マガジンのカバー画像

挿話

1
運営しているクリエイター

#厨二

創作A

創作A

僕の記憶にあるその人は、いつも突然現れた。
何日か前に会うことを知らされ、当日1日を過ごすとその人は去って行く。
最初の記憶は思い出せないぐらい古いんだと思う。
「物心つく」なんて言葉があるけど、そんな認識もなく記憶というのはフェイドインしてくるものだ。そういうわけではっきりとした記憶のはじまりはない。
僕には、その人が本当は誰なのか分かっている。でも確実なことではない。
事実と言うのは仮説とは違

もっとみる