小さな絵本美術館(岡谷)訪問
30年ぶりに、長野県岡谷市にある小さな絵本美術館に行ってきました。
諏訪湖の近く、りんご農園の隣にあるこじんまりした美術館で、その名の通りたくさんの絵本がある美術館。絵本がのんびり読めるのが特徴。
海外の絵本や原画が多いのも特徴。
怪獣たちのいるところで有名なモーリス・センダックの作品が目立つ。アメリカワニです、こんにちはがおもしろい。日本の作品もロングセラーから最近のものまでたくさん。
西村繁男さん絵のおばけでんしゃが、旅行好きにはたまらないストーリー&絵の構成。
こぶたのオリバーあったかいクッキー作りは短編絵本がいくつも入ってる1冊で、絵が小さめの絵本。でも文字だらけでもない。表題のクッキー作りは雨の日は無理して出かけず家の中でいることって幸せだなと感じさせてくれる。そして、このオリバー絵本。ネット検索しても絵が出てこない…希少なものだったのかもしれない。読めてよかった。
さてさて、今回の訪問目的は企画展。2023年1月はじめまで、チェコの絵本作家Josef Lada(ヨゼフラダ)展がやっている。
まさか、こんな岡谷で…(失礼)、ラダの原画が見れるとは…
と、思ったけれど、岡谷って、「童画」を生み出した武井武雄の出生地だったり、近隣エリアにはナイーブアート(素朴画)で有名な原田泰治美術館があったり、絵本やアートに恵まれてる。
小さな絵本美術館のラダ展では、ラダの作品中でも童歌シリーズやビールや肉屋の宣伝商材用の絵が見れた。売店には、ラダのポストカードが売っていた!
ラダ目当てで行ったのだけど、すごいファンなのでもともと画集も持っていて見たことあるものも多数。意外に初見でよかったのは、
さとうわきこさん作
ばばばあちゃんシリーズ
絵本美術館は、絵本作家のさとうわきこさんが主宰している。そのため、原画や絵本が多数!
ばばばあちゃん、絵は見たことあるけれど、こんなシリーズ化されてるとは知らなかった。
ばばばあちゃんシリーズの中で、人間の子供&ばあちゃんと動物&ばあちゃんの話があって、私は、動物たちと戯れるばあちゃんが好みです。
絵本って人間いっぱいよりも擬人化した動物たちの方がときめくのは何故だろう。
今回は記念に「やまのぼり」を購入。
「うみのおまつりどどんとせ」と悩んだ。
なんかね、ばばばあちゃん、うちのおばーちゃんに似ていて、本を集めちゃいそう。
https://www.fukuinkan.co.jp/ninkimono/detail.php?id=14
さとうわきこさんの絵で、鯨の前で太鼓叩いてる絵が好きでポストカード買ったんだけど、岡谷の太鼓まつりの影響を受けてるのかな。花火も描いてるから諏訪の花火大会も。
ご本人に歩いてたら会えないかなぁ。サイン欲しい。
スイスの絵本作家ハンス・フィッシャー「こねこのぴっち」
これも見たことある絵。ラダと同じような黒枠がある絵で、枠線が細く色塗りが完璧ではないというタッチ。
原画と一緒にハンスさんの説明も紹介されてた。もともと画家で絵だけ描いてたけれど、娘の誕生日に描いた絵から絵本を制作。
ハンスさん以外の説明文にも子供のために作ったのがきっかけというのが多かった。具体的な誰かのためだけに作った絵本が魅力的になる法則を発見した気分。
ハンガリーのナイーブアート(素朴画)図録
売店に過去に開催された企画展の図録が売ってた。買い忘れた…。
以前、ペンパルからもらったハンガリーのポストカードの絵がとてもよく印象に残ってた。その同じテイストの絵が図録に載ってた。
たぶんこれ。
そうか、ナイーブアートでしたか。
やっぱり好きだな、ナイーブアート。
ナイーブアートや絵本をたくさん見て、
絵ってルールがないんだった!
と思い出した。
どんなペンを使っても何を描いても自由。道具がないから描けないは言い訳。絵本美術館は、好きな時に好きなものを描いてみようと創作意欲アップする空間だった。
おとまり美術館イベントもあるようだ。いつか参加してみよう。幼児から大人まで参加できるみたい。小学生がいちばん楽しめるかな。
絵本美術館、30年前以来の訪問けっこう覚えてるもんだなと、懐かしい気持ちで帰宅後、母からの衝撃の一言
「30年前行ったのは八ヶ岳の絵本美術館だよ」
なんと。
行ったことあるのは分館で、今回の岡谷館は初訪問だったのに懐かしい気分になれるぐらい素晴らしい空間だったことが判明。
visit memo
小さな絵本美術館
滞在時間:2022年11月平日に1時間半
子連れ情報:ロッカーはないけど、受付で荷物を預かってくれる(親切!)。赤ちゃん連れOK、でもベビーカーのまま入れないので抱っこ紐必要。おむつ替え台あり。