体幹伸展時痛で評価したい項目
おはようございます。今回は腰痛、特に体幹伸展時痛について書いていこうと思います。整形外科でも多く来られると思います。
目次
1体幹伸展が過剰になってしまう原因
2胸郭の伸展・回旋評価
3股関節の内旋評価
1.体幹伸展が過剰になってしまう原因
体幹伸展運動が過剰になってしまう原因として考えられるのが、、、
胸郭・股関節の回旋運動の可動域不足・運動不足or胸郭・体幹前面の伸長性低下が生じ、結果として腰背部に過剰な伸展・回旋が生じて痛みが出ていることが多いです。
腰椎は回旋すると回旋と反対側への側屈の動きも生じます。(例 腰椎左回旋→右側屈も同時に起こっている)
つまり胸郭や股関節の回旋の可動域が低下すると腰椎が代償し、回旋を補おうとします。その結果腰椎に過剰な圧縮ストレスが加わり、疼痛が生じます。
また体幹伸展動作には胸郭前面の拡張(肩甲骨の内転)+股関節前面の伸長の要素が必要になります。このどれかの要素が不足すると腰椎がその動きを補おうとして過剰な運動が生じ痛みが出ます。
2.胸郭の回旋、伸展評価
胸郭の回旋評価ですが、広背筋の伸長テストと四つ這いでの胸郭回旋運動で評価します。
広背筋伸長テスト
このように胸の前で左右の肘をくっつけて、くっつけたまま、腕を上げることができるかチェックします。鼻の高さまで挙がらなければ陽性と判断します。
四つ這いでの胸郭回旋
四つ這いで評価したい方の手を耳にあて、回旋の可動域を確認します。頭頂部と肘頭の結んだ線が45度以下であれば回旋不足を疑います。
3.股関節内旋の可動域評価
股関節の回旋では特に股関節内旋可動域の評価が重要になります。
腰椎伸展⇔骨盤前傾+股関節内旋
骨盤右回旋⇔右股関節は屈曲・内旋位
このように股関節の内旋可動域不足が生じると代わりに腰椎伸展の動きで補うか、骨盤の回旋で補うため結果として腰椎に過剰な運動が生じます。
股関節回旋の評価方法ですが
クレイグテストのように伏臥位で股関節内旋の可動域を評価します。脛の角度が45度以下であれば股関節内旋不足を疑います。
みなさんの臨床の参考になれば幸いです。体幹前面の伸長性低下についてはまた次回書いていこうと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。