何故自分はジェンダーの話題に疎いのか
#多様性を考える 記事の第2弾です。
第1弾では、18世紀にニューヨークおよびニュージャージー州で総督を務めたトランスジェンダー政治家を通して、英米における性的少数者を取り巻く歴史をご紹介しました。
(当時のアメリカは、イギリスの植民地でした)
昔は犯罪扱いだった同性愛も、徐々にその権利が認められるようになってきたよ、という話だったのですが…
どうも納得がいかない。
現在日本で暮らす自分にとっては、まだジェンダーの話題が身近に感じられないのです。
その理由は何なのか?
ジェンダーへの向き合い方とは?
この点を考えてみました。
これまでの思い込み2つ
私がジェンダーの話題に抱いていたイメージは、こんな感じ。
↓↓↓
渋谷のど真ん中で、虹色に飾られた車や横断幕と共にパレードする人々。
とても眩しく輝いて見える光景です。
◇
いっぽう、広く世間の皆様はこの話題をどう捉えているのか知りたくてTwitterを覗いたら、しょっちゅう過激な言い争いが起こっている。
そんな訳で、私にとって性の話題とは
①キラキラ眩しくて敷居が高い
②争いの火種になるアンタッチャブルなもの
というイメージでした。
◇
ところがある日、この2つの勝手な思い込みを払拭するインタビュー記事を読んだのです。
ひとつずつご紹介しますね。
年がら年中キラキラしていたら疲れます
まず、①の「キラキラ眩しくて敷居が高い」という思い込みを変えてくれたのは、NPO法人「パープル・ハンズ」事務局長の永易至文さん。
永易さんは行政書士で、性的マイノリティの生活者としての権利を守る方法を啓発していらっしゃいます。
そんな永易さんの、ハッとさせられたインタビューがこちら。(太字は筆者)
なんだ、パレードしてる人たちも年中キラキラしている訳じゃないんだ!
そう気付かされたのでした。
マイノリティが特別なわけではない
次に、思い込み②争いの火種になるアンタッチャブルなもの について。
ジェンダーに関して、インターネット上で繰り広げられている言い争いがひどく「もうこの話題で記事書くのやめようかな…」と心折れかけていた時に、とあるYouTuberさんのインタビューを見ました。
その記事がこちら↓
YouTubeチャンネル「ふたりぱぱ」を運営されている みっつんさん。
スウェーデン人のパートナーと同性婚。
現在はスウェーデンで、代理母出産で授かった息子さんを育てています。
演劇のご経験があるみっつんさんのナレーションがとても聴きとりやすく、ラジオ感覚で試聴できるので以前から家事タイムによく視聴していました。
なので、インタビュー記事を見つけたときは
「おっ、知り合いが出てる」(←違う)
くらいの感覚で開いたのですが…
すごく腑に落ちることを仰っていたんです。
◇
スウェーデンにおける同性カップルの扱いについて語った言葉で、
あれ、もしかして自分って
性の話題=アンタッチャブル
↓
触れないよう気を遣ってあげている
みたいに思っていたのでは?
と立ち止まって考えました。
でも本当に目指すべきは、多数派・少数派いずれかを特別扱いする事ではなく、お互いにとって平等な社会を目指すことではないのか。
ジェンダーフリーを議論する際、闇雲に
「少数派ばかり特権を主張してけしからん!」
と息巻くのではなく、
多数派・少数派双方にとって平等か不平等かを考え、その上で言いたい事があれば主張すれば良いのでは。
そうして建設的な話し合いを目指すことが、相互理解への第一歩につながるのではないでしょうか。
おわりに
コーンベリー卿の話から考えが広がっていき、普段とは少し違う内容のnoteになりました。
ジェンダーについてはまだまだ分からない事も多く勉強が必要と感じています。
しかし現時点での自分の思い込みや気づきを表現し、ジェンダーを「知る」ことへの一歩を踏み出せたと思います。
◇
またnoteでもこの話題について記事を書かれている方が何人もいらっしゃる事を知りました。
その中から、前回の記事にスキを下さったGemp(ジェンプ)アプリ公式 さんの記事をご紹介します。
※Gemp(ジェンプ)アプリ公式さんは、LGBTQ+の方達向けのマッチングアプリを開発されていらっしゃいます。
詳しくはプロフィールページにて!
【おまけ】トランスジェンダーだったとされる歴史上の人物
世界史の話が全然出て来なかったので、最後に無理やり持ってきました(汗)
「割り当てられた性と性自認or服装が一致していなかった人物」を5人取り上げ、5〜60字程度のミニ解説をつけています。
名前にWikipediaリンクを貼ってありますので、興味のある人はご覧になってみて下さい。
① ハトシェプスト(BC1479-BC1458頃)
エジプト第18王朝の王妃、ファラオ。
夫の死後、幼かった妾の息子トトメス3世と共同で国を治めた。
公の場では男装していたと言われる。
②ヘリオガバルス (203-222)
ローマ帝国皇帝。
4度女性と結婚&離婚。5度目は男性と結婚。
宮殿にそういう部屋を作り、男性に身を売っていた。
③クリスティーナ(1626-1689)
スウェーデン女王。
幼い頃から帝王学の他 馬術、剣術等を教わる。
父の死後6歳で即位、男装して生きる。
④シュヴァリエ・デオン(1728-1810)
フランスでルイ15世付きのスパイとして活動。
ルイ16世が即位すると、自分は女性であると訴え女性として暮らした。
⑤アラン・チューリング(1912-1954)
国内外の歴史にお詳しいはーぼさんに教えて頂きました!
イギリス生まれ。
数学に優れ、第二次世界大戦中ドイツが用いた暗号エニグマの解読に従事。
当時のイギリスでは違法だった同性愛で逮捕。
◇
今回は幅広くご紹介したいと思い色々な時代から選出しましたが、検索したら19〜20世紀の人が多い印象でした。
性的少数者の存在が広く認知され、その権利を守ろうという動きがあったのが影響かもしれませんね。
ここまで長い記事にお付き合い頂き、ありがとうございました!
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