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電車に乗って


 電車に乗って、ひとり出かける。
 昨日の大雨から一転、今朝は快晴だ。

 ホームから、隣接する民家の柿の木が見える。つやつやでぴかぴかと輝いている。まるで、思春期真っ只中のお肌のようだな。

 鈍行の電車は定刻通りにやってきた。休日、高校生の子が多い。部活に行くのだろうか。ちらほらと席が空いている。座っていこう。

 空を映す田んぼを見送り、しだいに民家が増えてゆく。しばらくしたら、我が市中心の駅に着いた。ビルが建ち並ぶ街並みがしばらく続き、それからも、たくさんの民家を抜け、工場横を通り、電車は進む。

 途中、たくさんの人が降りてゆく。ある駅で、いっきに人がいなくなった。この駅には、降りたことがないなぁ。窓の外に目を凝らす。何があるんだろ。よく見えない。

 急行に乗り換えず、このまま、のんびり行くことにする。急行待ちの電車で、ぼーと考えごとをする。今週、一気に読んだ本のこと、今から向かう先のこと、 noteの記事のこと、あちらこちらに気が移っていく。

 ふと、電車内の広告が目に入った。名鉄百貨店、リトルワールド、ハイキング…一宮の名鉄百貨店、しばらく行っていないなぁ。閉店までに一度は行きたい。閉店と聞くと、行きたくなるって、あまのじゃくだろうか。

 急行から乗り換えた人がどっと入ってきて、ゆっくりと電車は、再び走り出した。

 だんだんと緑が増えてゆく。空が広がっている。気持ちがいい。

 あっ、そろそろ、お楽しみの時間。
 わたしは窓の外に集中する。

 あぁ、木曽川だ。あおあおと、ゆうゆうと、川は流れる。しばし、見惚れる。土手の緑のあふれる桜並木。この季節もやっぱり、美しいなぁ。山が近づいてくる。

 さぁ、岐阜県に入った。
 今日を楽しんでこよう。


真っ直ぐな線路


田植え始まる


木曽川を越えて


ハワイアンイベント
「アロハアイナ岐阜2023」
金色の織田信長像が見守る岐阜駅前


自分にお土産買いました



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