味

藍色の季節

朝、太陽の光が窓ガラスに溶ける
知らないことがまだ沢山あった
命は儚く
日の光は眩しく
私は与えられた心臓で
生きていくことしか出来なかった

風と花粉

春先、埃と花粉がちらちら舞って

全ては夢のように淡い

いつまでも舞っている

降り積もる雪のうえ

花びら 散るまで