あなたにピッタリの古典教えます!
「鍼灸師なら古典を勉強しないとダメだ!」みたいな老害鍼灸師も絶滅危惧種になりつつある昨今、皆様如何お過ごしでしょうか。
近頃は学生さんや若手達が小賢しいために古典の道に迷い込むことなく、エビデンスに基づいた鍼灸をなされて結果を出して患者さんの信頼を得る、素晴らしいことですね。
でも本当にそれで良いんでしょうか?
正解らしきものが簡単に手に入ってしまう世の中で、鍼灸師くらいは患者さんと共に悩んで迷って、その上で症状は良くならない。
そういう施術もアリなんじゃないでしょうか!?
ご存知の通り古典を勉強してみたところで何の正解も得れないし、臨床が上手くなることもありません。
だからこそ、だからこそ患者さんと共に悩み、歩める鍼灸師になれるのではないかと思うのです。
今まで古典に興味がなかった方々にとっては、そもそも何から読んだら良いのか?どうやって勉強したら良いのか?そういった所で躓いてしまうと思います。
そこで十数年古典を眺め続けてきた私が、何となく読んでるフリで得た偏った知識でオススメ古典を紹介していきます。
それぞれ簡単な説明と、こんな人が向いてるよ!というコメントを付けていますので是非参考にしてください。
黄帝内経素問
素問は、陰陽論、五行論を飛躍させて小宇宙である人体に当てはめて悦に入ることができる。突飛な発想力のある方向け。
黄帝内経霊枢
霊枢は、チャンバラやゴッコ遊びを本気で楽しみたい、未だにかめはめ波を撃てると本気で思っている子供心を失っていない方向け。
黄帝八十一難経
難経は、それが正しいのかどうかは別として、お題目のようなものがあると安心する。皆と同じビックウェーブに乗りたい方向け。
鍼灸甲乙経
甲乙経は、後世で所属経絡が変わる経穴をドヤりたい原作厨向け。
足臂十一脈灸経、陰陽十一脈灸経
脈灸経は、甲乙経では満足できない真の原作厨向け。
まだまだ沢山ありますが、もう私の知識が限界なので以下は向いてる人だけ記すので詳細は興味があったら調べてください。
備急千金要方、千金翼方
アンチ利根川(賭博黙示録カイジ)。
銅人腧穴鍼灸図経
ドーナツ好き。
鍼灸資生経
ハロウィンやクリスマスなどイベントに拘らない方。
鍼灸聚英
カラオケ好き。
鍼灸大成
特に無し。
類経
熟地黄好き。
鍼灸大成と類経は明代に書かれた、それ以前の古典をまとめて編集されたような本なので普通にオススメかも知れません。
ただ長すぎて一生読み終わらない。
浅野先生訳の完訳鍼灸大成は枕に丁度良い厚みで上下2巻。小曽戸先生訳の意釈類経は8巻もあり、本というよりはブックエンド、もしくは本棚のスペースを埋めるための置物です。
さて、数多ある古典のほんの一部を紹介させていただきましたが、気になるものはありましたか?
漢字文化圏で育った私達は、古典を読むのに非常に有利な環境にあります。
もし興味が湧きましたら兎に角、何でもいいので開いてみるのはいかがでしょうか。
1文字ずつ追いかけながら意味を調べることを先輩たちもやってきたと想像すると、私も彼らと同じ轍を歩いているのでは…?と、なんとも言えない『鍼灸師やってんな!』という気持になれます。
その結果上手くもならないし儲かりもしませんが、楽しいですよ!みんなで読んでない奴らにマウントとりましょう!!!
最後に本当に私が最推しする古典は…
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