言葉が増えない・・息子の発達の遅れ
子育てで一番悩んでいた時期
遅れが気になってばかりだったが
単語が出たのは1歳前だったので
言葉に関しては安心している自分がいた。
当時、息子が1歳頃、保育園に行く前の事だった。
児童館や図書館への通いが始まった。
産まれた後にすぐ引っ越したので、地元には
産婦人科で友達になったママ友以外、他にはママ友はいなかった
引越し先でやったように、また、ママ友探し。
1歳頃だったので、まだ、歩かないという事にもさほど不安はなく
一番私が落ち着いていた頃の事だった。
児童館に行った時
見た目は2歳くらいの大きな男の子のお母さんが
児童館の先生と話しているのが聞こえて来た。
「1歳半過ぎても全然話せなくて・・・」
その子は全く言葉を言っていないことが様子からわかった。
その状況を見て
うちはまだ、単語が出ているし、安心だと
他人事のように思っていた自分がいた。
そして、1歳半で言葉が出ていないと遅いんだなと
なんとなく頭の中にインプットされた。
決してそんな事はないのに・・・
それが予想もしていなかった事がおきた。
単語は出ているが、数が増えないのだ。
保育園に入ったばかりで、
今まで児童館ではわからなかった
同じ学年の子供たちの様子・・・
この時期、まだ月齢の違いが大きいのだろうが
先生に話しかける子。
すらすら言葉を操っている女の子。
普通にしゃべっている衝撃の光景
言葉が早い子はこんななんだ
この歴然とした違いに、
また・・・
どこかで、この子大丈夫なのかな?という
不安が起こった。
これが、私の最大の失敗だと今はわかります。
男の子は比較的言葉が遅いということは昔からよく聞くし
まだまだ
せめて2歳くらいまでに何とかなるだろうという気持ちもあり
息子の口元を見ては、話しかける異様な母親でした。
仕事の忙しい私に変わり、主人が乳児検診に行く事もあり、
保健師の質問に「大丈夫、大丈夫」でかいくぐり
2歳までなんとか、何も言われずに来ていました。
それが安心につながるわけはないのに。
逃げていても仕方がない事もわかっていました。
でも検診は私には恐怖でしかなかった。
発達の遅れや疾患を指摘されたら・・・
療育の病院に行くように言われるのだろうか?
保育園では、短い友達の名前や本とか、
ミキサー車を「ぐるぐる」と言ったり、
先生とは意思疎通ははかれていて、
出かける時には「オー」と手を挙げたり
小さい時から本をよく読んでいたので
「いないいないばあ」をやってくれたり、
「いいお顔」という本では「いいお顔して」と言うと、
くしゃくしゃの顔を見せてくれる特技がありました。
言葉尻を言って、
例えば「(コッ)プ」「(からっ)ぽ」など
先生に伝えたりもしました。
言葉の意味はわかっているのがわかりましたが
ついに2歳を過ぎて、
恐れていたことが・・・
「一度発達の簡単な検査をしてみましょう」
この言葉が一番恐怖だった私。
ついに検査をすることになった。
保健センターで、心理士さんによる簡単な発達検査をしました。
女の優しそうな心理士の先生が
絵を見て質問したり、道具を使って聞いてきたりしました。
横で見ている私はヒヤヒヤしながらも、
言われていることは、大雑把でもわかっている雰囲気だった
頑張るんだ
心で祈るように応援していました。
検査が終わった。
何を言われるのだろうか?
「言われていることは、理解していると思いますよ。」
心理士さんは私の心の声が届いたのだろうか?
その言葉の端々に私の見方でもしてくれているかのような
言葉が遅い子を持つ親の気持ちが分かっているかのように
温かい笑顔で私を見つめて、こう言った。
「もう少し様子を見ていていいと思います。」
だいぶ経ってから、
その方は息子と同じ学年の男の子をもつお母さんだと知った。
それ以来、会う事はなかったが
あの時の言葉は私の救いだった。
ただ、その後も保健センターからマークされているのに違いはなかった。