天使と砂糖

指先は熱を持って
内側から緩やかに壊れてゆく
そっくりな身体 入れ替えて

鏡に映る君が反射して
紅茶の透明な赤に溶ける
白いカップの銀の縁

広げたテーブルクロスをなぞって
ティースプーンに染み込む香り
さみしい角砂糖の味