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その声が お守りになる 

保育園の園長先生が言っていたことで、今もずっと大事にしていることの一つ。

「いってらっしゃい」「気をつけて」と言う声かけが、相手にとって お守りになるということ。

小さい頃、ひいおばあちゃんと 散歩する時「そろそろいくんだよ(ゆっくりいくんだよ)」って いつも言われて「わかってるよー」って思いながら歩いていた。さっき車を運転していて、ハンドルが少し重く感じた時、「そろそろ行くんだよ」「気をつけるんだよ」って聞こえた気がした。久しぶりに出てきてくれた、ひいおばあちゃん。

ひいおばあちゃんが亡くなる直前、その姿を見て、「人はこうして旅立って行くのか」ということを一瞬にして 感じたように思うことも久しぶりに思い出した。ゲームをして、私がズルをすると、笑ってくれたこととかも。

ああ、私は ずっとひいおばあちゃんに守られていたんだなあと思った。ありがとう。

最後に話したことが何かは、残念だけど覚えていない。一緒に住んでいたわけではないから。いつも通り、おばあちゃんのご飯をみんなで食べたんだろう。いつも通りの会話をしたんだろう。気づけば、病院で 旅立つ前の姿を見ていた感じ。小学生の頃だった。

毎朝、子どもが家を出る時、真剣に!「いってらっしゃい」を言う。無事にけがなく一日を過ごせるように、と。お守りを毎日渡すつもりで。

挨拶や声かけは 呪文であり、祈りなのです。大切に、大切に。
声を丁寧に発すると、その場の空気は、自分がまとう空気は とっても柔らかくなり、自分を守るものとなる。声とは、空気を振動させるものだから。


※案外 言葉の力を侮っている人が少なくない。自分の言葉が他者を傷つけ、時には呪うことも可能だということをもっと知った方がいいと、いつも思う。また、呪われることに無頓着な人も少なくない。言葉は、音は、心身にダイレクトに効く波動だ。

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