2024年8月読書記録&感想文(ネタバレあり)
8月に入りました
ここ2ヶ月ほどあまり本が読めてないので、今月こそは沢山読みたい(毎回言ってる気がする)
①回廊亭殺人事件 東野 圭吾
世間的には自殺したと思われている主人公(30代)が老婆に扮して、殺された恋人の復讐を誓い事件が起きた回廊亭にて犯人を探すお話
帯に先生直々に「叙述トリックがある」と書かれていたので構えて読んでいましたが見事に騙されました
主人公の正体がいつバレてしまうのかとハラハラしながら読めて面白かったです。
老婆に扮した主人公が犯人だと目星をつけた人物を殺そうと部屋を訪れたら、その人物が何者かに先に殺されていたという展開には驚きました。
追い詰められた主人公が最後真犯人と対峙するシーンは主人公の狂気が感じられて良かったです。
主人公と真犯人以外の人物が最後どうなってしまったかは書かれていなかったのでそこだけは気になりましたね
8/5読了
②味なしクッキー 岸田 るり子
・パリの壁
・決して忘れられない夜
・愚かな決断
・父親はだれ?
・生命の電話
・味なしクッキー
の6編からなる短編集。
短編とだけあって短いのでとても読みやすい。
しかしどの作品もオチが苦いというか嫌な気持ちになるような感じ(それがまた良い)でスカッとはしないが後味の悪さを読みたい人にはとても良い作品集だと思いました。
個人的には「父親はだれ?」が1番ミステリーぽくて好きでした。
主人公の妊娠を機に高校生時代に自殺した同級生の幽霊?が見えるようになり、その同級生の自殺の真相を明らかにしようとする話です。
自殺した女子高生は孕っており、その父親は一体誰だったのか
主人公のラストにも後味の悪さがありとても面白かったです。
8/6読了
③白馬山荘殺人事件 東野圭吾
自殺した兄の死に納得出来ない主人公が友人と共に兄が自殺したとされる山荘に行き真相を究明するお話でした。
物語の大半は暗号の謎解き
マザーグースが全く分からなかったので特に推理せず読んでいました(笑)
密室、暗号に隠された真相、新たな殺人事件、過去に起きた事件との関わりなどなど盛りだくさんな内容
ラストの書き方も割と好きな感じで終わったので読了感は良かったです。
8/9読了
④方舟 夕木春央
前々から気になっていた作品をようやく読むことが出来ました。
地下建造物に行くことになった主人公一行。
地下建造物にいる間に起きた地震によって出入り口が封じられ閉じ込められたうえに、水没していた地下三階の水が地震によって迫り上がってきて徐々に水没しそうになる
出入り口を開けるためには中の仕掛けを動かさなければならないが、その為には誰か一人が犠牲になるしかない
タイムリミットは1週間
誰を犠牲にするのか
そんな極限状態の中で起きる殺人事件。
どうしてこんな状況下で殺人事件が起きるのか、
皆が助かるために犠牲にするのは犯人にしようと皆が考える中で
一体犯人は誰なのか
ギスギスしていく中で繰り返される殺人事件とエピローグでの真実の判明
後味の悪さといい、とても衝撃を受けましたし面白い作品でした。
8\12読了
⑤向日葵の咲かない夏 道尾秀介
妹が3歳にしてはやけに大人びた口調だなと思って始終読んでいたので何かしらの仕掛けがあるんだろうなとは思っていたが、まさかの真相
そして妹以外も実は…という展開に最初理解が追いつかず、解説サイトを見てようやく展開を噛み締めていきました。
始終感じる違和感と狂気の世界観が今まで読んだ作品とは違い新鮮でした。
8/12読了
⑥痣 伊岡瞬
主人公の刑事真壁は愛妻を殺された。警察を2週間後に辞職する段階で起きた連続殺人事件
被害者の身体には亡妻にあった痣を模した印があった
愛妻を殺した犯人は事故死したはずなのに、主人公だけが分かる遺留品を残して続く連続殺人事件
犯人は一体誰か
一体誰が犯人なのか気になりすぎて一気に読んでしまった。
警官が沢山出てくるので登場人物を把握するのは大変でしたが、主人公と相棒との関係が良かった。
どうやら続きもあるらしいのでそちらも読んでみたいです。
8/14読了
⑦使用人探偵シズカ 月原渉
こちらのシズカさんが出る作品は次の作品から先に読んでしまったので、その前の事件を読んでみました。
今回も館もの
個人的にはこちらの方がわかりやすく読みやすかったのでこちらの方が好みです。
絵画に隠された絵の見立て殺人
クローズドサークル
好きな要素が詰め込まれていました。
怪しいと踏んでいた人物が犯人だったので、それについては驚かなかったのですが更に真相が隠されていました。
こういう二重の驚きは良いですね
8/15読了
⑧アリス殺し 小林泰三
不思議の国のアリスの世界観でアリスの夢を見る主人公。
夢の世界で起きた転落事件が現実世界でも起こったことがきっかけで、
現実と夢がリンクしているような事件が連続して起こる。
犯人と疑われたアリスは真相と真犯人を探すべく動き出す。
夢と現実がリンクしていく展開が斬新で面白かったです。
夢での登場人物が現実では誰なのかを考えるのが楽しかったり、知ることで真相に近づいたり
読み終えて見るとこの「現実では誰なのか」ということがとても重要になっていることに気づきました。
最初の方にしっかり伏線が張ってあったのにすっかり忘れてしまっていたので、真相を読んだ時にはそうだった!と納得。
ほぼ文章が会話文しかないので少々読むのに苦労しましたが
ファンタジーとミステリーが融合した面白い作品でした。
8/22読了
⑨名探偵は嘘をつかない 阿津川辰海
以前紅蓮館のシリーズを読んで面白かったのでデビュー作も読んでみました。
デビュー作というのもあり盛り沢山な内容と要素でしたが全体的に面白かったです。
転生や探偵弾劾裁判など普通のミステリーと違う要素があって楽しめましたし
ラストは切ないところもありで、
転生した主人公たちには第二の人生を頑張ってほしいですね
600ページ以上あるので本が厚く手が痛くなりました(笑)
8/24読了
⑩ドルチェ 誉田 哲也
BSでドラマがあったので原作を読んでみました。
女性刑事が主人公の短編集でした。
この女性刑事がすごく良い人
事件の加害者にも被害者にも寄り添って救いの言葉をかけて心を救おうとする優しい刑事さん
今の時代に合いそうな感じの内容だなと思いました。
各短編を読んでどれも救いのあるラストだと思ったので読了感はすごく良いです。
好きなシリーズかも
読み終わってすぐドラマ版も観ました
ドラマ版はドラマ版として面白い構成でしたし、良い話だったなと思いましたが、
原作の1番最初に当たるお話の設定を借りてオリジナルの展開とオチにしてるので全くの別のお話と思って見たほうがいいのかなと思いました^^;
8/25読了
11 犬神館の殺人 月原渉
シズカさんシリーズ第3段
こちらのシリーズは読みやすくて良いです
3年前と現在を交互で構成して進んでいくストーリー
3年前と現在で同じような事件が起きてその真相を探る。
同じ密室の状況だが、動機やトリックが違うのが目から鱗でした。
8/26読了
12 炎舞館の殺人 月原渉
シズカさんシリーズをまた読んでみました。
このシリーズの中では今回が1番好きかもしれません
「しずか」すっかり騙されました。シズカの過去が知れると言うことでしたが、このシリーズを読んできたからこその思い込みを利用されたかなと思います。
トリックは占星術を思い出したが、事件の雰囲気や登場人物たちの雰囲気など結構好きな要素が詰まっていて面白かったです。
8/29読了
今月はめちゃくちゃたくさん読むことが出来ました!嬉しい!
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