見出し画像

体幹伸展時痛で評価したい項目②

おはようございます。前回に続き、体幹伸展時痛で評価したい項目について書いていこうと思います。

まず前回の復習として、
体幹伸展運動が過剰になってしまう原因として考えられるのが、、、
胸郭・股関節の回旋運動の可動域不足・運動不足or胸郭・体幹前面の伸長性低下が生じ、結果として腰背部に過剰な伸展・回旋が生じて痛みが出ていることが多いです。

今回は体幹前面の伸長性の評価について書いていこうと思います。

目次
1.体幹伸展動作の運動学
2.上位胸郭の拡張性の評価
3.下位胸郭の拡張性の評価
4.股関節前面の拡張性の評価

1.体幹伸展動作の運動学

体幹伸展動作には胸郭前面の拡張(肩甲骨の内転)+股関節前面の伸長の要素が必要になります。このどれかの要素が不足すると腰椎がその動きを補おうとして過剰な運動が生じ痛みが出ます。なので胸郭の拡張性を上位と下位にわけて評価、股関節前面の伸長性を評価していきます。

画像1

2.上位胸郭の拡張性
上位胸郭の拡張性の評価として深呼吸したときの肋骨の可動性、肩甲骨の内転の可動域を確認します。鎖骨や僧帽筋の癒着などが可動域制限になっていることが多いです。

画像2

またうつ伏せで体幹伸展を指示したときに、上位胸郭の拡張性がないと下位腰椎が過度に前弯(ヒンジ)します。

3.下位胸郭の拡張性
下位胸郭の拡張不全の制限因子として外腹斜筋の過緊張や下後鋸筋の機能不全が考えられます。それぞれ評価として外腹斜筋は
SLRテストを患者自身で行ってもらい、確認します

画像3

本来であればSLRでは外腹斜筋の活動は少ないと言われています。しかし過緊張状態であれば初期に下位肋骨が閉じてきます。この場合は外腹斜筋の過緊張を疑います。

下後鋸筋の評価として図のように四つ這いで体幹を回旋して評価します。

画像4

左右差が合ったり頭頂と指先の結んだ線が45度以下であれば下後鋸筋の機能不全を疑います。

4.股関節前面の伸長性評価
股関節前面の伸長性の評価は整形外科テストで評価します。
腸腰筋の伸長性の評価としてトーマステスト

画像5

大腿直筋の評価としてエリーテスト

画像6

大腿筋膜張筋の評価としてオーバーテスト

画像7

これらを使って股関節前面でもとくにどこの伸長性低下が生じているのか評価します。

みなさんの臨床の参考になれば幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。



もしよろしければサポートよろしくお願いします。頂いたサポートは自己研鑽につかわせて頂きます(^^)/