ツボってなんですか
人体にあるツボ
ツボって何なのという話ですが
正式名称は経穴(けいけつ)といいます
「ツボがあるのは知ってるけど、結局何なんだ?」
「押すと痛かったり気持ち良かったりする?でもどんな効果が…」
よくわかってないけど何だか効くっぽい
というのが大半の方のイメージかと思います
ツボというのは実体がないといいますか
MRIでもCTでもどんな造影でも映りません
解剖しても血管リンパ管神経のようには見つからない
でも存在しているということで
東洋医学は成り立ってますし
我々鍼灸師も存在してるものとして鍼だのお灸だのやってるわけです
これは膨大な経験医学でして
ここを刺激すればここが良くなる
こことここはこういうふうにつながっている
を重ねて重ねて経穴の流れができています
(ツボって単体じゃないんです、ルートなんですよ)
経験の蓄積によって、効果のある位置や扱い方が確立されたもの
が「ツボ」その効果はすでにグローバルに認められていて、現在、361のツボがWHO(世界保健機関)によって定められています。
ツボは、東洋医学の「気」の概念に基づくものなんですが
気とは生命エネルギー、動きですとか代謝ですとか
臓器や血液のように目には見えないけれど
機能として働いているもの
気が正常に生み出され、体内を規則正しく巡っている状態のことなんですが
つまり
心臓がきちんと動き
細胞が代謝され生まれ変わり
消化管は消化吸収する
そんな一連の 動き がよくないとそりゃあ健康的とはいえない
イメージがつきますでしょうか
これを昔の人は気の力と言ったわけなんですね
気は、体内に張り巡らされている
「経絡(けいらく)」を通って➡線路みたいなもの
臓腑や筋肉の動きを調整します
経絡の上にある気の出入り口が「経穴(けいけつ)」
ツボを刺激することで経絡を流れる気を調整できますし
気の流れがスムーズになると
その先の経絡とつながる臓腑が元気になって体調が整う
これを鍼やお灸でやっているのが鍼灸なんですね
もちろん鍼灸にもいろんな流派があるので
こういった古典に基づいたものもあれば
筋肉の緊張を緩和させパフォーマンスを良くするスポーツ的な鍼灸など
様々です
直接痛みやコリがあるところにお灸してもいいんですが
患部から離れたところの刺激がとても効果があるのです
これは自律神経反射ですとか神経支配と言った現代生理学でも
説明可能なのですが
東洋医学的にいえば
足のツボのルートが体のあちこちと繋がっているから
頭痛のツボが足にあったりもするのです