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落下する夕方【ネタバレあり】帰納法で考えてみる華子

個人的には『わからん!?』華子の自死について、わからないなりに考えを整理しておこうと思います。

華子が不思議な存在であることは、なんとなく認識していたのですが、自死に至るほどの動機が分からない、というのが個人的には最大の疑問でした。
「はやくゲームオーバーにならないかな」からの展開がはやすぎる、という印象です。

そこで、”なぜそうなったか”という原因から結果を考える演繹法ではなく、結論から事象を考える帰納法をもとに考えてみることにしました。


【結論】
・梨果が現実のこちら側にいようと決める
=梨果が健吾にとって「現実の女」になりたい
=健吾の部屋の華子も空に出ていく(健吾が窓を開ける)


【きっかけ】
・直人君からの留守番電話(梨果が現実を認識する)
・モトカナイの訪問(華子の不在を現実と認識する)
 ※華子がモトカナイに言ったという「すてき」も意味深。


【事象】
・華子の自死
(それに至るまでの、華子との逃亡と湘南でのひととき)


梨果が失恋から一歩踏み出すためには、華子が旅立つ必要があったのかもしれません。それは、香港や湘南ではなく、ボストンやニューヨークでもなく・・・。
「華子の不在」を現実に認識することが必要条件だったのかもしれません。
もし、華子の不在が一時的なものであれば、部屋に残された、「旅支度みたいな荷物」と同じように、梨果はその気持ちを片づけることができなかったのではないか、と思えます。


ちょっと無理があるような考え方かもしれませんが、今の私には比較的に納得できる認識のしかたです。

ぱらぱら読み返していると、最初から読みたくなりますが、もう少し時間を空けようと思います(笑)。

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